WWFジャパンは、今年9月22日に創立50周年迎えます!WWFの始まりは60年前の4月29日「モルジュ宣言」
本日、WWFは創立60年を迎えました。60年前の1961年4月29日、モルジュというスイスの小さな町に、少人数のナチュラリストのグループが集まり「モルジュ宣言」を発表したのが始まりです。その10年後の1971年9月22日には、日本にWWFジャパンが発足。今年、創立50周年を迎えるにあたり、特設サイトを公開いたしました。
2021年の今年、WWFは創立60年を迎えました。60年前の1961年4月29日に、モルジュというスイスの小さな町に、少人数のナチュラリストのグループが集まり「モルジュ宣言」(*1)を発表したのが始まりです。この宣言は、当時、アフリカをはじめ各地で起こっていた、野生生物の密猟や生息地破壊などへの懸念とその解決への熱意の表明でした。
その10年後の1971年9月22日には、日本にWWFジャパンが発足。今年、50年の節目を迎えます。多くの皆さまからのご支援のおかげで、50年にわたり活動を継続できたことに、心より感謝申し上げます。
本日、50周年を記念して特設サイトを公開いたしましたので、ご案内申し上げます。特設サイトでは、WWFジャパンを代表して会長・末吉竹二郎よりご挨拶(*2)させていただくと共に、50年の活動成果を振り返っています。アニバーサリーイヤーとしては2022年9月末までを予定しており、今後、月に一度のペースで、コンテンツを追加していきます。
WWFジャパン創立50周年特設サイト → https://www.wwf.or.jp/campaign/50th/
WWFは設立後、危機にある自然や野生生物の保全に取り組みながら、現在の環境保全の基礎となる「サステナブル(持続可能)」な社会の在り方を打ち出し、その実現を推し進めてきました。
これまで環境の保全と、持続可能な社会の実現を求める、WWFの提言やメッセージ、また取り組みによって実現した活動の事例は、なかなか大きく注目されることはありませんでした。しかし今、その状況は大きく変わりつつあります。WWFジャパンが10年前に訴えた「2050年までの温室効果ガスの排出ゼロ」を、今では日本政府自らが表明するようになり、産業界や経済界、金融界も、一気にその方向に動き始めています。
また2015 年に採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、社会的にも広く知られるものとなり、あらゆるビジネスもこれを無視できなくなりました。
その一方で、異常気象によって、毎年のように国内各地で生じている災害は、地球温暖化がもはや身近で深刻な、取り組まざるを得ない問題であることを痛感させています。そして、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック。自然界に存在したウイルスが、乱開発などによって人や家畜に接触し、世界に広がったとされるこの感染症の問題は、環境破壊が2020年の地球上で、もはや人の命に直接かかわる問題になったことを物語っています。
今も深刻化が続く環境問題。しかし、この危機に対し、国際社会は気候危機を止める「パリ協定」と、生物多様性を守る「2030年目標」を掲げ、地球の未来を守りぬく勝負の10年を迎えようとしています。今年設立から50年を迎えるWWFジャパンも、人と自然が共存できる未来をめざし、この新たな10年の活動に取り組んで行きます。
【添付資料】
(*1)[モルジュ宣言](1961年)
世界各地で起こっている無思慮かつ無益な破壊で、数多くの美しい動物たちが生命を失い、また生息地を奪われている。文明の発展の名のもとに捕殺され、ダムの建設のために溺死させられ、密猟者や毒物による汚染のためや政治的動乱の巻き添えにされ、殺されている。
この状態のまま手をこまねいていれば、世界の野生動物たちは1960年代の終わりをまたずに姿を消してしまうかも知れない。いますぐ、われわれが協力し、力を出し合えば、まだ野生動物たちを救うことができるだろう。
しかし、この大事業を実施するには、莫大な経費が必要である。自然保護区の管理、動物に対する確かな知識に欠けている人たちへの教育、とくに動物たちが危機に直面しているアフリカを中心として、その他の国ぐにへの有能でそして専門知識のある人を派遣するなどに関する費用などである。これを実行するには、大規模におこない、かつ勇気をもって能率のよい熱心な努力と、多くの人びとの援助が必要である。人類の尊厳と地球上の尊い遺産を保存するには、狭い近視眼的な方法では不可能である。(抜粋)
[WWFジャパン発行『二十年史』(1994年)より引用]
モルジュ宣言(原文):https://wwfeu.awsassets.panda.org/downloads/morgesmanifesto.pdf
(*2) 代表挨拶「これまでの感謝と、これからの決意を込めて」 WWFジャパン会長 末吉竹二郎
2021年、WWFジャパンは設立から50周年を迎えました。
国連や政府の機関ではない民間団体のWWFが、これほど長く活動を続けてこられたのは、ひとえにサポーターの皆さまのご理解とご支援の賜物と心から感謝申し上げます。
そのおかげをもちまして、私たちの活動は設立後、大きく広がり、今日を迎えることができました。
しかし、世界では今なお3万5,000種もの野生生物が絶滅の危機にあり、生物多様性の喪失と気候危機は極めて深刻な状況にあります。
この危機を打開するため国際社会は、気候危機を止める「パリ協定」と生物多様性を守る「2030年目標」を掲げており、これからの10年が極めて重要となってきています。
私たちも、この10年を地球の未来を守りぬくための勝負の時と受け止め、人と自然が共存するサステナブル(持続可能)な社会をめざしてゆきます。
皆さまにはどうか、私たちと共に歩んでいただきますよう、心よりお願い申し上げます。
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