2025年お正月三が日の初詣スポット人流傾向と密集度を調査

〜バードアイ人流「エリア密集マップ」で元旦の主要初詣エリアの混雑状況を可視化~

クロスロケーションズ

自社開発の人流分析エンジン「Location Engine™(以下、LE)」およびクラウド型人流分析プラットフォーム「Location AI Platform®(以下、LAP)」を提供するクロスロケーションズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:小尾 一介、以下「クロスロケーションズ」)は、2025年元日(1月1日)の大都市圏を中心とした人気初詣スポット8エリア(明治神宮、成田山新勝寺、伏見稲荷大社、住吉大社、浅草寺、川崎大師、鶴岡八幡宮、伊勢神宮)における参拝客の動向を分析しました。本調査ではあわせて、バードアイ人流「エリア密集マップ」を活用し、三が日における各参拝スポットの人の流れと滞留エリアの特徴を可視化しています。


調査概要

本調査では、これまで行ってきた単なる「人流の増減」にとどまらず、各参拝スポットにおける地図上での密集度や、元日の参拝客が時間帯ごとにどのように推移するかを俯瞰的に把握することを目的としています。

調査対象期間

・2024年1月1日(月)~ 2024年1月3日(水):エリア内の密集度分析

・2025年1月1日(水)0:00~23:59:時間帯別滞在人口分析

調査対象の人気初詣スポット 8地点

明治神宮(東京)

成田山新勝寺(千葉)

伏見稲荷大社(京都)

住吉大社(大阪市)

浅草寺(浅草)

川崎大師(神奈川)

鶴岡八幡宮(鎌倉)

伊勢神宮 (内宮・三重)


バードアイ人流「エリア密集マップ」とは

独自に解析した位置情報ビッグデータを、地図上に色の濃淡で表現することで、どの時間帯・どの範囲で人が多く集まっているかを一目で把握できる機能です。従来の数値比較だけでは分かりづらい「人の滞留場所の変化」や「ピーク発生時刻」を可視化し、観光・店舗運営、公共交通の混雑対策など様々な領域で活用が進んでいます。

人流データの信頼性

・サンプル数:月間アクティブユーザー数(MAU)9,300万※1 

 ※1. AIが推計に使用する標本データ数

・データ発信元:iOSおよびAndroidの数千種類のアプリ

・蓄積データ量:累計1兆9千億レコード(2019年1月〜2024年10月)

・月次追加データ量:約950億レコード

当社が提供する人流データは、質・量とも網羅性の高い位置情報ビッグデータの解析に基づき、企業・自治体向けに信頼度の高い分析結果を提供しています。

図. 人流分析地点のエリア例:初詣スポット 明治神宮(東京)※黄色のエリアの人流を分析


参拝スポットの人流調査

1. 元日の時間帯別人流解析【明治神宮/成田山新勝寺/伏見稲荷大社/住吉大社/浅草寺】

図. 「明治神宮/成田山新勝寺/伏見稲荷大社/住吉大社/浅草寺」元日の時間帯ごとの推計滞在人口の推移

深夜~早朝帯:若年層中心のナイト参拝

明治神宮や伏見稲荷大社では、午前1時から2時頃にかけて多くの人の滞在が確認されるなど、「年越し直後」にピークを迎える動きが顕著に現れています。また、若年層・外国人観光客が夜間参拝を楽しむ一方、シニア層はこの時間帯が最も少なく、混雑回避志向が伺えました。

朝方参拝の顕在化

成田山新勝寺では午前5から8時台に急増し、シニア層やファミリー層が早めに動きだす朝方参拝が見られます。住吉大社でも朝から昼にかけて多くの人の流れの波が続き、地元住民を中心とした安定した参拝客層が形成されています。

昼~午後の最大ピーク

浅草寺は午前11時以降から終日かけて断続的なピークが発生。外国人観光客からファミリー層まで幅広い層が参拝や観光を楽しみ、夕方近くまで人流が衰えない点が特徴的です。

