眠っているNゲージを、ウクライナの子どもたちへ。なかよし学園、8月31日必着で鉄道模型を緊急募集

レール1本が、戦禍の教室で「未来のまち」を走る。2026年9月、キーウ・リビウなどで未来都市デザイン授業を実施予定

特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト

 特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト(代表:中村雄一/千葉県松戸市)は、2026年9月にウクライナのキーウ、リビウなど複数都市で実施予定の教育支援活動「なかよし鉄道・ウクライナ未来のまちづくりプロジェクト」に活用するNゲージ鉄道模型の寄付募集を、2026年8月20日より開始します。

なかよし鉄道・ウクライナ支援プロジェクト

 募集するのは、Nゲージの車両、レール、駅、建物、橋、踏切、パワーパック、情景用品などです。

中古品、箱のないもの、部品が不足しているもの、動作未確認品、故障品も受け付けます。

 必要なのは、完成された大きなセットだけではありません。

 レール1本、車両1両、小さな駅や建物一つから、ウクライナの子どもたちが「自分たちの暮らしたい未来のまち」を考える教材として活用します。

募集締切は、2026年8月31日必着です。

家に眠っているNゲージが戦禍のウクライナで教材として活用される

校長室の小さな線路から、ウクライナへ――「校長室からの世界平和」

 このプロジェクトの原点は、2025年度、経済産業省の事業採択を受けた「世界とつながる学びプロジェクト」の実施校、千葉県柏市立名戸ケ谷小学校での出会いにあります。

 なかよし学園が同校で出会ったのが、津久井智洋校長です。津久井校長は、さまざまな事情から教室で過ごすことに難しさを抱える児童を校長室へ招き、その一角を「小さな理科室」に改造。自身がこよなく愛してきたNゲージを教材として、子どもたちの好奇心を育てる理科の授業を行っています。

校長室でNゲージを教える名戸ヶ谷小学校津久井校長

目の前を走る小さな列車は、単なる遊びではありません。

「どうして電車は動くのだろう」
「電気は、どのように力へ変わるのだろう」
「駅をどこに造れば、人が暮らしやすいまちになるだろう」

 列車が走り出すと、子どもたちの中から次々に問いが生まれます。教室に入りづらさを感じていた子どもも、Nゲージを入り口に、自ら見て、触れて、考える学びへ参加できるようになります。

 津久井校長は、なかよし学園がこれまで行ってきた、コンゴ民主共和国の元少年兵たちを対象としたミニ四駆による物理・ものづくり授業や、レゴを使った創造性育成授業に深く共感しました。玩具を子どもたちの学ぶ力と未来への希望に変える――。両者が大切にしてきた教育への思いが重なり、今回、津久井校長になかよし鉄道プロジェクトの総合プロデュースを依頼しました。

 津久井校長はその依頼を快諾し、自らNゲージを提供する「寄付第1号者」となりました。

なかよし鉄道・ウクライナ支援第1号者となった津久井校長

 ウクライナで行う授業では、手回し発電機を使って列車を走らせ、電気やエネルギーの仕組みを学びます。さらに、子どもたち自身が線路を敷き、駅や橋、学校、病院、家などの配置を考えながら、未来のまちを形にしていきます。

 これは、完成した模型を見せるだけの支援ではありません。子どもたちが自分の手で試し、話し合い、失敗し、もう一度組み直しながら、「自分たちが暮らしたい未来」を目に見える形にする教育支援です。

