ジャパンハート医療チーム、福祉崩壊を防ぐため、全国の福祉施設に向けて、新型コロナウイルス感染症の対策相談会実施
特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都台東区、理事長 吉岡春菜。以下、ジャパンハート)は、2020年5月7日より、全国の福祉施設に対し新型コロナウイルス感染症対策相談会「ふんわりチャンポン大作戦」を実施しております。
本活動は、5月7日に開始し現在まで63の施設で相談会を実施しました。相談会には計526の法人や施設から約1,300人の方が参加しております(11月13日現在)。
本活動は、5月7日に開始し現在まで63の施設で相談会を実施しました。相談会には計526の法人や施設から約1,300人の方が参加しております(11月13日現在)。
■活動の背景・目的
新型コロナウイルス感染症の影響は世界中で今なお拡大を続けています。その中でも特に福祉の現場では、衛生部品の不足のみならず感染症対策の知識や技術も不足していて、医療施設との連携も容易ではありません。福祉現場におけるCOVID-19の流行は介護崩壊、医療崩壊を通じて死亡者の爆発的増加につながる可能性があります。福祉現場に対する物質的、技術的、心理的、人的サポートは喫緊の課題であると、私たちは考えています。
そこで、感染対策を学んだり、経験したりした医療者が直接的に指導やヒアリングを行うことで、福祉崩壊を防ぐことが可能になればと思い、公益財団法人風に立つライオン基金からの委託を受けて、「医療チームの派遣」を実施しています。
福祉崩壊を防ぐことは即ち、コロナ感染者やそれによる死者を減らすことに直結していると考えています。また、ジャパンハートの医療者が訪問し、直接助言をすることで、責任を持って感染対策に臨む方々の重荷を少しでも取り除くことができれば、感染拡大を防ぐだけではなく、彼らの心を救うことも出来るのではないかと考えています。
クラスターを発生させないよう、正しい知識や技術を伝えることで、「命」を救う。
そして、相手の目を見ながら直接説明することで、「心」を救う。
これらの目的を掲げ、私たちは全国各地を歩き回っています。
■支援活動内容
ジャパンハートの医療チームより医師、看護師、運営(司会)のメンバーを福祉施設に派遣し、新型コロナウイルス感染症対策に関する様々な対策を、現場でできるようにサポートしています。具体的には、感染経路やその対策といった基本知識、アルコールによる手指衛生の方法、PPE(個人防護具)の着脱についてなどについてレクチャーしています。さらに、それぞれの福祉施設の状況にあわせた対策ができるよう、現場ごとに異なる質問にその場で答えたり、現場の視察をしたりなど、実際の訪問ならではの内容も盛り込んだ活動となっています。
また、相談会に参加された方が、ご自身の地域で独自相談会を実施するなど、感染対策の輪は着実に大きなものとなっております。
今後も12月末まで本活動を続け、さらに多くの方々に「安心」を届けていきます。
尚、緊急医療支援に伴いご寄付の受付を開始しております。いただいたご寄付は、緊急医療支援にかかる費用に充てさせていただきます。
【ご寄付の受付けについて】
https://www.japanheart.org/topics/support/emergency-relief-kifu-201107.html]
【ジャパンハートのこれまでの主な国内緊急救援活動】
■2011年3月 東日本大震災緊急支援
[新型コロナウイルス感染拡大への緊急支援活動へのご寄付を募集開始~私たちに今できること~] 2011年3月17日に被災地へ入り、全国から医師・看護師、一般ボランティアを募り、ジャパンハートとして国内初の緊急医療支援活動を行いました。派遣したボランティアの数は450名を超えています。
現地では、避難所の巡回診療、医療物資の運搬、被災者の心のケア、ボランティアの派遣等を実施しました。
また、地域開業医の方々をサポートするため、土日のみ営業するジャパンハート こども・内科クリニックを石巻に開院し、約3年間にわたり地域医療を支えました。
■2016年4月 熊本地震緊急救援
熊本市南区の医療対策本部に入り、医療救護班として避難所の医療巡回支援を行いました。その一方で、「南阿蘇の老人介護施設に要介護避難者受け入れの要請が多数発生し、困窮している」という情報を受け、現地を視察。自分たちの力で脆弱な高齢者を守る福祉避難所を申請した施設の要望にこたえ、看護師チームを派遣しました。
■2020年7月〜 【令和2年7月豪雨】緊急支援
