企業版ふるさと納税制度の活用による宮古島市との官民共創プロジェクト ~「一般社団法人宮古島千年プラットフォーム」を発足し、今後も協働~
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:池田 雅一、以下MURC)は、沖縄県宮古島市(市長:嘉数 登)との間で、企業版ふるさと納税制度(人材派遣型)を活用した官民共創プロジェクトに係る覚書を2022年10月25日に締結[1]し、以来2年半にわたり、研究員を宮古島市へ派遣する形で同プロジェクトに取り組んでまいりました。その結果、当初立ち上げを目指していた組織は2024年12月に「一般社団法人宮古島千年プラットフォーム」(以下、千年PF)として無事設立され、2025年度から本格稼働することとなりました。
また、MURCは、千年PFのローカルシンクタンク機能実装を目指すべく、2025年度以降も千年PFおよび宮古島市と連携・協働していくことを確認しましたので報告いたします。
【写真】宮古島市、千年PF、MURCによる会談後の記念撮影

1. 本プロジェクトの趣旨・背景
宮古島市は、沖縄県の南西部に位置し、大小6つの島で構成されています。島全体がおおむね平坦で、山岳部が少ないことから大きな河川もなく、生活用水等のほとんどを地下水に頼っています。こうした地域特性の中で、宮古島市は地下水を守ることと環境づくりのため、2008年に「エコアイランド宮古島宣言」[2]を発表しました。
その後、2018年に更新した「エコアイランド宮古島宣言2.0」[3]では、2030年および2050年に目指すべきエコアイランド宮古島の姿を5つのゴールとして設定し、「千年先の、未来へ。」をビジョンとした持続可能な島づくりに取り組んでいます。この一環として、2019年度からは環境省が推進する「地域循環共生圏」の創造に取り組み、「エコアイランド宮古島宣言2.0」のビジョン実現に向けて市民、民間事業者、行政が協働・共創するプロジェクトを生み出し、支援していく「千年PF」づくりを着想しました。
一方、MURCは、「地域循環共生圏」の創造に取り組む地域・団体を支援する環境省事業「環境で地方を元気にする地域循環共生圏づくりプラットフォーム事業」の受託者構成企業として、2020~2021年度の2カ年にわたり、宮古島市の活動を伴走支援してまいりました。
環境省による活動支援が2021年度で終わる見込みとなる中、宮古島市とMURCは千年PFの社会実装に向けた活動の継続方法を模索し、その結果、MURCは企業版ふるさと納税制度(人材派遣型)を活用した「官民共創プロジェクト」に取り組むことといたしました。
2. 過去3カ年(2022~2024年度)における千年PF設立に向けたMURCの活動
企業版ふるさと納税制度(人材派遣型)を活用し、2022年10月~2025年3月までの2年半にわたり、政策研究事業本部 持続社会部の髙原 悠 副主任研究員を宮古島市企画政策部エコアイランド推進課に派遣してきました。
髙原副主任研究員は宮古島市に居住しながら、千年PF事業推進マネージャーとして、千年PFの事業計画案の作成、千年PFの法人化に向けた体制づくりなどに従事しました。
また、並行して伴走支援のチーム(持続社会部 阿部 剛志 上席主任研究員、地球環境部 川島 一真 上席主任研究員、産業創発部 園原 惇史 副主任研究員)を社内に立ち上げ、髙原副主任研究員の側面支援のほか、千年PFが実施を予定している助成事業の審査基準や千年PFの事業評価枠組みの開発などを担いました。
3. 2025年度以降の千年PF、宮古島市、MURCの連携・協働方針
MURCは、2025年度から本格稼働する千年PFの発展、特に同法人が目指すローカルシンクタンク機能の実装に寄与するため、引き続き、以下の2点について、宮古島市および千年PFと連携・協働していきます。
① 研究員が千年PFの運営に継続的に参画
企業版ふるさと納税(人材派遣型)制度の活用によって、2年半にわたり、宮古島市企画政策部エコアイランド推進課に在籍していた髙原副主任研究員は2025年4月1日をもってMURCに復職いたしましたが、2025年4月1日以降は、千年PFの専務理事を兼職する形で、引き続き、千年PFの実働に貢献します。
②「連携団体会員」として、総合シンクタンクの知見を提供
千年PFの「連携団体会員」として登録し、ローカルシンクタンク機能の実装を目指す千年PFを、総合シンクタンクとしての知見提供により支援していきます。
4. 各組織の概要
■一般社団法人宮古島千年プラットフォーム
千年PFは、「「環境×経済×社会」の統合的な視点を持った地域の持続可能性=エコアイランド宮古島の実現を目指す」をビジョンに掲げています。市民発意の事業に対する伴走支援および助成事業の実施、解決すべき地域課題・活かせる地域資源の発掘を目的とした情報発信・収集(地域回り、相談受付等)、課題整理や政策提言等(ローカルシンクタンク機能)を主な事業内容としています。
【図表】一般社団法人宮古島千年プラットフォームの機能・事業

■ 宮古島市
宮古島は沖縄本島から南西に約300km、東京から約2000km、北緯24~25度、東経125~126度に位置し、大小6つの島(宮古島、池間島、来間島、伊良部島、下地島、大神島)で構成されています。宮古島市の総面積は204平方km、人口約55,000人で、人口の大部分は平良地区に集中しています。
「エコアイランド宮古島」では、毎年国際的規模のイベントである全日本トライアスロン宮古島大会、プロ野球のキャンプ、各種スポーツ団体の合宿等が行われ、島全体が「スポーツアイランド宮古島」としても活気づいています。
■ 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のシンクタンク・コンサルティングファームです。東京・名古屋・大阪を拠点に、国や地方自治体の政策に関する調査研究・提言、民間企業向け各種コンサルティング、経営情報サービスの提供、企業人材の育成支援、マクロ経済に関する調査研究・提言など、幅広い事業を展開しています。
[1] 企業版ふるさと納税制度活用による官民共創プロジェクト推進 宮古島市と覚書を締結(2022年10月26日付お知らせ)https://www.murc.jp/news/information/news_221026/
[2] 宮古島市「エコアイランド宮古島宣言」(2008年3月)https://www.city.miyakojima.lg.jp/gyosei/ecoisland/sengen.html
[3] 宮古島市「エコアイランド宮古島宣言2.0」(2018年3月)https://www.city.miyakojima.lg.jp/gyosei/ecoisland/sengen2.html
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