校長室でNゲージの授業をする津久井校長
校長室でNゲージの授業をする津久井校長
校長室でNゲージの授業をする津久井校長

 校長室に敷かれた小さな線路から生まれた学びが、国境を越え、戦禍のウクライナへ向かいます。

一本のレールが、一人の子どもの好奇心をひらく。
一本のレールが、未来のまちへ続く道になる。

なかよし学園と津久井校長が進める「校長室からの世界平和」が、今回の「なかよし鉄道・ウクライナ未来のまちづくりプロジェクト」を実現させます。

このNゲージがウクライナで平和と希望を創る

あなたのNゲージが、子どもたちの「未来を考える教材」になる

長年大切にしてきた鉄道模型。

子どもの頃に夢中になった車両。

いつかもう一度走らせようと思いながら、押し入れや棚の中で眠っているレール。

その一つひとつを、今度はウクライナの子どもたちの未来を走らせるために役立てていただけないでしょうか。

 なかよし学園が今回実施するのは、Nゲージを単に玩具として届ける活動ではありません。

鉄道模型、レゴブロック、ミニ四駆を組み合わせ、子どもたち自身が「どのようなまちで暮らしたいか」を想像し、話し合い、設計し、形にする参加型の教育プログラムです。

自分たちで自分の街をつくる。イメージを具現化することがリーダーシップと創造性を育む

 戦争によって日常や学習環境を奪われてきた子どもたちに、完成された未来を大人が教えるのではなく、自分たちの手で未来を考え、仲間と一緒につくる時間を届けます。

駅はどこに必要? 学校や病院へ、誰もが行けるまちとは?

 授業では、4~6人のグループに分かれ、Nゲージの線路や駅、レゴブロックなどを使って、一つのまちをつくります。

子どもたちは、次のような問いを仲間と考えます。

・駅はどこにあると便利だろう

・学校と住宅は、どのくらい離れているとよいだろう

・子どもや高齢者も病院へ行きやすいだろうか

・公園は誰のために必要なのだろう

・人だけでなく、食料や物資をどう運ぶのか

・自然を守りながら交通を整えるにはどうすればよいか

・みんなが安全に暮らせる公共空間とは何か

レゴを使ったまちづくりの授業
レゴを使ったまちづくりの授業
レゴを使ったまちづくりの授業
ミニ四駆を使った創造性育成授業

 Nゲージの線路は、単に列車を走らせるためのものではありません。

人と人、学校と家庭、病院と地域、都市と自然をどのようにつなげるかを考えるための教材です。

レール1本を置くことから、「この先には何が必要か」「誰と誰をつなぐのか」という問いが生まれます。

 だからこそ、レール1本にも大切な役割があります。

日本の「ものづくり」の魂を教育として伝える

「想像する」から「伝える」まで、未来を自分たちの手でつくる

本プログラムでは、以下の学習過程を重視します。

  1. 想像する
     自分はどのようなまちで暮らしたいかを考えます。

  2. 話し合う
     仲間の意見を聞き、それぞれが必要だと思う施設や空間を共有します。

  3. 設計する
     学校、住宅、駅、病院、公園、道路、自然などの配置を考えます。

  4. つくる
     Nゲージ、レゴブロック、工作教材を使って、考えたまちを形にします。

  5. つなげる
     各グループがつくったまちを線路や道路でつなぎ、地域全体を考えます。

  6. 伝える
     なぜこの場所に学校を置いたのか、どのような人に暮らしてほしいのかを発表します。

 この過程を通じて、子どもたちは創造力、論理的思考、システム思考、コミュニケーション、協働、問題解決、表現、他者理解を体験的に学びます。

まちづくりに、正解は一つではありません。

すべての子どもが、未来をデザインすることができます。

熊本の震災復興を応援する「くまモンミニ四駆」も現地で活用予定

戦争が続く今だからこそ、子どもたちが「未来」を考える時間を

 UNICEFが2026年6月に公表したウクライナ復興に関する報告では、学校を含む子どもたちの生活に不可欠な施設への攻撃が続き、避難場所で学び、遊び、休むことが日常になっていると報告されています。

 同報告は、子どもや若者が「ウクライナに自分たちの未来を描けるか」が、復興の中心的な課題になっていると指摘しています。

出典:UNICEF Ukraine「Invest Now for Every Child, for Ukraine’s Recovery

 建物や道路などのインフラを再建することは、もちろん重要です。

 しかし、復興には、子どもたちが「自分にも未来をつくることができる」と感じられる経験も必要です。

 なかよし学園は、鉄道模型を使ったまちづくりを通じて、子どもたちが受け身の支援対象になるのではなく、自分たちの地域と未来を考える主体になる機会をつくります。

5年目となる戦争が一刻も早く終結し、人々に平和が訪れることを願い、なかよし学園は「行動する」。(写真:ロイター通信)
なかよし学園はシリアで戦後0年を経験
なかよし学園はシリアで戦後0年を経験