九州を中心に甚大な被害をもたらしている「令和2年7月豪雨」を受け、災害発生当初より医療支援活動を行いました。7月7日より医療者派遣及び物資支援を実施し、8月末までの期間に熊本県八代市及び人吉市の避難所計3か所で活動を行いました。
■2020年5月~新型コロナウイルス感染症緊急支援
1. 医療支援チームの派遣
長崎県から、「コスタ・アトランチカ」の乗組員への医療支援活動に対する要請を受け、ジャパンハートは4月29日~5月18日の期間で医療チーム(医師・看護師)を派遣し、クルーズ船乗組員への医療支援活動を行いました。
また、武蔵野中央病院より要請を受け、6月5日~7月31日の期間で医療チームの派遣を実施しました。
さらに、7月30日からは新型コロナウイルスの感染が確認され熊本県内2件目のクラスターとなった介護老人保健施設「太陽」に医療従事者を派遣、翌月8月17日よりは沖縄県ウェルネス西崎病院で緊急医療支援を実施し、いずれも8月末にて支援を終了しています。加えて、10月26日より沖縄県かりゆし病院に医療チームを派遣し、11月5日まで支援を行いました。引き続き、11月2日より青森県弘愛会病院への派遣も実施しています。
2. 医療用マスクの配布
「#マスクを医療従事者に」プロジェクトを開始し、クラウドファンディングやチャリティオークションを実施し、1万5千人の方から約1億5千万円の資金を募り、マスク200万枚を調達。第一種指定感染症医療機関、三次救急医療機関、特定機能病院を中心とする合計726の機関にマスクを配送しました。
3. 介護福祉施設への感染対策指導
全国の介護福祉現場で働く医療/介護従事者の方向けに、第二波・第三波へ備えた感染症対策指導を実施しています。
防護具の着用指導、施設内のゾーニングに関する指導を、11月現在、500以上の法人、のべ計1300名の参加者に対して実施しました。
4. 医療現場と支援を結ぶ「ジャパンハートソーシャルネットワーク」の構築
災害などの有事における日本国内の医療・介護現場の正確な状況把握、医療支援活動に協力してくださる医療従事者同士の繋がりを強固にするための「ジャパンハート ソーシャルネットワーク」を4月28日より開始し、現在、このプラットフォームの登録者数は854人に上っています。
詳細:「ジャパンハート ソーシャルネットワーク」開始
https://www.japanheart.org/topics/press-release/200428.html
▼プロジェクトの詳細はこちらから
https://www.japanheart.org/activity/international-emergency-relief/covid19.html
今後も、ジャパンハートは医療の届かないところに医療を届けて参ります。
【(認定)特定非営利活動法人ジャパンハート】https://www.japanheart.org/
2004年、国際医療ボランティア団体として設立された、日本発祥の国際医療NGOです。国際連合より「2020 United Nations Inter-Agency Task Force on the Prevention and Control of Non-communicable Diseases Award 」を日本で唯一受賞。
「医療の届かないところに医療を届ける」を理念に活動しており、日本およびミャンマー・カンボジア・ラオスなどアジア諸国において無償で子どもの診療・手術を実施しその数は年間約34,000件に上ります。
東日本大震災では450人を超える医療従事者を現地に派遣しました。また、新型コロナウイルス感染症拡大による医療崩壊を抑制するため、「#マスクを医療従事者に」プロジェクトを行い、クラウドファンディングで1万5千人の方から1億5千万円以上のご支援をいただき、200万枚以上のマスクを約700の医療機関に配布いたしました。
■寄付金の控除について
認定NPO法人であるジャパンハートへのご寄付は、寄付金控除などの税制優遇の対象となり、 確定申告を行うことで税金が還付されます。詳細につきましては、下記URLをご確認ください。
https://www.japanheart.org/donate/receipt/
■本件に関する取材のお問い合わせ
特定非営利活動法人ジャパンハート広報担当:高橋/瀧本
電話:03-6240-1564 メール:publicity@japanheart.org
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