2022年台湾機械産業動向と産業トピックスの影響分析＜ワイズ機械業界ジャーナル２０２２年４月第１週号発行＞

〜台湾機械業界の最新動向を分析する〜

ワイズコンサルティング グループ（本社：中華民国台北市、代表取締役：吉本康志）は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年4月第1週号を発行しました。今週号では、機械業界、半導体業界、ラベル装着機メーカーの旭源包装科技（XU‐YUAN）、ファスナー業界について紹介します。

＜最新号目次＞

• 2022年台湾機械産業動向と産業トピックスの影響分析
• 車載向け好感、台湾半導体産業は好景気を維持
• ラベル装着機を研究開発・生産する専門メーカー、旭源包装科技（XU‐YUAN）
• 台湾ファスナー産業の産業概況と2022年の展望

＜2022年台湾機械産業動向と産業トピックスの影響分析＞
一、 ロシアのウクライナ侵攻による影響
　機械の2021年の輸出額のうち、ロシア向けは２億7,600万米ドルで、全体の0.8％を占めている。このうち、工作機械の輸出額は１億米ドル余りで、４位の輸出先だった。工作機械メーカーの一部はロシアから返品され、一部メーカーは代金を回収できておらず、影響を受ける企業は５％とみられる。
　また、ロシアのウクライナ侵攻により急騰したエネルギーや原材料価格がすぐに戻ることはなく、原材料や輸送コストは高止まりすると台湾機械工業同業公会（ＴＡＭＩ）が予測した。

二、産業概況
　2022年第１四半期の台湾機械産業の生産額は2,651億1,500万台湾元で、2021年同期比は8.9%増だった。
2021年産業の振り返りでは第４四半期の台湾機械産業の生産額は3,129億4,000万台湾元で、前期比7.3％増、前年同期比22.0％増だった。
　カテゴリー別に見ると、その他機械を除いた生産額の上位３位は▽ハイテク生産設備（機械産業全体の19.1％）、▽産業機械（14.5％）、▽工作機械（11.3％）──だった。
　21年第４四半期のハイテク生産設備の生産額は597億4,000万台湾元で、前期比15.9％増、前年同期比30.6％増だった。これは、電気自動車（ＥＶ）や第５世代移動通信システム（５Ｇ）などの分野における応用拡大に加えて、ファウンドリー各社が生産能力の拡大を進めていることから、半導体生産設備の需要が増加したためだ。また、マイクロＬＥＤとミニＬＥＤ生産設備の需要拡大を受けて、ディスプレイ生産設備の需要が増加したことも要因として考えられる。

　21年第４四半期の産業機械の生産額は455億1,000万台湾元で、前期比8.6％増、前年同期比9.4％増だった。産業機械は▽木工機械、▽ゴム・プラスチック生産機械、▽紡織機械が主要輸出品目である。なお、木工機械は北米と中国を主要市場とし、ゴム・プラスチック生産機械は中国と東南アジアを主要市場とし、紡織機械は中国とインドを主要市場としている。
　21年第４四半期の工作機械の生産額は354億9,000万台湾元で、前期比1.9％増、前年同期比22.3％増だった。欧州および東南アジア市場の需要増加に加えて、中国および米国市場の需要が安定していることから、工作機械の生産額と輸出額は安定した成長が続いた。
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