中国・宝業集団と共同開発した中国向け工業化住宅が「建設業界科技成果評価書」を取得しました(ニュースレター)
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大野直竹)と宝業集団股份有限公司(本社:中国浙江省紹興市、代表者:龐 宝根、以下、宝業集団)が共同で開発した中国向け工業化住宅の総合的な住宅性能が、2011年6月25日に開催された中華人民共和国(以下、中国)住房和城郷建設部(以下、建設部)の科技発展促進中心(※1)主催の「科技成果評価会」において、国際先進レベルに達したことが認められ、2011年7月6日付けで「建設業界科技成果評価書」(※2)を取得しました。
当社は、1983年、上海へ32棟の住宅を輸出・建設し、1985年から外国人(主に日本人)向けの賃貸住宅の建設と運営を、上海、北京、大連、天津において展開。現在、蘇州では分譲マンションを開発、大連では分譲マンションと商業施設の複合開発を行い、無錫ではタウンハウスと分譲マンションの複合開発を、常州では分譲マンションと商業施設の複合開発を計画しています。
また、2006年3月より、宝業集団と中国における工業化住宅の技術開発面で提携し、共同で研究開発を行い、試作棟を建設し、中国市場に適合する工業化住宅の実用化に向けて取り組んできました。
そしてこのたび、中国の低層工業化住宅に適切な躯体構造として「ブレース(※3)式軽量鉄骨構造」をベースとした住宅商品を開発し、成果評価書を取得しました。
今後、当社と宝業集団は、中国全土において「ブレース式軽量鉄骨構造」の低層工業化住宅を建設することができます。
※1.日本の国土交通省に該当する省庁内の組織。中国国務院の住房和城郷建設部に所属するもの。
※2.正式名称は「密柱ブレース式低層鉄骨構造工業化住宅システム」。
※3.「筋かい」のこと。
1.中国全土で建設可能なブレース構造としての評価を取得
当社では、建物の長寿命化を実現させるためには、厳しい自然災害に耐え、経年劣化による影響を抑える基本構造が必要であると考え、日本国内の住宅系商品には、独自の「軽量鉄骨軸組ブレース構造」を採用し、建物の安全性を確保しています。
一方、中国では建築耐震基準(建築抗震設計規範)により、地震力を全てブレースのみで支える鉄骨構造の建築が規制されています。
そこで当社と宝業集団は共同で、日本国内では一般的な構造として多く採用されているブレース構造を、中国国内でも利用できるように改善しました。
中国の設計理念に則して、柱にも応分の地震力を負担させるように改善し、中国の同済大学の協力を得て、建物の静的、動的な解析を行いました。あわせて、宝業集団研究試験センター内での実大載荷試験により、大地震時の構造安全性を確認しました。
また、新たに開発した外壁の耐火性能試験や断熱性能試験、水密性能試験、鋼材の耐久性試験等を実施しました。
これらの取り組みにより、宝業集団本社のある浙江省で、2010年9月、浙江省住房和城郷建設庁科学技術委員会より、浙江省内の評価書である「構造体系論証意見書」※4を取得して同省内での建設を可能にし、2011年7月6日付けで、中国全土において建設可能な中国建設部の評価書を取得しました。
※4.正式名称は「宝業・大和(DB-1X)低層工業化住宅システム技術及び構造体系に関する論証意見」。
2.「ブレース式軽量鉄骨構造」の特長
今回新たに中国国内市場向けに共同開発した「ブレース式軽量鉄骨構造」は、一般的なラーメン構造(※5)と比較して、①鉄骨重量が少なく経済的、②設計が容易、③接合部が簡素で生産しやすい、④構造部材がコンパクトで運搬しやすく施工しやすいなどの特長があります。
当構造は、中国政府が推進する省エネ、省材料といった建物の環境政策、工業化政策にも適しており、また、品質の安定した工業化住宅を大量供給できるため、市場規模が拡大する中国において、これから期待される構造躯体です。
※5.柱・梁の部材が溶接されて一体となった構造。
3.宝業集団との技術提携
当社と宝業集団は、2006年3月、中国における工業化住宅の技術開発面で提携し、これまで5年間、中国市場に適する工業化住宅の研究開発を行ってきました。
宝業集団敷地内に、部分試作棟や低層戸建住宅試作棟、中層住宅試作棟を建設し、2010年4月には、宝業集団が所有する会稽山の不動産開発地に中国向け工業化住宅のモデルハウスを建設。デザインや意匠に関して、現地のお客さまからの評価とともに、マーケティング調査等も含め、モデルハウスの評価・分析等の検証を行ってきました。
