【市場調査】ハイブリッドワーク、1,004人に聞いたデメリット1位は納得の「アレ」
ハイブリッドワークの選択に潜むメリットとデメリットとは何かを探ります。
株式会社LASSIC(ラシック)(本社:東京都港区、本店: 鳥取県鳥取市、代表取締役社長: 若山幸司、以下「LASSIC」)が運営する、「場所に依存しない働き方」を推進・支援する情報を発信するWEBメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」は、「フル出社のメリット・デメリット」に関するアンケート調査を全国20歳〜65歳の男女を対象に実施しました。
https://www.lassic.co.jp/teleremo/
テレリモ総研ではリモートワークについての調査を多く行っていますが、今回は、在宅勤務とオフィス出社を組み合わせる「ハイブリッドワーク」がテーマです。
フルリモート、フル出社、ハイブリッドワークと、働き方が多様になっていく中、一体どの働き方が良いのか。働き方の議論には、さまざまな角度からの情報が欠かせません。
そこで今回は、その議論を深めるための一材料として、リモートワーク経験のある20歳から65歳までのビジネスパーソン1,004名を対象に行った「ハイブリッドワークのメリット・デメリット」についての調査結果を紐解きつつ、後半では「フル出社のメリット・デメリット」の調査結果との比較を行い、整理していきたいと思います。
ハイブリッドワークのメリットは、多様な柔軟性
ハイブリッドワークについて、メリットを感じた点を複数回答で尋ねました。
全体のランキングを見てみると

という結果に。
最も回答数が多かったのは 「ワークライフバランスを調整しやすい 」という項目。回答者の半数である502人(50.0%)が選択しています。
上位に選ばれた項目は、「どこで・どのようなペースで働くか」を自分で調整できることや、生活や家庭の事情に結びついたものが多く並び、「柔軟さ」が評価されていると言えます。
それに対して、「生産性向上」「健康管理がしやすい」といった項目は中位(前者が16.1%、後者が15.7%)に、また、「新人教育やOJTがしやすい」をメリットとして挙げた人は3.4%と、新人育成の場として評価している人は、この調査では少数派となっています。
ハイブリッドワークのデメリット、第1位は納得の「アレ」
続いて、ハイブリッドワークのデメリットについて尋ねた結果は以下の通り。

