半導体パッケージの反りを抑制する負膨張フィラーを新たに事業化
~半導体の熱マネジメントに貢献する新材料「M-Filleris™(エム・フィラリス)NTE」を展開~
三菱ケミカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:筑本 学、以下「当社」)は、半導体パッケージ材料向けの新しい負膨張フィラー※を開発し、事業化することを決定しました。2026年度中にパイロット品の販売を開始し、顧客での評価・認証取得を進め、2027年度下期に量産品の販売を開始します。
※加熱時に収縮するフィラーのこと
新たに事業化する負膨張フィラーは「M-Filleris™(エム・フィラリス)NTE」のブランド名で展開し、今後「M-Filleris™」シリーズとして、放熱性や電気特性といった性能を持つ、他の機能性フィラーもラインナップに加わる予定です。


■背景
近年、AIサーバーや高性能コンピューティング(HPC)の普及に伴い、半導体にはさらなる高性能化が求められています。半導体パッケージは、チップレット技術や3Dスタッキング技術など高度なパッケージング技術の採用が進んでおり、チップの高密度実装による発熱増加が課題となっています。
現在、半導体パッケージ材料には主にエポキシ樹脂とシリカフィラーが使用されており、熱膨張による反りを抑制するためフィラーの高充填化が進んできました。しかし近年はその充填量も限界に近づいており、さらなる熱膨張低減に対応するため、当社は加熱時に収縮する特性を持つ負膨張フィラーを開発しました。


■特長
本製品は、当社が長年培ってきた無機材料の設計技術により開発したもので、従来の負膨張材料で課題となっていた使用温度範囲の狭さ、非球形、高比重、高吸水性等を克服し、半導体パッケージ用途への適用を可能としました。主な特長は以下のとおりです。
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エポキシ樹脂等へ配合した際の優れた熱膨張低減効果
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室温~400度の広い温度範囲における負膨張特性
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球状形状による優れた流動性と分散性
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不純物コントロールによる低α線(ソフトエラーの低減)
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一般的な半導体向けフィラー(シリカフィラー)と同等の比重・低吸水性
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半導体封止材、アンダーフィル材、ビルドアップフィルム材などへの適用
さらに、当社の既存事業であるエポキシ樹脂とのシナジーを生かし、フィラー単体だけでなく、エポキシ樹脂等と混練したマスターバッチでの提供も予定しています。これにより、お客様の材料設計や開発期間の短縮にも貢献します。
当社は本製品を通じて、AI・データセンター需要の拡大に伴い成長が期待される半導体材料市場において、新たなソリューションを提供するとともに、持続的な社会の発展に貢献していきます。
■参考情報
・製品サイト
https://www.m-chemical.co.jp/products/departments/mcc/nes/product/1216975_9018.html
・当社は2026年5月に米国フロリダ州オーランドで開催された半導体パッケージング分野の国際学会「Electronic Components and Technology Conference 2026」において、本材料について発表しました。
・当社は2026年9月2日~4日に台湾・台北市で開催される半導体産業展示会「SEMICON Taiwan 2026」に出展し、本材料について展示します。
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