【慶應義塾】奨学金の負債が若者の家族形成に与える影響
-「JHPS第二世代付帯調査」に基づく研究
慶應義塾大学経済学部附属経済研究所王杰特任講師(教育社会学)、同学部赤林英夫教授(応用経済学)他からなる研究チームは、奨学金負債が若者の家族形成に与える影響を検証しました。貸与型奨学金は高等教育進学の下支えとなる一方で、負債としての側面から若年者のライフイベントへの影響が懸念されてきました。研究チームは、上記研究所の「パネルデータ設計・解析センター」(PDRC)と「こどもの機会均等研究センター」(CREOC)が共同で収集した「JHPS第二世代付帯調査(JHPS-G2)」データを用いて、我が国で始めて、貸与型奨学金が婚姻および出生に与える影響を、全国データにより分析しました。その結果、特に2年制高等教育を受けた女性において、貸与奨学金を受給したグループは受給していないグループに比べ、結婚のタイミングが遅く、子供の数も少ないなど、奨学金の家族形成への影響が定量的に明らかになりました。このことは、奨学金制度の設計において、家族形成への影響に配慮することの必要性を示しています。
▼全文は本学のプレスリリースをご参照ください。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2024/2/16/240216-1.pdf
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