フリースケールとBroadcom、車載用ADASサラウンド・ビュー・カメラの装備を 高級車から大衆車にも拡大
業界をリードする2社が、急拡大するADAS市場に向けて Ethernetベースの小型シングルパッケージの車載ソリューションを発表
フリースケール・セミコンダクタとBroadcom Corporationが2014年4月2日に発表した共同リリースの抄訳です。
テキサス州オースチンおよびカリフォルニア州アーバイン-2014年4月2日-先進運転支援システム(ADAS)は、サラウンド・ビュー・カメラにより実現される駐車支援や死角検知などの機能がごく一般的に利用されるようになったことを背景に、利用者からの支持が急速に高まっています。調査会社のABI Researchは、ADAS市場の規模が2020年までに全世界で2610億ドル(USD)に達すると予測しています。ADASは、今や自動車産業で最も急成長する分野の1つとなっています。
こうした市場動向を受け、フリースケールとBroadcomはパートナー関係を構築し、フリースケールの「Qorivva(コリーヴァ)MPC5606E」を共同開発しました。これは、360度カメラ・システムでの利用を目的とする、業界で初めてマイクロコントローラと物理レイヤ・トランシーバ(PHY)を1パッケージ化した完全一体型のソリューションです。
車メーカー各社にとって、カメラのサイズはその重要性がますます高まっています。その理由として、自動車の外観を重視する目的から、各メーカーは周辺カメラが目立たないようその小型化を志向していることが挙げられます。カメラを小型化すれば、フロント・グリル、バンパー、サイドミラーなどの自動車部品の中に簡単に埋め込むことができます。8mm x 8mmの小型パッケージを特長とするQorivva MPC5606Eデバイスは、車載用カメラ・モジュールのサイズを最大で50%まで縮小しながら、製品の市場投入期間の短縮と全体の部品コストの削減を達成します。
Qorivva MPC5606Eのサイズおよび性能の優位性をもたらす基盤となるのが、BroadcomのBroadR-Reach® 車載用Ethernet PHYです。このEthernetソリューションの統合により、圧縮による画像サイズの縮小と車載環境での映像データの高速転送が可能になります。
車載ネットワーク技術の主流として台頭したEthernetでは、車載の複数のシステムが、1本のアンシールド・ツイスト・ペア・ケーブルを経由して最大100 Mbpsで同時に情報にアクセスすることができます。かさばって扱いにくいシールド・ケーブルが不要になったことで、自動車メーカーはケーブル・コストを最大で80%まで、ケーブル重量を最大で30%まで、それぞれ削減することが可能です(出典:Broadcom)。こうしたコストや重量の削減は、高級車にとどまらず生産台数のより多い中級クラスや低価格帯の車にまでサラウンド・ビュー・カメラ・システムを導入する道を開きます。
フリースケールの車載マイクロコントローラ・グループのセーフティ・アンド・シャーシ・オペレーションズ担当マネージャであるダヴィデ・サントは、次のように述べています。「Ethernetは、自動車内でデータを安全に転送するための車載要件を満たす低コストのソリューションであることが実証されています。次のステップは、ADASのシステム・インテグレータがソリューションの設置面積を大幅に縮小できるようにして、この技術の利用価値をこれまで以上に高めることです。今回、フリースケールとBroadcomが手を結んだことで、フリースケールのQorivva MPC5606Eデバイスによる画像圧縮の機能とBroadR-Reach PHYのタイム・スタンプ付きの高性能転送の機能を統合して、サイズの小さい単一デバイスによるソリューションが完成しました。」
フリースケールとBroadcomは、ともにOPEN Alliance (One-Pair Ether-Net)Automotive Special Interest Group(SIG)の設立メンバーです。OPEN SIGは、車載インフォテイメントおよびADASアプリケーションにおいて選択すべきネットワーク技術としてのEthernetの地位を確立することを目的とした、自動車業界やハイテク業界のトップ企業からなる非営利の業界団体です。フリースケールとBroadcomは、主要な自動車メーカーおよび世界的な電子機器サプライヤとともに、BroadR-Reach®を車載Ethernetの業界標準のインターフェースとして普及させるための活動を続けています。
Broadcomのオートモーティブ担当シニア・ディレクターであるAli Abaye氏は、次のように述べています。「自動車メーカーがEthernet固有のメリットに目を向けるのに伴い、BroadR-Reachテクノロジに対する需要も増加を続けています。Broadcomとフリースケールの提携は、より最適化されたADASカメラ・ソリューションの開発を可能にして、高級車のみならず幅広い自動車への先進機能の搭載を促進するでしょう。」
