大阪オフィスマーケットレポート　2025年1～3月期　オフィス市場は安定した需給バランスを維持

〜淀屋橋・本町エリアの再開発が市場に新たな展望〜

　大手総合不動産コンサルティングサービス・投資運用会社であるコリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社（代表：小笠原 行洋、本社：東京都千代田区、NASDAQおよびTSX：CIGI、以下コリアーズ・ジャパン）は、本日、「大阪オフィスマーケットレポート｜2025年第1四半期（1‐3月期）大阪市中心部・グレードAオフィス ※1」を発表しました。当レポートは、コリアーズ・ジャパンが、大阪市のグレート A オフィスビルの賃貸オフィス市況と今後の見通しについて、独自に収集したデータに基づいて分析したものです。

 

空室率と賃料トレンド：空室率は低下傾向、賃料水準は緩やかな上昇傾向に

　2025年の大阪市中心部におけるオフィス新規供給は、御堂筋沿いのエリアが中心となります。中でも注目されるのが、淀屋橋エリアで2025年夏の竣工を予定している「淀屋橋ステーションワン」です。完成後は、高さ約150メートルの高さを誇り、御堂筋沿いにおいて淀屋橋・本町間で最も高いランドマークビルとなる見込みです。

一方、梅田エリアではうめきた地区の開発完了を受け、国際的なビジネス拠点としての競争力が一層強化されています。これにより、グローバルに事業を展開する国内の大企業や外資系企業の需要拡大が期待されています。

 

　オフィス需要を牽引する要因として、事業拡大や人材確保を目的とした戦略的なオフィス移転の動きが継続しています。また、企業のオフィス回帰が進む背景には、人材獲得競争の激化があります。従業員の働く環境が採用競争における差別化要素となる中、オフィス環境の整備が重要な経営課題として認識されています。このような傾向が見られる点は東京と共通しています。

 

　一方で、人口減少や働き方の多様化といった社会的な変化が、今後のオフィス需要に影響を及ぼす可能性がある一方で、企業による質の高いオフィス空間への投資は今後も継続すると考えられます。

 

 

エリア動向：空室率は低下傾向、主要エリアでは賃料の上昇が続く

梅田駅周辺エリア
空室率は前期比1.1ポイント低下の4.0%となり、空室の解消が進んでいます。賃料は前期比0.4%下落の24,900円/坪となったが、主要エリアの中では依然として最も高い水準を維持しています。今後、うめきた地区の開発完了による商業・都市機能の充実がエリアの競争力をさらに高めるものと期待されます。

 

中之島エリア
空室率は前期比3.3ポイント上昇の4.3%と一時的な上昇が見られましたが、これは一部大型テナントの移転によるもので、全体として堅調な需要は継続しており、長期的な空室率上昇の兆候は見られません。

 

淀屋橋エリア
空室率は前期比0.4ポイント低下の2.3%と、主要エリアの中でも低い水準を維持しています。賃料は前期比2.0%上昇の18,900円/坪となり、主要エリアの中で最も高い上昇となりました。新規プロジェクトの完成への期待感が高まる中、エリアの賃料水準は上昇基調が強まっています。

 

 

本町エリア
空室率は前期比0.4ポイント低下の3.9%と比較的手頃な賃料水準を背景に、既存物件を中心に需要が集まっています。賃料は前期比1.6%上昇の15,300円/坪となった。新規供給が限られる中、既存ビルの空室消化が進んでいます。

 

なんばエリア
空室率は前期比0.6ポイント低下の0.9%と、主要エリアの中でも極めて低い水準となっています。賃料は前期比0.4%上昇の17,100円/坪と、供給が限定的な中、既存ビルの稼働率は非常に高い水準を維持している。

新大阪北エリア
空室率は前期比0.1ポイント低下の1.0%と改善が進み、賃料は前期比1.1%上昇の15,700円/坪となりました。新幹線停車駅という交通利便性の高さが改めて評価され、東京をはじめとする他都市とのアクセスの良さを重視する企業からの需要が高まっています。

「大阪オフィスマーケットレポート｜2025年第1四半期（1‐3月期）大阪市中心部・グレードAオフィス」は、以下のリンクよりダウンロードいただけます。

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※１　グレードAオフィス：基準階面積が概ね100坪以上の主に賃貸に供されるオフィスビルから、弊社独自の基準で選定。

 

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コリアーズは、ナスダックおよびトロント証券取引所に上場する、商業不動産サービス、エンジニアリングコンサルティング、投資運用を専門とする、世界有数の大手総合プロフェッショナルサービス会社です。世界70か国で事業を展開し、23,000人のエンタープライズ精神に富んだプロフェッショナルが、クライアントに卓越したサービスと専門的なアドバイスを提供しています。また、当社株式を保有する経験豊富な経営陣は、約30年間にわたり、年間約20%の投資収益率を株主に提供してきました。年間収益は48億ドルを超え、運用資産は990億ドルに達しています。

 

 

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