コーチ財団 × NPOカタリバ、奨学金は「もらう」だけでなく「自立に向けて一緒に考える」へ。新たな奨学金プログラムを9/8より募集開始

経済的困難、外国ルーツなど進学にハードルがある高校生を対象に、経済支援とキャリア支援を提供

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都中野区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、グローバルファッションブランド「COACH(コーチ)」の社会貢献活動を統括するコーチ財団とのパートナーシップにより、給付型奨学金・伴走プログラム「COACH ドリーム イット リアル × カタリバ奨学金プログラム」の第2期の奨学生募集を9月8日(月)より開始いたします。

本プログラムは、経済的困難を抱える家庭や外国にルーツを持つ家庭の高校生に対して、給付型奨学金の他、ファイナンシャル・プランニングを含む伴走型のプログラムを提供します。

昨年はカタリバの支援プログラムを受けている高校生を対象としていましたが、2025年度よりこれまでカタリバと接点のなかった高校生も含め、新たに全国より奨学生の募集を実施する運びとなりましたので、お知らせします。

子ども・子育て家庭が進学を諦める理由は経済的要因だけではない?制度はあるのに使えないケースも。

2024年度の日本の大学等進学率は76.4%(*1)に達しています。高校卒業後に進学することが当たり前に感じられる社会になりつつある今、この「当たり前」はすべての10代に届いているわけではありません。

たとえば、同年の生活保護世帯で育った高校生の大学等進学率は40.6%(*1)にとどまっています。

進学を諦めるのは、経済的な事情によるものと捉えられることが多いかもしれません。しかし、日本学生支援機構をはじめ、給付型奨学金が公的機関・民間団体共に拡充しているなか、機会の不足だけが要因ではありません。特に世帯年収400万円未満の家庭は、奨学金に応募しなかった理由として「申請のタイミングを逃した」「将来、返済できるか不安」といった声が挙げられています。(*2)

私たちが声を聞いた家庭のなかには「目の前の生活に手いっぱいで、情報収集すらままならない」「手続きや申請が複雑で自分たちだけではやりきれない」といった、経済的要因だけではない“ハードル”が存在する実態もみえてきました。

また外国にルーツを持つ高校生は、制度上の課題に直面することもあります。在留資格によっては、日本で学び、働く意欲があっても、奨学金の対象外となる場合もあります。そうした子どもたちの多くは、高校在学時からアルバイト代を貯めて進学準備をしていますが、昨今の学費や生活費の高騰により進学を断念することも少なくありません。

カタリバでは、2024年度にカタリバの支援プログラムを受ける高校生を対象に、給付型奨学金の第1期生を募集し「給付型奨学金と進学に向けた伴走」の双方を届ける「COACH ドリーム イット リアル × カタリバ奨学金プログラム」を実施しました。

奨学生に行ったアンケート調査の結果、経済的支援により不安の軽減や学業への集中、進路の選択肢が広がったという声や、伴走プログラムを通して「周囲を頼ることへの心理的な障壁」が低くなり、保護者・支援者とお金にまつわることを具体的に話すことにつながっていることを奨学生から聞くことができました。

こうした取り組みから、①給付型支援で目の前の不安から将来に目をむける余裕をうむこと、②公的な制度の理解や手続きに伴走すること、③個々のファイナンシャルプランニングを通して社会人になるまでの見通しを立てる機会を持つことが重要だと考えています。

「もらう」だけでなく「一緒に考える」給付型奨学金・伴走プログラム

グローバルファッションブランド「COACH(コーチ)」の社会貢献活動を統括する「コーチ財団」は、次世代の若者が可能性を最大限に発揮でき、夢を実現する勇気を持つことを目指した社会貢献活動に取り組んでいます。なかでも「Dream It Real(ドリーム イット リアル)」 は世界中の非営利団体と連携し、若者への支援・活動を展開する試みです。

カタリバは日本のパートナー団体として、これまで未来への想像力を育むべく高校生の探究型学習を推進する「全国高校生マイプロジェクト」をはじめ、2020年以降は経済的困難を抱える家庭の子どもにオンラインでの学びの機会を提供する「キッカケプログラム」、外国ルーツの高校生への支援「Rootsプロジェクト」への支援活動を実施してきました。

この度、カタリバとコーチ財団が連携し、進学にハードルがある高校生を対象に、経済的な支援とキャリア支援やファイナンシャル・プランニングなどの伴走を含む給付型奨学金プログラムの第2期の奨学生募集を開始します。

また、奨学金の申請そのものにハードルを感じる高校生・家庭も少なくないことから、応募段階から個別の相談ができる「応募サポート会」を設けています。

■本奨学金の特徴

●お金の相談をして「一緒に応募する」無料のオンライン応募サポート

「奨学金のことはよく分からない」「大学でどのくらいお金がかかるのか試算したい」など、周りの人には相談しにくいことを話せる、個別のサポートです。進学をするかどうか迷っている方でも、奨学金に応募をしなくても、相談できます。

