GEヘルスケア・ジャパンのPET検査用薬剤合成装置「FASTlab」および「FASTlab 2」で合成されるアミロイドPETイメージング剤「ビザミルTM」を用いる検査が保険適用拡大の対象に

~アルツハイマー型認知症診断へのさらなる貢献を目指します~

医療の課題解決に取り組むGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長兼CEO:若林 正基)は、PET(陽電子放射断層撮影)検査で使用する放射性医薬品合成設備「FASTlab(ファストラボ)」および「FASTlab 2(ファストラボツー)」で合成されるアミロイドPETイメージング剤「ビザミルTM(VIZAMYLTM、一般名:フルテメタモル)、以下”ビザミル”」を用いる検査について、2025年6月1日より保険適用の範囲が拡大*されたことをお知らせします。

アミロイドβ 陰性画像(左)と陽性画像(右)例

ビザミルは、アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症が疑われる患者の脳内アミロイドβプラークを可視化するPET用薬剤です。ビザミルを使用するアミロイドPET検査は、低侵襲で脳内のアミロイドβの沈着を評価できる検査方法として大きな期待と注目が寄せられ、アルツハイマー病による認知症の早期診断やその後の投薬治療を支える重要な役割を果たしています。

GEヘルスケア・ジャパンは、2015年5月に「FASTlab」のビザミル合成機能について「アルツハイマー型認知症が疑われる認知機能障害を有する患者の脳内アミロイドβプラークの可視化」を効能・効果とする薬事承認を取得し、2023年10月には「アルツハイマー病による軽度認知障害が疑われる患者の脳内アミロイドβプラークの可視化」を効能・効果とする承認を取得しました。

一方、同年に国内では「アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度の認知症の進行抑制」を効能又は効果とする治療薬であるレカネマブ(遺伝子組換え)(以下”レカネマブ”)の販売が開始されました。

レカネマブの処方判断の方法の一つとして、承認を受けた診断法によりアミロイドβ病理を示唆する所見を確認することが求められることから、2024年10月より「治療薬の投与の要否判断」に「FASTlab」および「FASTlab 2」で合成されるアミロイドPETイメージング剤「ビザミル」を用いたPET検査が保険適用**となっています。

2024年には、ドナネマブ(遺伝子組換え)が製造販売承認を取得し、厚生労働省の最適使用推進ガイドラインにおいて、同薬の投与完了、投与継続、または投与中止といった判断をする際にもアミロイドPET検査が求められています。


この度、保険適用拡大の対象となったのはこの「投与完了および継続・中止の判断に用いる場合」に行われる「FASTlab」および「FASTlab 2」で合成されるアミロイドPETイメージング剤「ビザミル」を用いたPET検査です。


現在、PET・PET/CT・PET/MR装置を保有している国内約400か所の医療施設のうち、サイクロトロンを保有しPET放射性薬剤の院内合成を行っている施設は約150か所あります。***

今回「FASTlab」および「FASTlab 2」で合成したビザミルを用いた検査が保険適用拡大*の対象となったことで、より多くの医療機関が院内合成によるイメージング剤を用いたアミロイドPET検査を行うことが期待されます。

放射性医薬品合成設備FASTlab2

「FASTlab」は、2015年に国内で初めて1台で複数のPET用薬剤(FDGおよびビザミル)が合成可能な装置として承認を取得しました。疾病診断にPET装置を活用しサイクロトロンによる院内合成を実施する医療施設において、限られたスペースおよび時間内で1日に2剤の合成が可能となり、設備投資やワークフローの面で効率的で有用なインフラとなります。また、半減期を有する放射性医薬品は製薬会社からの供給(デリバリー)が地理的に難しい地域があるため、医療の均てん化という意味においても院内合成は重要な役割を果たすと考えられます。

超高齢社会を迎えた日本では、2025年には国内の認知症患者数が700万人を超え、高齢者の約5人に1人が認知症になるとの推計があります。**** アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度の認知症の進行抑制を効能効果とする治療薬の適正使用のために、今後もアミロイドPET検査が大きな役割を果たすことが期待されます。

*厚生労働省の定める最適使用推進ガイドラインに沿って、効能又は効果としてアルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制を有する医薬品の投与終了の可否を検討する場合及び 18か月を超える投与継続の可否を検討する場合は、それぞれの場合につき、さらに1回に限り適用

**厚生労働省の定める最適使用推進ガイドラインに沿って、アルツハイマー病による軽度認知障害又は軽度の認知症が疑われる患者等に対し、効能又は効果としてアルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制を有する医薬品の投与の要否を判断する目的でアミロイドβ病理を示唆する所見を確認する場合に、患者1人につき1回に限り算定する。ただし、効能又は効果としてアルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制を有する医薬品の投与中止後に初回投与から18か月を超えて再開する場合は、さらに1回に限り適用

***日本核医学会PET核医学分科会 https://jcpet.jp/facilities/

****認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン:nop1-2_3.pdf (mhlw.go.jp))


その他、本資料に記載された装置の製品名/薬事販売名/医療機器承認番号は以下の通り

製品名: FASTlab2
薬事販売名: 放射性医薬品合成設備 FASTlab 2
医療機器承認番号: 23100BZX00015000


製品名: FASTlab
薬事販売名: 放射性医薬品合成設備 FASTlab
医療機器承認番号: 22300BZX00445000

GEヘルスケア・ジャパンについて

GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、GEヘルスケアの中核拠点の1つとして1982年に創設されました。予防から診断、治療、経過観察・予後管理までをカバーする「プレシジョン・ケア」の実現を目指し、インテリジェント機器やデータ分析、ソフトウェア、サービス等を提供しています。国内に研究・開発、製造から販売、サービス部門までを持ち、日本のお客様のニーズにお応えしつつ、日本が直面する医療課題の解決に取り組んでいます。日本における社員数は約1,700名、本社および60カ所の事業拠点があります。

詳細はホームページ www.gehealthcare.co.jpをご覧ください。

<本件に関するお問い合わせ>

GEヘルスケア・ジャパン(株)

コーポレート コミュニケーション

TEL: 0120-202-021

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ビジネスカテゴリ
医療・病院医薬・製薬
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会社概要

URL
http://www3.gehealthcare.co.jp/ja-JP
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都日野市旭が丘4-7-127
電話番号
-
代表者名
若林 正基
上場
未上場
資本金
60億1648万円
設立
1982年04月