1位の「PCを都度持ち歩く必要がある」は、2位以下に大きく差をつけ、他の項目で20%以上の回答率を得たものはありませんでした。
10%以上の回答率を得たデメリットとしては 、まず、勤務状況の把握や情報共有が難しくなるといったマネジメントに関するものが挙げられます。
その他にも、新人教育への悪影響や会議のクオリティ低下など、「仕事が見えにくくなること」で発生するデメリットを負担に感じる人もいるようです。
この他に、「通勤手当がもらえない」「交通費の精算が面倒」など、通勤関連の回答も全体の10%程度見られました。
ハイブリッドとフル出社、評価の違いはどこにある?
ここからは、同じテーマについてハイブリッドとフル出社でどのように評価が分かれているのか、同時に同対象で調査した「フル出社のメリット・デメリット」の結果を参照しながら見ていきます。
(「フル出社のメリット・デメリット」の調査結果の詳細は、こちらの記事をご参照ください。)
1.OJT・新人教育について
ハイブリッド
・メリット「新人教育やOJTがしやすい」3.4%
・デメリット「新人教育やOJTが難しくなる」15.0%
フル出社
・メリット「新人教育やOJTがしやすい」17.8%
2.会議の質
ハイブリッド
・デメリット「会議の質が低下することがある」13.0%
フル出社
・メリット「会議の質が高まりやすい」14.2%
3.勤務状況の把握
ハイブリッド
・デメリット「勤務状況の把握が難しい」16.9%
フル出社
・メリット「勤務状況や行動、トラブル、体調などを把握しやすい」18.6%
4.セキュリティ・評価の公平感
ハイブリッド
・デメリット「ITセキュリティのリスクが増加」18.6%
・デメリット「勤務形態によって評価者の印象が左右される」8.1%
フル出社
・メリット「セキュリティ面で安心感がある」16.1%
・メリット「評価に関する不公平感が生まれにくい」7.9%
新人教育やOJTに関する項目では、ハイブリッドでは「新人教育やOJTが難しくなる」と答えた人が15.0%と、メリットとして挙げた3.4%を大きく上回る結果に。
一方、フル出社では「新人教育やOJTがしやすい」が17.8%と、同じテーマでも正反対の評価を得ています。
会議について見てみると、ハイブリッドでは「会議の質が低下することがある(13.0%)」がデメリットとして挙げられているのに対し、フル出社では「会議の質が高まりやすい(14.2%)」という項目がメリットとして受け止められているようです。
勤務状況の把握やセキュリティ面でも、ハイブリッドでは「勤務状況の把握が難しい(16.9%)」「ITセキュリティのリスクが増加(18.6%)」といった不安の声が挙がる一方、フル出社では「勤務状況や行動、トラブル、体調などを把握しやすい(18.6%)」「セキュリティ面で安心感がある(16.1%)」といった回答が一定数見られています。
いずれの項目も全体的な意見とは言えませんが、特定のテーマにおいて「ハイブリッドで感じる不満」が「フル出社で感じる利点」として受け止められていることがわかります。
続いて、生活や通勤に関する項目でのハイブリッドとフル出社の比較を見ていきましょう。
ハイブリッドのメリットとして、
● 「ワークライフバランスを調整しやすい」 50.0%
● 「家庭の事情に合わせて勤務スタイルを変更できる」 22.6%
● 「体調や気分に合わせて働く場所を選べる」 21.8%
● 「季節や天候に応じて働く場所を調整できる」 19.4%
といった項目が挙がりました。
一方、フル出社のデメリットとしては
● 「通勤による時間や体力、交通費の負担が大きい」 52.8%
● 「ワークライフバランスの維持が難しい」 31.3%
● 「家庭、育児・介護との両立がしづらい」 27.8%
● 「天候や気候による影響を受けやすい」 31.6%
といった回答が上位を占めています。
生活や通勤に関する項目においては、ハイブリッドでは「調整しやすい」としてメリット側に、フル出社では「負担が大きい」としてデメリット側に挙げられているのが特徴的です。
このテーマでは、ハイブリッドは「選択の余地がある働き方」として評価され、フル出社は「通勤を前提とすることによる負担」が意識されていることが見えてきます。
あなたは何を、どの程度重視する?
今回の調査では、ハイブリッドワークのメリットとして、「ワークライフバランスを調整しやすい(50.0%)」や「自分のペースで仕事ができる(33.4%)」といった、生活や働き方の柔軟性に関する項目が上位を占めることがわかりました。
対するデメリットとしては、「PCを都度持ち歩く必要がある(39.4%)」が突出し、その他に勤務状況の把握や情報共有の難しさ、教育や会議のクオリティ低下といった点に、10~20%の人が「負」を感じています。
フル出社との比較では、双方のメリット・デメリットが、テーマによって真逆になっていることも分かりました。
どちらかが優れているということではなく、「生活や通勤のしやすさ」「チームの一体感や育成のしやすさ」「管理やセキュリティの安心感」など、どの軸をどの程度重視するかによって、最適解が見えてくるのでしょう。
テレリモ総研では、今後も継続して意識調査を行ってまいります。
※テレリモ総研サイト内でも調査結果を基にしたコラムを公開中です。
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調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1,004名
調査期間:2025年8月26日〜8月29日
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株式会社LASSIC(ラシック)について

LASSICは2006年に鳥取県で創業し、『リモート社会をリードし、ボーダレスワークの実現によって社会に貢献する。』をビジョンに、「採用」「DX」分野においてボーダレスを促進させる仕組みづくりに邁進し、事業として社会貢献活動をしている企業です。
働き方×スペース×組織(雇用形態)これらの垣根を超えた働き方「ボーダレスワーク」は地方創生と日本の未来に活力を与えます。
人口減少社会における人・企業・地域の「雇用」「事業の継続性」といった社会課題は、リモート社会をリードし、ボーダレスワークをコアコンピタンスとする私たちLASSICが解決へと導きます。
会社概要
東京本社:〒108-0074 東京都港区高輪1-3-13 NBF高輪ビル 4F
鳥取本社:〒680-0843 鳥取県鳥取市南吉方3-201-3
代表者: 代表取締役社長 若山 幸司
設 立: 2006 年 12 月 26 日
資本金: 9,968万円
サービス内容: リモートワークに専門特化した人材サービス「Remogu(リモグ)」「リラシク」、ITソリューション
URL: https://www.lassic.co.jp
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