●自立する力を身につける「ファイナンシャル・プランニング」の伴走プログラム

具体的に「在学中にいつ、どのくらいお金を払うことや、アルバイトで貯める必要があるのか」「給付型奨学金と貸与型奨学金を使って、卒業後にどのくらい返す必要があるのか」等、一人で見立てることは簡単ではありません。本奨学金は学生生活とその際の生活で自立するための力と見通しをつけるための「ファイナンシャル・プランニング」の伴走プログラムを提供します。

「大学受験費用の奨学金」と「自立に向けた奨学金」の2つの支援

この取り組みは2024年度から立ち上がり、第1期はカタリバのプログラムを受けている経済的困難を抱える家庭を対象に実施し、24名の受験支援(受験準備のサポート)と、その中から8名が自立に向けた継続支援(進学先の学費サポート)を受けています。

第2期となる2025年度から初めて一般の高校生にも対象を広げ、給付型奨学金の応募受付を開始します。

■応募資格

●2026年4月に大学・短大への進学を検討している日本国内在住の最終学年の高校生

●「外国にルーツを持つ高校生対象枠」は日本学生支援機構(JASSO)の在留資格要件を満たさない高校生でも応募可能

●奨学生キックオフやファイナンシャル・プランニングの伴走型プログラムに参加することに同意する方

※年2回行われる予定の現地参加イベントは東京で実施します。自宅から東京までの交通費はカタリバが用意します。

■応募スケジュール

・応募受付期間:2025年9月8日(月)〜9月24日(水) 23:59

・(任意参加)オンライン応募サポート会:2025年9月13日(土)〜9月18日(木)

・書類審査:2025年9月25日(木)〜10月4日(土)

・結果通知:2025年10月8日(水)

■採択後のスケジュール

採択が決まった奨学生の方は、以下に参加いただきます。応募される方は事前に予定をあけておいてください。

・奨学生オンラインミーティング:2025年10月19日(日)18-20時

・奨学生キックオフ@東京:2025年11月1日(土)

■COACH ドリーム イット リアル × カタリバ奨学金「大学受験費用の奨学金」

受験に関わる費用(大学受験費用、受験に必要な交通費・宿泊費)に関する奨学金支援を行います。

【給付額】10万円

【対象】最終学年の高校生50名(うち20名枠は外国にルーツを持つ高校生)

【募集期間】2025年9月8日(月)〜9月24日(水) 23:59

【使徒】受験に関わる費用(大学受験費用、受験に必要な交通費・宿泊費)

【その他】

●他の奨学金との併用可

●給付時期は2025年11月以降を予定

【詳細・申込】詳細情報をよく読んでからお申込ください


■COACH ドリーム イット リアル × カタリバ奨学金「自立に向けた奨学金」

進学に関わる費用(入学金、一人暮らしに必要な費用等)に関する奨学金支援を行います。

【給付額】50万円

【対象】「大学受験費用の奨学金」を受給した高校生うち25名

【使徒】進学に関わる費用(入学金、一人暮らしに必要な費用等)

【その他】

●他の奨学金との併用可

●給付時期は2026年1月以降を予定

【詳細・申込】詳細情報をよく読んでからお申込ください


■コーチ財団・Dream It Real(ドリーム イット リアル)とは

コーチ財団は、すべての人々のより良い未来を創ることを目指し、2008年に設立されました。これまでに、財団は世界中の数百の価値ある事業に対して、7,000万ドル以上の寄付を行ってきました。Dream It Realは、コーチ財団の主要なイニシアティブであり、歴史的に資源が不足している若者たちが夢を追いかけることを支援することに焦点を当てています。Dream It Realプログラムを通じて、コーチ財団は非営利組織と協力し、奨学金の提供や、メンターシップの機会、キャリアワークショップ、大学およびキャリアアドバイスなどの重要なリソースを若者たちに提供しています。

詳細については、https://www.coach.com/coachfoundation をご覧ください。

■コーチについて

コーチは、1941年にニューヨークで創立したグローバルファッションブランドです。クリエイティブ・ディレクターのスチュアート・ヴィヴァースのビジョンと、私たちのホームタウンであるニューヨークの、誰をも受け入れる姿勢(インクルーシブ)、そして勇気ある精神にインスパイアされ、誰もが自分らしくいられるように、永く愛される美しいものづくりを行います。
コーチは、タペストリー・インクの所有するブランドのひとつです。タペストリーは、ニューヨーク証券取引所にティッカーシンボルTPRで上場しています。
詳細については、https://japan.tapestry.com/ をご覧ください。

認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

<団体概要>

設立 : 2001年11月1日

代表 : 代表理事 今村久美

本部所在地 :東京都中野区中野5丁目15番2号

事業内容 :高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区・全国)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)

URL: https://www.katariba.or.jp

出典元
*1 厚生労働省「高等学校等、大学等進学率の経過」

https://www.mhlw.go.jp/content/001549824.pdf5

*2 内閣官房 参考データ集 学びの支援の充実 及び学び直しを促進するための環境整備に関連して 令和4年3月23日

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyouikumirai/sozo_mirai_wg/dai3/siryou6.pdf?utm_source=chatgpt.com

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会社概要

URL
https://www.katariba.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
中野5-15-2
電話番号
03-5942-9646
代表者名
今村久美
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年11月