双日、歴史マンガ第2巻「黎明」を発行
~「国がやるべきことを鈴木がやる」、岩井商店の洋服と鉄への憧れ、そして日本綿花はインド、中国、米国へ~
URL:https://www.sojitz.com/special_site/pioneer/#a02
第2巻では、日清戦争後に八幡製鉄所が稼働し、日露戦争を経て、日本が先進国の仲間入りを目指している中で、鈴木商店、岩井商店、日本綿花が次第に海外進出、製造事業に進出し、多角化していく様子を描いています。日本綿花は、日本船籍による真の日本人による綿花調達とするため、神戸とボンベイを結ぶ日印定期航路の開設に尽力し、インド、中国、そして米国へと綿花の調達地を拡大していきます。岩井商店は、メリヤス製造に乗り出し、鈴木商店は、製糖、製粉、小麦、ビール、焼酎の製造のため北九州の大里を新たな製造拠点に選びます。また八幡製鉄所の稼働に刺激を受け、鈴木商店と岩井商店は、鉄鋼業に進出していきます。
第1巻に引き続き、創業の地でもある神戸市内の各図書館他※1に寄贈し、双日が運営する商業施設「エキソアレ西神中央」(神戸市西区)にて無償配布※2します。
また、10月19日には須磨学園高等学校(神戸市須磨区)の生徒20名が来社され、現代の総合商社の事業とともに、本マンガを活用し、双日の前身である鈴木商店、岩井商店、日本綿花が神戸港から世界に羽ばたき、日本の産業革命を牽引した姿を学んでいただきました。
※1 寄贈先:「こども本の森 神戸」と神戸市内12カ所の図書館、鈴木商店とゆかりが深い神戸市立神港橘高校、神戸大学、若松塾(西神中央校、エキソアレ西神中央内)など。
※2 エキソアレ西神中央における配布場所は同館5Fの鈴木商店展示パネル前。
【第2巻の主な内容】
鈴木商店の金子直吉は、日本精糖の寡占を嫌い、自ら製糖事業に乗り出し北九州の大里で大里製糖所(現・関門製糖)を設立する。その後、渋沢栄一と対峙することになるが、渋沢栄一は「事業家としては天才」と高く評価し、金子直吉の名は一気に高まる。
岩井商店の岩井勝次郎は、欧米諸国への外遊後に、洋服にビジネスの可能性を見出し、メリヤス製造事業(現・トーア紡コーポレーション)の経営に参画。官営八幡製鉄所が稼働すると、鈴木商店の金子直吉は「国がやるべきことを鈴木がやる」との勢いで、神戸製鋼所を設立する。一方、岩井商店の岩井勝次郎も日本最古の鉄鋼輸入商社として、亜鉛鉄板事業の育成を決意し、大阪鉄板製造(後の日新製鋼、現・日本製鉄)を設立し、自ら社長に就任する。
神戸では外国人がパンや牛肉など西洋の食文化をもたらしていた。鈴木商店の金子直吉は、更なる食の西洋化を見越し、すでに進出していた北九州の大里地区に、大里製粉所(後に現在のニップンに合併)を設立する。さらに同地区では九州初のビール工場となる帝国麦酒(現・サッポロビール)を設立し、金子直吉自らサクラビールの営業の前線に立つ。大里地区では、その他にも大里酒精製造所(現・ニッカウヰスキー門司工場)を設立し、大里は鈴木商店の一大工業団地として発展した。
鈴木商店は、煙草、塩田開発、生命保険などさらに多角化していく。そしてついに鈴木商店は自社船を保有し、本格的な世界進出を目指すことになる。一方、米沢では、秦逸三と久村清太が人造絹糸の研究を行うが、事業化まではまだまだ長い道のりが必要であった。
一方の日本綿花初代社長の佐野常樹は、海外綿花の調達を試みるが、輸送を外国船籍に依存しなければならない現状に苛立ち、渋沢栄一や他の紡績会社に働きかけ、日本郵船による日印定期航路を開通させる。
第二代社長の田中市兵衛は、入社二年目で19才の喜多又蔵を当時まだ日本人がほとんどいなかったインドのボンベイに派遣する。喜多又蔵は、その後中国を視察し、中国を綿花調達拠点だけでなく、市場としての重要性に着目し、上海支店設立を提言。喜多又蔵は、さらに最大の綿花栽培地でもある米国に社員を派遣する。
日本綿花は、インド、中国、米国と世界の主要綿花栽培地からの調達ではトップシェアを誇り、当時日本の工業の5割といわれた紡績業を原料調達面で支えることになる。
第3巻では、大正期に移り、第一次世界大戦をきっかけとした大躍進期を迎えます。
【俳優、竹下景子さんのマンガに対する思い】
神戸大使を務め、「こども本の森」の名誉館長である俳優の竹下景子さんは、8月1日に行われた神戸市への本マンガの寄贈式の挨拶のなかで、「双日の源流3社がなかったらおそらく今の日本はなかった。国を、会社を、家族を思いながら懸命に生き抜いた人たちのことを、これから日本を背負って立つ若い人たちにぜひ知ってもらいたい」と述べられました。さらに「今、コロナ禍により子ども達が夢を描きにくい状況ではないでしょうか?そんな時だからこそこの漫画に触れて、先人たちが、頑張って精一杯生きて、会社を自分の拠り所として、国を代表するような大きな仕事を成し遂げたことを知ってほしい。子ども達が、夢に向かって一生懸命に進んでいく、一つのきっかけになればいいなと思います。」とマンガへの期待を表されました。
双日は、先人たちのように豊かな未来創りに邁進していきます。
(ご参考)
【関連TOPICS】
◆2022年6月16日付
「双日、DNAを紐解く物語をマンガで紹介
『Hassojitz ~総合商社 双日 未来を創造した先駆者たち~』第1巻「創業」」
URL:https://www.sojitz.com/jp/news/2022/06/topics-20220616.php
◆2022年8月1日付
「双日、歴史マンガを「こども本の森 神戸」および神戸市各図書館などに寄贈」
URL:https://www.sojitz.com/jp/news/2022/08/topics-20220801.php
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