遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」が小児用新型ドクターカーに初導入
医療の質の向上と医療従事者の負担軽減、小児重篤患者の救済に貢献
PHCホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区)傘下のウィーメックス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋秀明、以下「ウィーメックス」)は、このたび、ウィーメックスが提供するリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」(※1)が、地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立小児総合医療センター(※2)(所在地:東京都府中市、院長:山岸敬幸、以下「都立小児」)の小児用新型ドクターカーに導入されることをお知らせします。小児患者の搬送を行う小児用新型ドクターカーに「Teladoc HEALTH」が導入されるのは今回が初めてとなります。
小児患者は疾患の進行が早いケースが多く、特有の身体的・心理的ケアを必要とするため、高度な専門知識に基づく迅速な医療対応が求められます。このたびの「Teladoc HEALTH」の導入により、搬送中の小児患者への医療の質の向上と医療従事者の負担軽減を両立し、より多くの小児重篤患者の命を救うことに貢献します。
なお、本取り組みは、ウィーメックス、都立小児、そして車両デザインを担当した女子美術大学(※3)(所在地:東京都杉並区、学長:小倉文子)との官学民連携により実現しました。

#背景と目的
小児は成人に比べて容態が急変しやすいため、迅速かつ適切な医療機関への搬送が不可欠です(※4)。しかし、少子化の影響により小児科を標榜する医療機関は年々減少しており、小児医療の集約化が進む一方で、搬送中の医療体制の整備は依然として課題が残されています(※5)。
東京都においては、一般医療機関では対応が困難な場合や、小児重篤患者の受入要請があった場合、都内に4施設ある「東京都こども救命センター」へ転院搬送が求められます。都立小児は、このうちの1拠点として、小児専門の高度医療を24時間体制で提供しており、東京都が指定する「多摩ブロック」にとどまらず、ドクターカーによる搬送では茨城県から大阪府まで、広域なエリア搬送に対応しています。
また、搬送中においては、小児重篤患者の容体急変に対応するべく同乗する医療スタッフの心理的負担も課題の一つとして存在しています。このたびの、ウィーメックスの遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」の導入により、搬送中の小児患者の容態を遠隔地の専門医がリアルタイムでモニタリングし、的確な助言や処置指示を行うことが可能になります。これにより、ドクターカーに同乗する医療スタッフの負担軽減と医療の均質化を同時に実現し、患者の安全性を高めます。
#リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」の特長
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遠隔操作可能な高性能カメラ:車内後部に設置された「Teladoc HEALTH」により、小児患者の容態や医療スタッフの処置状況を遠隔地から能動的に把握可能になります。ズームをしても画質が担保されるため、遠隔地の医師は、診療に必要な情報をその場にいるかのように、リアルタイムで取得できます。
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現場の負荷軽減:ドクターカー側では電源を入れる以外に操作が必要ないため、ドクターカーに同乗する医療スタッフは、診療・処置中もハンズフリーで遠隔地の医師とコミュニケーションが取ることができます。
#コメント
東京都立小児総合医療センター 集中治療科部長 齊藤修先生
ドクターカー搬送におけるシームレスな搬送集中治療の実現
『「Teladoc HEALTH」を用いることで、当院にいながらドクターカー内の患児の詳細な状況(実際の様子、モニター、各種画像)を搬送チームと共有し、円滑な受け入れ準備やチームへの助言が可能になります。搬送中の重症患児は極めて大きな病態を抱え、その上、搬送に伴うストレスが加わります。こうした負担を軽減し、質の高い搬送集中治療を「ドア・ツー・ドア」でシームレスに重症患児に提供くれることを強く期待しています!』
女子美術大学 アート・デザイン表現学科ヒーリング表現領域4年 沖津菜奈子様・熊倉ひろ様
『命を救う緊張感のある車両だからこそ、子どもたちが感じる怖さや不安を優しく受け止め、少しでも安心できるよう、「どんぐりくん」や森の動物たちが白衣やスクラブを着て医療現場を支える姿を描き、信頼感と親しみやすさ、温もりを感じられるデザインを目指しました。』
ウィーメックス株式会社 代表取締役社長 高橋秀明