Qorivva MPC5606Eマイクロコントローラは、車載品質と長期信頼性を特に重視したポートフォリオの製品で、以下の特長を備えています。
• Power Architecture®テクノロジをベースとする64MHzコア
• 512KBのFlashと96KBのSRAM
• Motion-JPEGエンコーダによる画像圧縮
• IEEE1588モジュールによるタイム・スタンピング
• BCM89810 BroadR-Reach PHY
• 121ボールの8mm x 8mm MAPBGAパッケージ
Broadcomの車載認定ポートフォリオのBroadR-Reachは、TS16949コンプライアンス、ISO 9001認定、車載EMC性能、AEC-Q100認定などのグローバルな自動車産業における厳しい要件を満たしています。
供給
マイクロコントローラとBroadcom PHYを1パッケージ化した完全一体型のフリースケールQorivva MPC5606Eは、現在数量限定でサンプル出荷中です。詳細については、フリースケール・セミコンダクタまたはお近くの販売代理店にお尋ねください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.com/jaをご覧ください。
Broadcom Corporationについて
Broadcom Corporation(NASDAQ:BRCM)は、FORTUNE 500®(Fortune誌が選ぶ世界企業500社)に選定された、ワイヤードおよびワイヤレス通信向けの半導体ソリューションの世界的なリーダーおよびイノベータです。Broadcom®の製品は、家庭、オフィス、モバイル環境において、音声や映像、データ、マルチメディアのシームレスなコネクティビティを実現します。業界で最も広範な最先端のシステムオンチップソリューションのポートフォリオを擁するBroadcomは、あらゆるものを相互に接続する『Connecting everything®)』の理念に基づいて世界に変革をもたらします。詳細については、www.broadcom.comのWebサイトをご覧ください。
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークはFreescale Semiconductor Inc., Reg. U.S. Pat. & Tm. Off.の商標、または登録商標です。Power Architecture、Power.org ならびにPower、Power.orgのロゴマーク、関連するマークはPower.orgの商標であり、ライセンスのもとに使用されています。文中に記載されている他社の製品名またはサービス名はそれぞれ各社の商標です。
©2014フリースケール・セミコンダクタ・インク
テキサス州オースチンおよびカリフォルニア州アーバイン-2014年4月2日-先進運転支援システム(ADAS)は、サラウンド・ビュー・カメラにより実現される駐車支援や死角検知などの機能がごく一般的に利用されるようになったことを背景に、利用者からの支持が急速に高まっています。調査会社のABI Researchは、ADAS市場の規模が2020年までに全世界で2610億ドル(USD)に達すると予測しています。ADASは、今や自動車産業で最も急成長する分野の1つとなっています。
こうした市場動向を受け、フリースケールとBroadcomはパートナー関係を構築し、フリースケールの「Qorivva(コリーヴァ)MPC5606E」を共同開発しました。これは、360度カメラ・システムでの利用を目的とする、業界で初めてマイクロコントローラと物理レイヤ・トランシーバ(PHY)を1パッケージ化した完全一体型のソリューションです。
車メーカー各社にとって、カメラのサイズはその重要性がますます高まっています。その理由として、自動車の外観を重視する目的から、各メーカーは周辺カメラが目立たないようその小型化を志向していることが挙げられます。カメラを小型化すれば、フロント・グリル、バンパー、サイドミラーなどの自動車部品の中に簡単に埋め込むことができます。8mm x 8mmの小型パッケージを特長とするQorivva MPC5606Eデバイスは、車載用カメラ・モジュールのサイズを最大で50%まで縮小しながら、製品の市場投入期間の短縮と全体の部品コストの削減を達成します。
Qorivva MPC5606Eのサイズおよび性能の優位性をもたらす基盤となるのが、BroadcomのBroadR-Reach® 車載用Ethernet PHYです。このEthernetソリューションの統合により、圧縮による画像サイズの縮小と車載環境での映像データの高速転送が可能になります。
車載ネットワーク技術の主流として台頭したEthernetでは、車載の複数のシステムが、1本のアンシールド・ツイスト・ペア・ケーブルを経由して最大100 Mbpsで同時に情報にアクセスすることができます。かさばって扱いにくいシールド・ケーブルが不要になったことで、自動車メーカーはケーブル・コストを最大で80%まで、ケーブル重量を最大で30%まで、それぞれ削減することが可能です(出典:Broadcom)。こうしたコストや重量の削減は、高級車にとどまらず生産台数のより多い中級クラスや低価格帯の車にまでサラウンド・ビュー・カメラ・システムを導入する道を開きます。