寄付したその先が見える。「届けて終わり」にしない支援

 本プロジェクトの特徴は、Nゲージを集めて現地へ届けるだけではないことです。

 お寄せいただいた車両やレール、駅、建物などは、なかよし学園が状態を確認し、ウクライナ現地で実施する教育支援活動の教材として活用します。

 動作未確認品や故障品についても、状態に応じて、構造や仕組みを学ぶ教材、まちを構成する部品、修理や試行錯誤を体験する教材などとして活用を検討します。

 授業後には、子どもたちがNゲージを使ってどのようなまちをつくり、どのような未来を発表したのかを、写真や活動内容とともにニュースリリースで報告します。

寄付したものが、どこで、誰の学びに、どのように役立ったのか。

支援の先にいる子どもたちの表情と学びを、目に見える形で日本へ返します。

 これは、なかよし学園が大切にしてきた「届ける―実践する―反応を受け取る―日本へ返す」というCoRe Loopの考え方に基づく活動です。

今年6月にポルトガルで行われた国連ACUNS学術会議で講演する中村雄一代表

世界10カ国の教育現場で積み重ねてきた実績を、ウクライナへ

 なかよし学園は、これまでアジア、アフリカ、中東など世界10カ国で教育支援、平和教育、防災教育、健康教育、職業教育などを実施してきました。

 コンゴ民主共和国では元子ども兵の社会復帰支援、南スーダンやウガンダでは難民や避難民を対象とした基礎教育・職業教育、シリアでは戦争の影響を受けた地域での教育活動など、紛争や貧困の影響を受ける現場で、身近な教材を学びに変える授業を重ねています。

 2025年度の「世界とつながる学び」では、全国50校以上、1万人以上の児童生徒、教職員、関係者が参加。日本の学校で生まれた教材やアイデアを海外の教育現場で実践し、その成果を日本の教室へ返してきました。

 また、2026年8月にはルワンダで「レゴでつくる未来のまち」を実施しました。児童向け授業に加え、現地教員への研修、地域住民と子どもが参加するまちづくり授業へと展開し、子どもの発想を引き出す創造性教育と住民参加型地域デザインを実践しています。

今回のウクライナプロジェクトは、こうした授業実践と現地活動の経験を基礎に、Nゲージによる「移動とつながり」の学習、レゴによる「考えを形にする」学習、ミニ四駆による「設計・試走・改良」の学習を統合したものです。

 ウクライナ向けの授業開発と教材検証も、日本国内で進めています。

日本の「ものづくり」を教材化したなかよし学園の授業は現在世界10ヵ国で展開されている

国際的に紹介される、支援を循環させる教育モデル

 なかよし学園が広島市立広島特別支援学校などと実践してきた、支援される側が誰かを支える側へと変わる「Return Loop」の取り組みは、国際的なインクルーシブ教育事例サイト「Inclusive Education in Action」で紹介されています。

 同事例では、日本の子どもたちが制作した教材や平和作品を紛争・貧困地域へ届け、現地での反応を写真、動画、メッセージなどで日本へ返し、次の学びにつなげる循環型の教育モデルが紹介されています。Inclusive Education in Action掲載事例

 今回のNゲージ募集でも、寄付者の思いをウクライナへ届け、現地で生まれた子どもたちの学びと希望を日本へ返します。

 これまでの現場経験、授業設計、現地パートナーとの協働、記録とフィードバックの仕組みを生かし、短期間の募集であっても、責任を持って教育活動へつなげます。

UNESCO IEAに掲載されたなかよし学園の活動

中村雄一代表メッセージ

「私たちは、ウクライナの子どもたちに『未来はこうあるべきだ』と教えるつもりはありません。子どもたち自身が未来を想像し、仲間と話し合い、自分たちの手で形にするための道具と機会を届けたいと考えています。

 Nゲージは、ただ列車を走らせる玩具ではありません。駅をどこに置くのか。学校や病院まで誰もが行けるのか。人や物資をどう運ぶのか。自然と都市をどう共存させるのか。一本の線路から、社会を考えるたくさんの問いが生まれます。

