プラン・インターナショナル、セーブ・ザ・チルドレン、ワールド・ビジョン 途上国の子どもへの支援活動にむけた政府開発援助(ODA)の拡充を外務省に提言
新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な感染拡大を受けて
新型コロナウイルスに打ち勝つには、世界の結束が必要です

● 4月以降予定されている大型補正予算等において、ODA等による国際支援を拡充してください。すでに行われている支援が必要以上に削減されることなく継続できるよう、新規の資金を拠出してください。 ● グローバルレベルの基金(Global Humanitarian Response Plan等)への積極的な貢献を行ってください。また、こうした国際的なイニシアティブに市民社会が参画できるよう、働きかけてください。 ● 特に子どもたちの命・生活に重要な保健・栄養、教育、ジェンダー、子どもに対するあらゆる暴力からの保護等の分野への支援に重点を置いてください。とりわけ脆弱な立場におかれやすい女の子、障がいのある子ども、少数民族の子ども、セクシュアル・マイノリティの子どもなどの人権が守られるよう配慮してください。 ● 二国間および多国間を経由する支援に加え、地域に根差し、もっとも手の届きにくい人々に直接緊急支援を行っている国内外のNGOへの支援を拡充してください。 ● 既存のODA事業においても、パンデミック対応のために予算を柔軟に転用できるよう、配慮をしてください。 ● 国連事務総長より、新型コロナウイルスという地球規模の課題解決のため紛争当事者に対し即座の停戦の呼びかけがなされているところですが、この呼びかけを積極的に支持し、紛争当時国・当事者に可能な限りの働きかけを行ってください。 |
感染拡大の中で、多くの危険に直面する子どもたち
不十分な医療保健体制や衛生環境の未整備、栄養不良などの課題が山積している途上国において、格差や差別などにより特に弱い立場に置かれた子どもたちは、感染症による甚大なリスクに直面しています。また、長引く学校閉鎖により、学ぶ機会も失われています。
家庭においては、DVや虐待の増加など、子どもたちは精神的なストレスや物理的な暴力に直面するリスクが高まっています。紛争下にある子どもたちや難民の子どもたちのリスクは、さらに高まります。
また、感染症流行による学校閉鎖や経済的困窮は、女の子の早すぎる結婚や性的搾取の増加につながり、ジェンダーに基づく差別や暴力が助長されます。
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を達成させるために
新型コロナウイルスにより、子どもたちの権利が奪われている状況が長期化すると、取り返しのつかない影響を及ぼすことになるのではないかと懸念されています。また、SDGsの達成にも多大な影響が出ることを強く危惧されています。子どもの権利を守り、SDGsの基本理念である「誰一人取り残さない」世界を実現するために、国際社会の努力が不可欠です。
アドボカシー担当 澤柳 孝浩のコメント
日本における感染者数が日々更新されている中、なぜ今、途上国のことを語るのかと疑問を持たれる方もいらっしゃることでしょう。
しかし、感染症に国境はないのです。国連事務総長は、今回のパンデミックを「世界にとって最大の試練」と警告し、ウイルスの抑え込みにむけた国際協調を強く呼びかけています。医療保健制度が脆弱な国では、自力でのウイルス封じ込めは不可能であり、地球上からウイルスの脅威はなくなりません。今こそ、地球規模の困難に立ち向かうため、資金拠出を含めた国際的な連帯が求められています。未来を担う子どもたち、特に不均衡な影響を受ける女の子たちが、支援から取り残されることを避けるためにも政府へ要望いたします。

プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。創立は1937年。長年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発をすすめてきました。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れています。 |
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