NearMe、シリーズCファーストクローズで約4.9億円を資金調達
~これまでの累計調達額は約28億円。モビリティの課題解決を目指す~
背景
ニアミーは、2019年にタクシーの利用者同士による“シェア乗り”で空港とその周辺都市をドアツードアで結ぶサービス「エアポートシャトル」をはじめとして、シチュエーションに応じた様々な移動のニーズに対応するためのサービスを複数展開し、モビリティの課題と向き合っています。昨年3月に行った資金調達時では、延べ30万人だった「エアポートシャトル」のサービス利用者は現在、延べ70万人以上となりこの1年で2倍以上となりました。また、提供サービスにおいても「エアポートシャトル」に加えて、観光二次交通の課題解消(オーバーツーリズム対策)を目指した観光シャトルや、高齢者の方々の日常生活における移動をサポートするオンデマンドシャトルを自治体とともに実証事業として展開し、様々な視点・シチュエーションにおいて“シェア乗り”を通じた移動の質的向上を目指しています。
その一方で、日本におけるタクシーの車両数は、2007年をピークに減少傾向となっており、2007年比で20%以上も少ない約20万台※となっています。また、地方においては移動の担い手、つまりタクシーそのものが足りていない状況が顕在化しています。さらに、4月1日からの「自家用車活用事業」(日本型ライドシェア)の一部解禁、6月までに法改正を含めたライドシェア全面解禁に関する検討がなされていく状況で「移動」に関するトピックは今年、大きな転換点を迎えることが予想されます。
ニアミーは、今回の資金調達を通じて、現在展開している各種サービスの事業規模を拡大することで、ミッションとして掲げている『移動の「もったいない」を解決し、1人でも多くの人が、自由に移動でき、住みたい街に住み続けられる社会を実現』を目指していきたいと考えています。
※ 一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会「TAXI TODAY in Japan 2023」
調達資金の使用用途
今回の資金調達を通じて「エアポートシャトル」を中心に更なるマーケティング投資を行うことにより、サービス認知および利用拡大を図ります。
また、引受先となっていただいた企業との協業により「エアポートシャトル」に限らない、様々なシチュエーションでドアツードアによる快適な移動サービスの提供を目指していきます。また、インバウンド需要に応えるための取り組みをはじめ、地域の移動問題解決など、日常を含めた様々な移動のニーズに対してニアミーが提供する“シェア乗り”サービスを選択肢としていただくことを目指していきます。
その他にも、エネルギーの有効活用を見据えたまちづくりへの貢献やグループ会社である株式会社SmartShuttleとともに“シェア乗り”という未来の移動の方向性を示すと同時に、運行会社の課題理解の深耕、および乗務員の働き方や業務改革を促進する仕組み化のスピード向上にも更なる投資をしていきたいと考えています。
資金調達概要
資金調達額 | 約4.9億円(シリーズC ファーストクローズでの実績) ※累計資金調達額は約28億円 |
調達方法 | 第三者割当増資 |
主な引受先 | JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 DBJキャピタル株式会社 JFR MIRAI CREATORS Fund |
引受先コメント
JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社
パートナー 市村 駿氏
2022年の投資に続き、今回2回目の投資をさせていただきました。この1年半の間にエアポートシャトルの利用者は倍増し、サービスの認知度も少しずつ上がって来たことを実感しています。ニアミーの“シェア乗り”サービスは1度ご利用いただいた方のリピート率が非常に高く、「より多くの方にサービスを知っていただきたい!」「まずは試しに1回ご利用いただきたい!」そんな想いで日々ニアミーを応援しています。地域の交通や移動問題を解決し、地域活性化に貢献するという強い想いを持って事業を進めているニアミーの皆様と共に、日本の移動課題を解決できるようJICグループとして引き続き、成長支援を行っていきたいと考えております。
DBJキャピタル株式会社
投資部 ディレクター 森下 正弥氏
前回に続き、今回4回目の投資をさせていただきました。足元、ライドシェアの議論が活発化しておりますが、ニアミーは、その以前より、タクシー業界の皆様とも深く連携しながら独自のAIを活用した最適なルート構築などにより、このタクシーのシェア乗り事業を展開してきた経緯にあり、空港送迎を中心に利用実績も大きく拡大しております。その他、地域における二次交通の課題解決や輸送の効率化による人手不足や脱炭素への貢献など、ニアミーの取り組みへの期待は大きく、今後も引き続き日本政策投資銀行(DBJ)グループとして同社の取り組みを積極的にサポートして参ります。
J.フロント リテイリング株式会社 経営戦略統括部 事業企画部 大和 隼治氏(左)
イグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ株式会社 パートナー 東條 弘基氏(中)
イグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ株式会社 キャピタリスト 松岡 航大氏(右)