2. 元日の時間帯別人流解析【川崎大師/鶴岡八幡宮/伊勢神宮】

図. 「川崎大師/鶴岡八幡宮/伊勢神宮」元日の時間帯ごとの推計滞在人口の推移

伊勢神宮(内宮)の大規模な人出

昼前後(10~13時台)に最も人流が集中し、他スポットと比べても群を抜いて混雑する様子が確認されました。また、性年代のデータでは、20~40代男性からシニア層まで幅広い属性が含まれ、宇治橋から正宮周辺まで人の流れがほとんど途切れない状況が確認できました。

夕方以降の減少と分散化

上記図の川崎大師周辺エリアは、16時過ぎまで人出が続く一方、19時台には大幅に人流の減少が見られます。また、鶴岡八幡宮でも19~20時台に大きく下がり、夜間参拝は限られた層にとどまる一方、駅周辺に観光客が散らばる様子が特徴です。

3. 三が日の参拝スポットで捉えた滞在分布の特徴

クロスロケーションズが昨年度に発表したバードアイ人流「エリア密集マップ」を本調査でも活用し、三が日の参拝客の混雑状況を可視化しました。地図上に色の濃淡で人の密集度を示すため、どのエリア・どの時間帯で混雑がピークとなっていたかを一目で把握できます。これにより、参拝客のピーク分散や周辺交通の調整など、具体的な施策立案にもつながる新たな知見が得られますので合わせてご確認ください。

明治神宮(東京)

図. 明治神宮(東京)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

三が日の密集度分布図から、原宿口周辺が色濃く示され、境内中央の参道全域も一貫して混雑傾向が見られます。外苑西通りに近い代々木駅(北参道口)や、参宮橋駅(西参道口)方面は、原宿口方面と比較すると密度が低いのが特徴です。

成田山新勝寺(千葉)

図. 成田山新勝寺(千葉)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

メインとなる表参道から門前町エリアまで広く混雑度を表す色が濃く示され、成田駅側から多くの参拝客が訪れています。また、周辺店舗や茶屋付近では人だまりが発生しており、人の流れが途中で複数の支道に分散していますが、ピーク時には混雑が続く様子がうかがえます。

伏見稲荷大社(京都)

図. 伏見稲荷大社(京都)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

三が日を通じて、大鳥居付近から楼門周辺までが最も色濃く示され、千本鳥居の入り口付近は特に高い密集度を示します。JR稲荷駅と京阪伏見稲荷駅の双方から参道に人が集中しやすいため、時間帯を問わず混雑が発生しがちです。一方、境内奥へ進むルート(奥社奉拝所~熊鷹社周辺)では、人波が緩やかになる時間帯がありました。

住吉大社(大阪市)

図. 住吉大社(大阪市)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

正面鳥居や反橋(太鼓橋)周辺が三が日を通じて最も色が濃く示され、地元住民やリピーター参拝が多いこともあり、メインルートは混雑しやすいようです。四つの本殿をめぐる境内ルートはいずれも賑わいを見せますが、住吉公園側や阪堺電車住吉鳥居前駅の裏手から入る道は人流分析の結果からやや密集度が低い低い様子も確認されています。

浅草寺(浅草)

図. 浅草寺(浅草)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

仲見世通りをはじめ、雷門から宝蔵門にかけて人波が絶えず、周辺は三が日を通じて非常に色が濃く示されます。上記エリア密集マップ図では、浅草寺内に範囲を狭めて分析を行っています。全体では、浅草駅周辺からのメインルートが最も混雑する一方、言問通り方面を迂回するルートや浅草神社の裏手から境内に入る道は比較的密度が下がる時間帯も見られました。観光目的のインバウンドや訪日客も多いため、終日賑わいが途切れにくいのが特徴です。

川崎大師(神奈川)

図. 川崎大師(神奈川)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

川崎大師仲見世通りを経由するルートが最も色濃く示され、本堂周辺まで多くの人が密集しています。最寄りの京急大師線「川崎大師駅」から徒歩で向かう参拝客が多いため、ピーク時の道路・人波は非常に混雑しやすい傾向です。

