6周年を迎え大型アップデートを行った『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』_アップデート直後にユーザー数は10万人超え
特に10代から20代を中心にユーザーが増加
モバイルゲームにはサービス開始から5年以上経過しているタイトルも多く存在します。そういったタイトルは新作ゲームと比較して、ゲームグラフィックスやUI(ユーザーインターフェース)の技術も古くなり、品質が劣ったように感じるものもあります。また、ここ1、2年の間に、『原神』や『ウマ娘 プリティーダービー』といった高品質の3Dグラフィックスのモバイルゲームも多くなりました。こういった品質の差異を感じさせないために、モバイルゲームではゲームのマイナーアップデートが繰り返されていますが、元々2Dだったゲームを3Dに変更するような場合は、大規模なアップデートが必要なります。
そこで今回は、6周年という境を機に、大幅なアップデートを行った『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』について、アップデート前後の変化をiGageで見ていきたいと思います。
そこで今回は、6周年という境を機に、大幅なアップデートを行った『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』について、アップデート前後の変化をiGageで見ていきたいと思います。
株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行っています。ゲーム市場規模をまとめた定期刊行レポートとして「Monthly Game Trend Radar(マンスリー・ゲームトレンドレーダー)」の発刊、プラットフォーム別のアクティブユーザー数や、ネットワークサービスでのゲームに関する情報取得などのデータも収集しております。また弊社が運用しているマーケティングデータサービス「iGage(アイゲージ)」では約240万名のスマートデバイスのユーザーのログを自動取得しており、動向やトレンドなども観測しております。
モバイルゲームにはサービス開始から5年以上経過しているタイトルも多く存在します。そういったタイトルは新作ゲームと比較して、ゲームグラフィックスやUI(ユーザーインターフェース)の技術も古くなり、品質が劣ったように感じるものもあります。また、ここ1、2年の間に、『原神』や『ウマ娘 プリティーダービー』といった高品質の3Dグラフィックスのモバイルゲームも多くなりました。こういった品質の差異を感じさせないために、モバイルゲームではゲームのマイナーアップデートが繰り返されていますが、元々2Dだったゲームを3Dに変更するような場合は、大規模なアップデートが必要なります。
そこで今回は、6周年という境を機に、大幅なアップデートを行った『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』について、アップデート前後の変化をiGageで見ていきたいと思います。
iGageの詳細はこちら:https://www.gameage.jp/igage/
『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』は2023年3月16日にサービス開始から6周年を迎えました。
このゲームは、漫画「BanG Dream!」(以下「バンドリ!」と記載)をもとにしたメディアミックスプロジェクトを原作としたゲームで、「BanG Dream!」はアニメやLIVEなどで既に人気となっていました。そして2017年3月16日に、待望のゲーム化が実現し、『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』のサービスが開始されました。元々【音楽】をテーマとした作品で、ゲームジャンルも音楽リズムゲームを選択し、多くのファンに親しまれてきました。
そんな『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』ですが、サービス開始から長い年月が経過するうちに、多くの競合する音楽リズムゲームが配信されてきました。この数年でリリースされたゲームには、3Dグラフィックを用いた映像が多く利用されており、2017年にサービスを開始した『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』も、さすがにゲームグラフィックス面では大きく見劣りしてしまうようになりました。
しかしながら、6周年を迎えた2023年3月16日のアップデートでは、主にグラフィックス面に対して大きな改善策が施されることになり、一部の楽曲に3Dグラフィックでキャラクターの動きを楽しむことのできる3Dライブモードが追加されたのです。
■アップデート直後にアクティブユーザー数が10万人超え
この大型アップデートでどのような効果が生じたのか、まずアップデートが行われたタイミングで、ユーザー数がどのように変化したのか振り返ってみます。
3Dモードが実装されたのは16日の零時で、実装とともに多くのユーザーがゲームプレイに参加しました。零時から1時間のユーザー数は、平日でありながら10万人を超えており、アップデート前にプレイしていたユーザー数の3倍に増加しました。【グラフ①】
『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』のメインユーザー層である10代から30代男女のDAU(デイリーアクティブユーザー)をみていくと、元々トップ2ボックスを形成していた10代と20代男性が、アップデートの行われた16日を境に大幅に増加しています。このセグメントは1~15日の平均DAUと比較すると、16日のDAUは約2倍となりました。さらに、アップデート後の17日以降もユーザー数はほとんど減少しておらず、継続的にプレイされていることがわかります。
また、女性も男性と同様に10代から20代のセグメントが増加しており、16日のDAUは1~15日の平均DAUの約1.8倍となっています。【グラフ②】
最後に、アップデートで増加したユーザーを、【新規】【復帰】の二つのプレイステータスで見てみます。
