清水建設の構造検討業務を支援するAI開発に協力しました
・清水建設 ニュースリリース「設計初期段階における構造検討業務をAIで支援」
https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2023/2023035.html
構造検討業務とは、建物の形状・規模などのプランに応じた構造架構や部材断面の検討・設定を意味します。昨今、設計対応案件が増加傾向にあるなか、設計の初期段階では頻繁なプラン変更や複数案件を同時検討することも珍しくありません。こうした変更や検討には、構造検討業務を伴うため構造設計者の負担が増えますが、構造設計者それぞれのノウハウ・知見を活用して業務を遂行しております。
清水建設では、構造検討業務の効率化を図るとともに、事業者へのスピーディーな提案を可能とするデジタルデザイン手法として「SYMPREST」を開発しました。
ヘッドウォータースとヘッドウォータースコンサルティングは、「SYMPREST」開発においてAI学習に必要な建物の構造加工データベースを構築する全工程(プロジェクト計画策定、PoC、システム開発、保守/運用/追加学習)で一気通貫モデルによる協力を行いました。
■清水建設「SYMPREST」の概要
「SYMPREST」は、高さが60m以下の比較的整形な鉄骨造のオフィスビルに適用可能です。検討中のオフィスビルの形状・寸法が入力されると、瞬時に形状に概ね合致する構造架構をデータベースから複数抽出するとともに、躯体数量も併せて表示します。最終的には、設計者がイメージに合う構造架構を選択し、スパン構成などを微調整すると、AIが架構を構成する全部材の仮定断面を反映した3Dモデルをモニター上に構成します。3Dモデルの部位をクリックすると、構成部材の断面寸法が表示される仕組みになっています。この3Dモデルは、実施設計に用いる構造解析プログラムの入力データに変換できるため、解析の準備に要する時間や労力も大幅に削減します。
開発に当たっては、AIの学習データを整備するために、学習データ用の構造架構を自動生成するアルゴリズムを開発。15階以下(地下無し)、1方向最大10スパンという条件の下、様々なオフィスビルの規模・形状に応じた構造架構データを現時点で約1,500棟分生成済みです。SYMPRESTにこれらのデータを学習させることで、部材断面推定の習熟度を高めてきました。今後はオフィス以外の用途や構造形式の架構生成も行い、AIの機能拡充を図ります。
■今後について
清水建設は、ものづくりのDNAと最新のコンピュテーショナルデザインを融合した独自のデジタルプラットフォーム「Shimz DDE」の拡充を図り、構造設計に限らず設計業務全般の高度化と効率化を推進しています。
ヘッドウォータースとヘッドウォータースコンサルティングは、「SYMPREST」の開発協力の経験を生かすと共に、AIやDXに関する技術力を高め、清水建設の取り組みに協力して参ります。
なお、本件による当社の当期業績に与える影響は軽微であります。今後開示すべき事項が発生した場合には速やかにお知らせいたします。
以上
■商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
■会社情報
・清水建設株式会社
所在地:〒104-8370 東京都中央区京橋二丁目16番1号
代表者:取締役社長 井上 和幸
・株式会社ヘッドウォータース
所在地:〒163-1304 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4階
代表者:代表取締役 篠田 庸介
設立 :2005年11月
URL :https://www.headwaters.co.jp
・株式会社ヘッドウォータースコンサルティング
所在地:〒163-1304 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4階
代表者:代表取締役 加藤 健司
設立 :2022年2月
URL :https://consulting.headwaters.co.jp/
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