ニアミーは「暮らしの「もったいない」をなくし、次の「当たり前」をつくる。」をミッションに掲げ、「シェアによるドアツードアの移動」により、国内固有の社会課題解決に挑戦しています。この取り組みは利用者、交通事業者、地域社会にとって「三方良し」のモデルであり、移動サービスを維持するだけでなく、第4の公共交通機関として発展し、都市部に加え地域活性化にも貢献すると期待・評価し出資させていただきました。本出資を足掛かりとして、同社の有するノウハウとJFRグループの有するアセットや顧客・パートナーネットワークを掛け合わせ、共に地域・街の活性化・魅力向上に貢献してまいります。
株式会社NearMe 代表取締役社長 髙原幸一郎 コメント
前ラウンドに引き続き、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ様やDBJキャピタル様に多大なるご支援を頂けたこと大変ありがたいことだと考えています。また、今回初めての出資を決めて頂いたJFR MIRAI CREATORS Fund様にも大変感謝しております。大手百貨店を展開されている、J.フロントリテイリンググループ様のご知見をいただきながら、より一層地域に根付いた生活者目線での価値創出にむけたシナジー生みだしていけたらと考えています。皆様のご期待に応えられるよう、今後も移動の課題に愚直に取り組んで行く所存です。
移動に関しては「担い手不足」や「供給不足」などの課題がが日本中に発生している、ないしはこれから直面・深刻化していくことが予想されるもので、国を挙げて解決していかなければならないものである、ということも感じています。ライドシェアが盛んに議論されている中で、ニアミーは、輸送量の向上が求められている日本の移動の課題において、ドライバーを増やす「量」だけではなく、平均1.3人と言われている、1台あたりのタクシーの利用者人数を増やす「質」の観点から移動の課題解決を目指し、タクシーの“シェア乗り”を事業として展開しています。“シェア乗り”によるドアツードアの移動を電車、バス、タクシーに続く「第4の公共交通機関」とし、便利で快適な移動手段として定着することで、日本で暮らす皆様のQOL向上に寄与していきたいと考えています。
「NearMe」について
「NearMe」は、独自のAIを活用した最適なルーティングで、出発地から目的地までの移動をドアツードアで結ぶタクシーのシェアサービスです。その中でも、空港とその周辺の都市部を結ぶ空港送迎型のエアポートシャトルサービスは、2019年8月のサービス開始よりこれまで延べ70万以上※1の方々にご利用いただいています。 現在は、全国16の空港※2(羽田空港、成田空港、伊丹空港、関西空港、新千歳空港、中部国際空港、福岡空港、那覇空港、旭川空港、帯広空港、青森空港、仙台空港、静岡空港、南紀白浜空港、徳島空港、北九州空港)と、空港周辺の都市部でご利用いただくことができます。対象エリアであれば、出発地となるご自宅から空港、そして空港から最終目的地まで一気通貫でつながるため、公共交通機関の乗り換えがなくなるなど、ストレスフリーな移動体験を提供することができます。また、貸切送迎サービスや、東京都と千葉県全域のゴルフ場と東京都23区内を結ぶゴルフシャトルなど、シチュエーションに応じて様々な移動のニーズに対応するための各種サービスを展開しています。その他にも、スポーツ観戦における移動をスムーズにし、スタジアム周辺の渋滞によるCO2排出や排気ガスによる環境問題、交通事故など様々な地域課題解決を目指した『スタジアムシェアタクシー』※3や、秋田県美郷町の観光二次交通の課題解消を目指した『ミズモシャトル』など、地域ごとの交通課題解消を目指した様々な実証事業を行っています。
※1 2024年4月時点。※2旭川空港、帯広空港、仙台空港、静岡空港は貸切送迎サービスのみ。※3 実証事業は終了しています。
会社概要
会社名 :株式会社NearMe
所在地 :東京都中央区日本橋富沢町9-4 THE E.A.S.T.日本橋富沢町
代表者 :代表取締役 髙原幸一郎
設立 :2017年7月18日
URL :https://nearme.jp/
移動の「もったいない」を解決し、1人でも多くの人が、自由に移動でき、住みたい街に住み続けられる社会を実現することをミッションに掲げ、地域の社会課題を解決するプラットフォームになるべく、まずはシェアリングエコノミーのMaaS領域から事業活動をスタート。
2019年8月より空港送迎型のエアポートシャトルを運営し、独自AIを発展させ、ルーティングの最適化技術を確立。この技術を活用し、オーバーツーリズムなどの観光課題や日常における移動課題、ドライバー不足に対応できる仕組みづくりを目指し、様々なサービスを展開しています。なお、ニアミーは、2023年4月、経済産業省が行政との連携実績のある企業を中心に事例を紹介する「行政との連携実績のあるスタートアップ100選」に掲載。週刊東洋経済(発行:東洋経済新報社)の『「すごいベンチャー100」2023年最新版』、日経クロストレンド(発行:日経BP社)の「未来の市場をつくる100社【2024年版】」にそれぞれ選出。「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」(主催:一般社団法人日本自動車工業会)の開催期間内に行われた日本最大級のピッチイベント『Pitch Contest & Award』でクランプリを獲得。デロイト トーマツ グループが発表したテクノロジー企業成長率ランキング「Technology Fast 50 2023 Japan」では、447.8%の収益(売上高)成長を記録して9位を受賞。
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