鶴岡八幡宮(鎌倉)

図. 鶴岡八幡宮(鎌倉)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

若宮大路と鎌倉駅方面の交差点から八幡宮本宮に向かうルートが特に色濃く示され、小町通りや段葛(だんからず)周辺には観光客が散策しながら移動するため停滞が起きがちです。一方、鎌倉宮や東勝寺跡の方へ足を延ばす裏道コースは密集度が比較的少ないため、散策がしやすい傾向があります。

伊勢神宮 (内宮・三重)

図. 伊勢神宮(内宮・三重)周辺の三が日におけるエリア密集マップ

宇治橋を渡った先から正宮にかけて、一貫して人流の密集度が非常に色濃く示されています。おはらい町通り方面にも三が日を通して多くの参拝客が流れ込み、時間帯別の人流解析結果からは昼前後に最も人が混雑していました。混雑を避けたい場合には、早朝や夕方以降の参拝が人流分析結果からは狙い目といえます。

考察・まとめ

元日の各参拝スポットエリアにおける時間帯別の滞在データを分析した結果、深夜・早朝帯には若年層の参拝客が集中し、朝から昼にかけてはファミリー・シニア層がピークを形成し、さらに夕方以降は大きく減衰していくという、二極化および分散化の傾向が都心部・地方を問わず多くのスポットで顕在化していることが明らかになりました。

また、伊勢神宮や浅草寺のように昼過ぎ以降も人が滞在し続ける参拝スポットも見受けられ、参拝だけでなく観光・食事などを組み合わせた「滞在型」の初詣スタイルがより定着している様子も分析結果から確認されました。

こうした調査結果を踏まえ、クロスロケーションズでは引き続き、高精度な位置情報ビッグデータ解析を通じて各地の人の動きを把握し、混雑回避や地域活性化など、多様な社会・経済活動の最適化に貢献して参ります。

クロスロケーションズ株式会社について

「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・視覚化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとしています。位置情報ビッグデータをAIが解析・視覚化する独自技術である「Location Engine™」の開発とビジネス活用クラウド型プラットフォーム「Location AI Platform®」、クラウドサービス「人流アナリティクス®」などの開発および、人流データの活用による企業のビジネス拡大を支援する「Location Marketing Service」、インバウンドデータを活用した広告配信、分析サービスの「Inbound Marketing Service」の提供により‟ロケーションテック”を推進しています。

社名:クロスロケーションズ株式会社

URL:https://www.x-locations.com/

代表者:代表取締役 小尾 一介

所在地:〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-2-9 小林ビル6F

事業内容:

・位置情報ビッグデータ解析エンジン「Location Engine™」の開発とビジネス活用のクラウド型プラットフォーム「Location AI Platform®」、クラウドサービス「人流アナリティクス®」の開発・提供。

・次世代の位置情報マーケティングサービス「Location Marketing Service」並びにグローバル人流データを活用した「Inbound Marketing Service」の提供。

■当社の提供する位置情報分析データについて

当社の提供するデータは、ユーザーの許諾を得たスマートフォンアプリからの位置情報データで、ユーザーから個人情報を紐づけない形で完全匿名化の上、分析利用を目的に第三者利用について許諾を得たデータのみを利用しています。( https://www.x-locations.com/privacy-policy/ )

分析結果の適格性を担保するため、「元データの偏り(特定キャリアの特定アプリ)」を排除して、全携帯キャリアユーザーの多数のアプリからのデータを完全匿名化して利用しています。当社独自開発の分析エンジンである「Location Engine™」は端末ID、緯度経度情報、タイムスタンプを直接に地図・施設情報と連携して分析することで「メッシュ型位置情報データでの分析」では困難なピンポイントでの分析データも提供することが可能となっています。

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会社概要

URL
https://www.x-locations.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿南1-2-9 小林ビル6F 
電話番号
03-5734-1666
代表者名
小尾 一介
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
2017年11月