 戦争によって多くのものを失った子どもたちが、未来まで失う必要はありません。

 皆様のご家庭に眠っているレール1本、車両1両が、戦禍のウクライナで、子どもたちが未来を考えるための一本の道になります。

 私たちは、これまで世界各地の厳しい環境の中で、身近なものを教材に変え、子どもたちとともに学びをつくってきました。その経験を必ずウクライナの教育現場へつなげます。どうか力を貸してください」

昨年度東久邇宮文化褒賞を受賞した中村雄一代表

中村里英事務局長メッセージ

「思い出の詰まった鉄道模型を手放すことは、簡単なことではないと思います。

子どもの頃にお小遣いをためて買った車両、親子で走らせたレール、いつかまた使おうと思って大切に保管してきた駅や建物。その思い出ごと、次の世代の子どもたちへ託していただけたらと思っています。

 今回の授業では、熊本復興への願いが込められた、くまモンのミニ四駆もウクライナへ届けます。日本で生まれた復興への思いを、今度はウクライナの子どもたちが未来を考える力へとつなげます。

レール1本でも構いません。箱がなくても、動くか分からなくても、まずはご相談ください。

 皆様から託されたNゲージがどのように使われ、子どもたちがどのようなまちをつくったのかは、活動後のニュースリリースでしっかりとお返しします。日本からウクライナへ、模型とともに未来を託していただければ幸いです」

世界各国で平和授業を行う中村里英事務局長

Nゲージ募集要項

・募集締切:2026年8月31日(月)必着

・募集対象:Nゲージ鉄道模型

・募集品:車両、レール、駅、建物、橋、踏切、パワーパック、情景用品、関連部品など

・受付可能:中古品、箱なし、部品不足、動作未確認品、故障品

・受付できないもの:Nゲージ以外の鉄道模型、著しく破損・汚損したもの

・お願い:ウクライナの子どもたちが気持ちよく使える状態かをご判断のうえ、お送りください

・送料:寄付者様のご負担をお願いいたします

・活用方法:寄付品は、なかよし学園がウクライナ現地で行う教育支援事業に活用します

・活動報告:活用の様子は、活動後にニュースリリースで報告します

送付先

〒270-0021
千葉県松戸市小金原4-14-14
特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト
「なかよし鉄道ウクライナ支援」係

TEL:047-704-9844
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org

プロジェクト実施概要

プロジェクト名:なかよし鉄道・ウクライナ未来のまちづくりプロジェクト

実施予定:2026年9月

実施予定地:ウクライナ・キーウ、リビウなど複数都市

対象:ウクライナの児童、生徒、保護者、教員など

使用教材:Nゲージ鉄道模型、レゴ・ブロック教材、ミニ四駆、建物模型、工作教材など

主な内容:未来都市デザイン、創造性教育、問題解決学習、STEAM教育、協働学習、エンジニアリング教育、平和教育

基本学習過程:想像する/話し合う/設計する/つくる/つなげる/伝える

今後の展開:現地での授業実施、教員への授業方法共有、活動結果の記録、日本へのフィードバック

備考:現地の安全状況などにより、実施都市・日程・内容を変更する場合があります

なかよし鉄道・ウクライナ支援プロジェクトにご協力ください

関連情報

なかよし学園公式サイト https://nakayoshigakuen.org

世界とつながる学びプロジェクト https://nakayoshigakuen.org/coreloop

Facebook https://www.facebook.com/nakayoshigakuen/

Instagram https://www.instagram.com/nakayoshigakuen.rie/

団体概要

団体名:特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト

事業内容:世界とつながる学び(CoRe Loop)を軸とした探究・平和・包摂教育プログラムの企画運営/国内外の教育・食・心のケア支援 等

本件に関するお問い合わせ先

特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト(事務局)

TEL:047-704-9844
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org

すべての画像


会社概要

URL
https://nakayoshigakuen.org
業種
教育・学習支援業
本社所在地
千葉県松戸市小金原4-14-14
電話番号
047-704-9844
代表者名
中村雄一
上場
未上場
資本金
-
設立
2019年04月