『このたび、初めて小児用新型ドクターカーに「Teladoc HEALTH」を搭載いただくことになり、患者搬送という極めて重要な場面においても、チーム医療の円滑な連携と質の高い医療の提供に貢献できることを、大変嬉しく思っております。今後も、現場の声に真摯に耳を傾けながら、医療現場のニーズに沿ったソリューションを提供してまいります。』
#今後の展望
本小児用新型ドクターカーは、平時の搬送だけでなく、今後、災害時の新生児・小児医療支援にも活用されることが想定されています。被災地や医療アクセスが困難な地域においても、専門医による迅速な医療支援が可能になります。ウィーメックスは、今後も現場の医療従事者の負担を軽減しつつ、患者さんの命をつなげられる医療体制の整備に貢献してまいります。
#リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」について
専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインで繋げる、リモート操作可能なリアルタイム遠隔医療システムです。超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し、患者さんの容体を短時間で把握することができます。遠隔地にいる医師主導で操作を可能とし、現場にいるように情報を取得できます。

(※1)リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」ブランドサイト
https://www.phchd.com/jp/bx/telehealth
(※2)地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立小児総合医療センター
https://www.tmhp.jp/shouni/index.html
・所在地 :東京都府中市武蔵台2-8-29
・院長 :山岸敬幸
(※3)女子美術大学
・杉並キャンパス:東京都杉並区和田1-49-8
・学長 :小倉文子
(※4)櫻井 淑男:わが国の小児三次救急医療体制の現状と課題. 日本臨床救急医学会雑誌. 2011; 14(3), p. 399-404. https://doi.org/10.11240/jsem.14.399
(※5)出典:小児医療について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001040960.pdf
※参考:東京都立小児総合医療センター プレスリリース掲載サイト
https://www.tmhp.jp/shouni/info/doctorcar.html
※参考:女子美術大学 プレスリリース掲載サイト
https://www.joshibi.ac.jp/joshibi-news/news/3557
<ウィーメックス株式会社について>
ウィーメックス株式会社は、グローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社(証券コード6523 東証プライム)の日本における事業子会社です。企画・開発から販売までワンストップでサービスを提供する新体制として、2023年4月より新会社として事業を開始しました。「メディコム」ブランドの医事コンピューターや電子カルテシステムの他に、薬局経営のサポートや特定保健指導の支援、遠隔医療システムなどを提供しています。また、2023年10月に富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社より電子カルテ・レセプト関連事業を取得し、ウィーメックスヘルスケアシステムズ株式会社が誕生。国内の「医療DX」を推進するヘルスケア IT製品・サービスを通じて、患者さんへの医療サービス向上と医療従事者の業務効率化に取り組んでいます。
□所在地 :東京都渋谷区渋谷3-25-18 NBF渋谷ガーデンフロント14F
□代表者名 :代表取締役社長 高橋秀明
<PHCホールディングス株式会社(PHCグループ)について>
PHCホールディングス株式会社(証券コード 6523 東証プライム)は、健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献することを経営理念に掲げるグローバルヘルスケア企業です。傘下にPHC株式会社やアセンシア ダイアベティスケアホールディングス、エプレディアホールディングス、株式会社LSIメディエンス、ウィーメックス株式会社、メディフォード株式会社などを置き、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの事業領域において、開発、製造、販売、サービスを行っています。2024年度のグループ連結売上収益は3,616億円、世界125以上の国と地域のお客様に製品・サービスをお使いいただいています。PHCグループはPHCホールディングス株式会社とその事業子会社の総称です。
お問合せ先
ウィーメックス株式会社
E-mail:tky-mc_pr_alignment@ml.wemex.com
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