Daigasグループが開発に関わる技術・サービスが日本ガス協会2025年度技術大賞・技術賞を受賞しました
日本ガス協会2025年度技術大賞・技術賞を受賞しました
Daigasグループは、ガス事業およびガス事業者の発展に資する技術の開発およびデジタル技術を活用した新サービスの開発に取り組んでいます。このたび、Daigasグループが開発に関わる技術・サービスが、一般社団法人日本ガス協会が主催する「2025年度技術大賞」を1件、「2025年度技術賞」を4件受賞し※1、11月6日に開催された授賞式に参加しましたのでお知らせします。

■受賞テーマ(計5件)
1.【技術大賞】都市ガス事業のDXを担うガススマートメーターの開発
受賞者:東京ガスネットワーク株式会社、大阪ガスネットワーク株式会社、東邦ガスネットワーク株式会社、愛知時計電機株式会社、関⻄ガスメータ株式会社、株式会社竹中製作所、東洋ガスメーター株式会社、矢崎エナジーシステム株式会社、パナソニック株式会社、東光東芝メーターシステムズ株式会社、富士電機株式会社、NTTドコモビジネス株式会社、ソフトバンク株式会社

2. 【技術賞】ガス機器接続作業時の施工品質チェックのAIモデル開発について
部 門:ガス技術部門
受賞者:大阪ガスマーケティング株式会社、エクシオ・デジタルソリューションズ株式会社、セカンドサイトアナリティカ株式会社

3. 【技術賞】次世代水素製造装置HYSERVE-300Xの開発と商品機製作・販売
部 門:ガス技術部門
受賞者:大阪ガス株式会社、大阪ガスリキッド株式会社

4. 【技術賞】気象関連予測技術の実用化と外販サービス化
部 門:サービス技術部門
受賞者:大阪ガス株式会社

5. 【技術賞】製造プロセスへのIoTサービス「D-Fire」の導入
部 門:サービス技術部門
受賞者:Daigasエナジー株式会社、大阪ガス株式会社

■各受賞テーマの技術概要
1. 都市ガス事業のDXを担うガススマートメーターの開発
主に家庭用のお客さま宅に広く設置しているガスメーターは、お客さまのガス使用量の計算や、緊急時におけるガスの遮断等により、ガス料金の算定や、都市ガスの安定供給、保安確保において重要な役割を果たしてきました。今回、大阪ガスネットワーク株式会社と複数の事業者が開発した「ガススマートメーターシステム」は、「高機能メーター」、「広域端末(LTE)」、「多段中継無線(Uバスエリア)」によって構成されます。「ガススマートメーターシステム」は、従来のガスメーターの機能に加え、通信機能を有しているため、「遠隔検針」、「遠隔操作」、「遠隔データ収集」等が可能となり、生産性向上による将来の労働力不足への対応や保安・レジリエンスの更なる向上に貢献することができます。※2

2. ガス機器接続作業時の施工品質チェックのAIモデル開発について
本AIモデルは、施工後に撮影された写真をAIが自動で解析し、施工品質に関わる9項目をリアルタイムに判定するものです。
約4,600枚の実際の施工写真データを活用し、ディープラーニングを用いた物体検出技術と判定ロジックを組み合わせることで、施工の状態(締め付け・シール材塗布)を高精度に自動評価します。これにより、「チェック作業の標準化・精度向上」、「ヒューマンエラーの抑止」、「不良箇所の早期発見と迅速な是正」、「管理者の負担軽減」などの成果が得られ、年間10万件を超える施工確認作業を支援する仕組みとして活用が期待されます。
なお、本技術は、大阪ガスマーケティング株式会社が、エクシオ・デジタルソリューションズ株式会社、セカンドサイトアナリティカ株式会社と共同で開発いたしました。

3. 次世代水素製造装置HYSERVE-300Xの開発と商品機製作・販売
HYSERVEは、都市ガスやプロパン、さらにバイオガス等から高純度の水素を製造できる装置です。※3
Daigasグループでは、独⾃の触媒やバーナー等の技術を活かし、コンパクト・⾼効率・運転操作が容易なHYSERVEを開発してきました。今回開発したHYSERVE-300Xは、旧モデルから構成機器数削減、プロセスフロー変更等の⼤幅な仕様変更により、⽔素製造能⼒や⽔素品質、効率を維持しつつ更なる設備費、メンテナンス費の削減、コンパクト化を実現しました。
なお、本商品は産業ガス分野への商品機製作や営業を担当する⼤阪ガスリキッド株式会社を通じて、既に3台を販売済みで、2025年春から商用運転を開始しております。

4. 気象関連予測技術の実用化と外販サービス化
エネルギー事業は、気温などの気象条件の影響を強く受けることから、大阪ガス株式会社では独自の気象予測技術とエネルギー事業向け予測技術を開発しました。さらに開発した技術を外販サービス化し、⼤阪ガス株式会社の関係会社である関⻄ビジネスインフォメーション株式会社を通じて社外への提供を行っています。※4
今回開発した予測技術は、気象庁の数値気象データ(コンピュータプログラムによる計算結果)から、領域を狭める代わりに解像度を高めた気象シミュレーションを独⾃に実施するもので、予測精度の向上を実現しています。さらに、エネルギー事業向け予測技術として、カレンダー情報や気象条件・過去の電⼒需要実績などから、電⼒需要を予測するモデルを開発したほか、太陽光パネルの設置条件と気象条件から太陽光発電の発電量を予測するモデルを開発しました。

5. 製造プロセスへのIoTサービス「D-Fire」の導入
本サービスは、IoTサービスを使って省エネ・省⼈化、品質均⼀化、操業安定といった⼯場の課題解決の実現を⽬指し、様々な設備・デバイスからデータ取得しアウトプットするプラットフォームです。※5
単なる見える化だけではなく、顧客課題・ニーズを要件定義し、製造現場で使⽤可能な分析装置を開発・導⼊することで、現場型ソリューションサービスとして現場の迅速な判断につなげ、製品品質安定化や歩留まり率改善が期待できます。

Daigasグループは、2025年2月に発表した「エネルギートランジション2050」のもと、脱炭素社会に貢献する技術・サービスの開発に取り組み、気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの"さらなる進化"のお役に立つ企業グループを目指してまいります。
※1:「2025年度技術⼤賞・技術賞」の詳細はこちら
https://www.gas.or.jp/pdf/gijutsu/TechnologyAward2025_20250918.pdf
※2:大阪ガスネットワーク株式会社における遠隔業務へのスマートメーターの活用についてはこちら
https://network.osakagas.co.jp/press/1787465_50514.html
※3:HYSERVEについてはこちら
https://www.daigasgps.co.jp/service/engineering/energy/hyserve/
※4:気象予測関連サービスについてはこちら
https://www.kbinfo.co.jp/kishouyosoku/
※5:D-Fireについてはこちら
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