フリースケールの車載マイクロコントローラ・グループのセーフティ・アンド・シャーシ・オペレーションズ担当マネージャであるダヴィデ・サントは、次のように述べています。「Ethernetは、自動車内でデータを安全に転送するための車載要件を満たす低コストのソリューションであることが実証されています。次のステップは、ADASのシステム・インテグレータがソリューションの設置面積を大幅に縮小できるようにして、この技術の利用価値をこれまで以上に高めることです。今回、フリースケールとBroadcomが手を結んだことで、フリースケールのQorivva MPC5606Eデバイスによる画像圧縮の機能とBroadR-Reach PHYのタイム・スタンプ付きの高性能転送の機能を統合して、サイズの小さい単一デバイスによるソリューションが完成しました。」
フリースケールとBroadcomは、ともにOPEN Alliance (One-Pair Ether-Net)Automotive Special Interest Group(SIG)の設立メンバーです。OPEN SIGは、車載インフォテイメントおよびADASアプリケーションにおいて選択すべきネットワーク技術としてのEthernetの地位を確立することを目的とした、自動車業界やハイテク業界のトップ企業からなる非営利の業界団体です。フリースケールとBroadcomは、主要な自動車メーカーおよび世界的な電子機器サプライヤとともに、BroadR-Reach®を車載Ethernetの業界標準のインターフェースとして普及させるための活動を続けています。
Broadcomのオートモーティブ担当シニア・ディレクターであるAli Abaye氏は、次のように述べています。「自動車メーカーがEthernet固有のメリットに目を向けるのに伴い、BroadR-Reachテクノロジに対する需要も増加を続けています。Broadcomとフリースケールの提携は、より最適化されたADASカメラ・ソリューションの開発を可能にして、高級車のみならず幅広い自動車への先進機能の搭載を促進するでしょう。」
Qorivva MPC5606Eマイクロコントローラは、車載品質と長期信頼性を特に重視したポートフォリオの製品で、以下の特長を備えています。
• Power Architecture®テクノロジをベースとする64MHzコア
• 512KBのFlashと96KBのSRAM
• Motion-JPEGエンコーダによる画像圧縮
• IEEE1588モジュールによるタイム・スタンピング
• BCM89810 BroadR-Reach PHY
• 121ボールの8mm x 8mm MAPBGAパッケージ
Broadcomの車載認定ポートフォリオのBroadR-Reachは、TS16949コンプライアンス、ISO 9001認定、車載EMC性能、AEC-Q100認定などのグローバルな自動車産業における厳しい要件を満たしています。
供給
マイクロコントローラとBroadcom PHYを1パッケージ化した完全一体型のフリースケールQorivva MPC5606Eは、現在数量限定でサンプル出荷中です。詳細については、フリースケール・セミコンダクタまたはお近くの販売代理店にお尋ねください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.com/jaをご覧ください。
Broadcom Corporationについて
Broadcom Corporation(NASDAQ:BRCM)は、FORTUNE 500®(Fortune誌が選ぶ世界企業500社)に選定された、ワイヤードおよびワイヤレス通信向けの半導体ソリューションの世界的なリーダーおよびイノベータです。Broadcom®の製品は、家庭、オフィス、モバイル環境において、音声や映像、データ、マルチメディアのシームレスなコネクティビティを実現します。業界で最も広範な最先端のシステムオンチップソリューションのポートフォリオを擁するBroadcomは、あらゆるものを相互に接続する『Connecting everything®)』の理念に基づいて世界に変革をもたらします。詳細については、www.broadcom.comのWebサイトをご覧ください。
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークはFreescale Semiconductor Inc., Reg. U.S. Pat. & Tm. Off.の商標、または登録商標です。Power Architecture、Power.org ならびにPower、Power.orgのロゴマーク、関連するマークはPower.orgの商標であり、ライセンスのもとに使用されています。文中に記載されている他社の製品名またはサービス名はそれぞれ各社の商標です。
©2014フリースケール・セミコンダクタ・インク
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