アップデートが行われた3月13日週に増加したユーザーの合計数は24.7万人ですが、そのうち【復帰】ユーザーが16.0万人、【新規】ユーザーが8.7万人となっており、全体の3分の2近くは【復帰】ユーザーであることが分かりました。【グラフ③】
モバイルゲームにはサービス開始から5年以上経過しているタイトルも多く存在します。そういったタイトルは新作ゲームと比較して、ゲームグラフィックスやUI(ユーザーインターフェース)の技術も古くなり、品質が劣ったように感じるものもあります。また、ここ1、2年の間に、『原神』や『ウマ娘 プリティーダービー』といった高品質の3Dグラフィックスのモバイルゲームも多くなりました。こういった品質の差異を感じさせないために、モバイルゲームではゲームのマイナーアップデートが繰り返されていますが、元々2Dだったゲームを3Dに変更するような場合は、大規模なアップデートが必要なります。
そこで今回は、6周年という境を機に、大幅なアップデートを行った『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』について、アップデート前後の変化をiGageで見ていきたいと思います。
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■2023年3月16日、6周年を機に大型アップデート
『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』は2023年3月16日にサービス開始から6周年を迎えました。
このゲームは、漫画「BanG Dream!」(以下「バンドリ!」と記載)をもとにしたメディアミックスプロジェクトを原作としたゲームで、「BanG Dream!」はアニメやLIVEなどで既に人気となっていました。そして2017年3月16日に、待望のゲーム化が実現し、『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』のサービスが開始されました。元々【音楽】をテーマとした作品で、ゲームジャンルも音楽リズムゲームを選択し、多くのファンに親しまれてきました。
そんな『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』ですが、サービス開始から長い年月が経過するうちに、多くの競合する音楽リズムゲームが配信されてきました。この数年でリリースされたゲームには、3Dグラフィックを用いた映像が多く利用されており、2017年にサービスを開始した『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』も、さすがにゲームグラフィックス面では大きく見劣りしてしまうようになりました。
しかしながら、6周年を迎えた2023年3月16日のアップデートでは、主にグラフィックス面に対して大きな改善策が施されることになり、一部の楽曲に3Dグラフィックでキャラクターの動きを楽しむことのできる3Dライブモードが追加されたのです。
■アップデート直後にアクティブユーザー数が10万人超え
この大型アップデートでどのような効果が生じたのか、まずアップデートが行われたタイミングで、ユーザー数がどのように変化したのか振り返ってみます。
3Dモードが実装されたのは16日の零時で、実装とともに多くのユーザーがゲームプレイに参加しました。零時から1時間のユーザー数は、平日でありながら10万人を超えており、アップデート前にプレイしていたユーザー数の3倍に増加しました。【グラフ①】
次に、アップデート前とアップデート後で、どのようなユーザーが増加したのか見ていきます。
『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』のメインユーザー層である10代から30代男女のDAU(デイリーアクティブユーザー)をみていくと、元々トップ2ボックスを形成していた10代と20代男性が、アップデートの行われた16日を境に大幅に増加しています。このセグメントは1~15日の平均DAUと比較すると、16日のDAUは約2倍となりました。さらに、アップデート後の17日以降もユーザー数はほとんど減少しておらず、継続的にプレイされていることがわかります。
また、女性も男性と同様に10代から20代のセグメントが増加しており、16日のDAUは1~15日の平均DAUの約1.8倍となっています。【グラフ②】
■アップデートで復帰したユーザーは16万人
最後に、アップデートで増加したユーザーを、【新規】【復帰】の二つのプレイステータスで見てみます。
アップデートが行われた3月13日週に増加したユーザーの合計数は24.7万人ですが、そのうち【復帰】ユーザーが16.0万人、【新規】ユーザーが8.7万人となっており、全体の3分の2近くは【復帰】ユーザーであることが分かりました。【グラフ③】
今回は大規模アップデートで多くのユーザーを増加させた『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』のデータを見ていきました。
「バンドリ!」は非常に人気の高いIPで、『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』はもともと数多くのユーザーに支持されたモバイルゲームでしたが、時間の経過とゲーム開発技術力の進化に伴い、グラフィックス面などでは相対的に見劣りする部分も増えたことから、他のゲームに乗り換えるユーザーも増加したと推察されます。
しかし、今回のアップデートによって、メインユーザーである10代~20代男性は約2倍、10代~20代女性は約1.8倍に増加したことがわかりました。さらに、【新規】ユーザーよりも、過去に離脱した【復帰】ユーザーを多く獲得していることが確認できたことから、改めてIPとしての潜在的人気の高さがうかがえます。
日本でアプリゲームが一般化し十数年が経過しましたが、今回の事例は、潜在的人気の高いIPは一見すると劣化したように見える既存のゲームであっても、技術的なアップデートを施すことにより、離れたユーザーを再度獲得できるということを証明しています。
ユーザーニーズの変化を汲み取り、それに対して適切なアップデートを反映させていくことは、新規ユーザー獲得だけではなく、離脱、休眠しているユーザーを復帰させ、ロイヤルユーザーへと育てるチャンスとなるでしょう。
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