また、2006年7月、当社は宝業集団の研究試験センターの技術コンサルティングを受託し、住宅・建築の総合的な性能試験ができる施設の完成に貢献しました。
これにより、2009年4月、宝業集団が「国家建築工程技術研究中心建築工程与住宅産業化研究院(※6)」に認定されました。
※6.中国政府が認定した建築・住宅の工業化を推進する研究施設。
当社は、1983年、上海へ32棟の住宅を輸出・建設し、1985年から外国人(主に日本人)向けの賃貸住宅の建設と運営を、上海、北京、大連、天津において展開。現在、蘇州では分譲マンションを開発、大連では分譲マンションと商業施設の複合開発を行い、無錫ではタウンハウスと分譲マンションの複合開発を、常州では分譲マンションと商業施設の複合開発を計画しています。
また、2006年3月より、宝業集団と中国における工業化住宅の技術開発面で提携し、共同で研究開発を行い、試作棟を建設し、中国市場に適合する工業化住宅の実用化に向けて取り組んできました。
そしてこのたび、中国の低層工業化住宅に適切な躯体構造として「ブレース(※3)式軽量鉄骨構造」をベースとした住宅商品を開発し、成果評価書を取得しました。
今後、当社と宝業集団は、中国全土において「ブレース式軽量鉄骨構造」の低層工業化住宅を建設することができます。
※1.日本の国土交通省に該当する省庁内の組織。中国国務院の住房和城郷建設部に所属するもの。
※2.正式名称は「密柱ブレース式低層鉄骨構造工業化住宅システム」。
※3.「筋かい」のこと。
1.中国全土で建設可能なブレース構造としての評価を取得
当社では、建物の長寿命化を実現させるためには、厳しい自然災害に耐え、経年劣化による影響を抑える基本構造が必要であると考え、日本国内の住宅系商品には、独自の「軽量鉄骨軸組ブレース構造」を採用し、建物の安全性を確保しています。
一方、中国では建築耐震基準(建築抗震設計規範)により、地震力を全てブレースのみで支える鉄骨構造の建築が規制されています。
そこで当社と宝業集団は共同で、日本国内では一般的な構造として多く採用されているブレース構造を、中国国内でも利用できるように改善しました。
中国の設計理念に則して、柱にも応分の地震力を負担させるように改善し、中国の同済大学の協力を得て、建物の静的、動的な解析を行いました。あわせて、宝業集団研究試験センター内での実大載荷試験により、大地震時の構造安全性を確認しました。
また、新たに開発した外壁の耐火性能試験や断熱性能試験、水密性能試験、鋼材の耐久性試験等を実施しました。
これらの取り組みにより、宝業集団本社のある浙江省で、2010年9月、浙江省住房和城郷建設庁科学技術委員会より、浙江省内の評価書である「構造体系論証意見書」※4を取得して同省内での建設を可能にし、2011年7月6日付けで、中国全土において建設可能な中国建設部の評価書を取得しました。
※4.正式名称は「宝業・大和(DB-1X)低層工業化住宅システム技術及び構造体系に関する論証意見」。
2.「ブレース式軽量鉄骨構造」の特長
今回新たに中国国内市場向けに共同開発した「ブレース式軽量鉄骨構造」は、一般的なラーメン構造(※5)と比較して、①鉄骨重量が少なく経済的、②設計が容易、③接合部が簡素で生産しやすい、④構造部材がコンパクトで運搬しやすく施工しやすいなどの特長があります。
当構造は、中国政府が推進する省エネ、省材料といった建物の環境政策、工業化政策にも適しており、また、品質の安定した工業化住宅を大量供給できるため、市場規模が拡大する中国において、これから期待される構造躯体です。
※5.柱・梁の部材が溶接されて一体となった構造。
3.宝業集団との技術提携
当社と宝業集団は、2006年3月、中国における工業化住宅の技術開発面で提携し、これまで5年間、中国市場に適する工業化住宅の研究開発を行ってきました。
宝業集団敷地内に、部分試作棟や低層戸建住宅試作棟、中層住宅試作棟を建設し、2010年4月には、宝業集団が所有する会稽山の不動産開発地に中国向け工業化住宅のモデルハウスを建設。デザインや意匠に関して、現地のお客さまからの評価とともに、マーケティング調査等も含め、モデルハウスの評価・分析等の検証を行ってきました。
また、2006年7月、当社は宝業集団の研究試験センターの技術コンサルティングを受託し、住宅・建築の総合的な性能試験ができる施設の完成に貢献しました。
これにより、2009年4月、宝業集団が「国家建築工程技術研究中心建築工程与住宅産業化研究院(※6)」に認定されました。
※6.中国政府が認定した建築・住宅の工業化を推進する研究施設。
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