「TitaniaBend PANDA PM Fiber」のサンプル出荷開始
株式会社フジクラ(取締役社長CEO:岡田直樹)は、800Gbit/秒以上の情報伝送が可能な次世代光トランシーバに対応した「TitaniaBend PANDA PM Fiber(※1)」を米国コーニング社(※2)と共同開発し、2025年度から当製品のサンプル出荷を開始いたします。
~製品の特長~
・従来製品と比較し、厳しい曲げが加わった際の曲げ損失を最大約9割低減。
・短い長さでもシングルモード動作を実現する光ファイバ設計。
・光ファイバのガラス表面にチタン添加層を設けることにより、小径曲げ環境下での機械的信頼
性を向上。
AIアプリケーションが急速に増加する中、より高速かつ大容量の光通信が必要になっています。高速大容量通信に必要な光通信ネットワークにおいては、電気信号と光信号を相互に変換する光トランシーバが使用されます。通信トラフィックの増加に対応するため、近年、光トランシーバの集積化と小型化が進められてきました。光トランシーバに使用される偏波保持光ファイバ(PANDA Fiber)は、限られたスペースに収納する必要があり、より小さな許容曲げ半径が求められています。
「TitaniaBend PANDA PM Fiber」は、短い長さでもシングルモード動作を実現する光ファイバ設計を採用、加えて、光ファイバのガラス表面にチタン添加層を設けることで、小径曲げ環境下での光学的特性と機械的信頼性を両立しました。
曲げ半径5mm以下の厳しい曲げ条件にも対応でき、きつい曲げが加わった際の曲げ損失を従来製品比で最大約9割低減します。

当社はコーニング社と共同で、次世代の光トランシーバに最適なソリューションとして、2025年1月25日~30日に米国サンフランシスコで開催された「SPIE Photonics West 2025」(※3)で
「TitaniaBend PANDA PM Fiber」を発表しました。
当社は高度情報化社会の実現に向け、今後も高品質な製品開発に取り組んでまいります。
※1 PANDA PM Fiber
光の偏光状態を維持するために、大きな複屈折を持つように設計された光ファイバです。PANDAは
Polarization maintaining AND Absorption reducing fiberの略で、PMは偏波保持を意味する
Polarization Maintainingの頭文字です。
※2 コーニング社
米国ニューヨーク州コーニング市に本社を置く、材料科学の世界的リーディングカンパニーであり、光ファイバにおいても世界トップメーカーです。
※3 SPIE Photonics West 2025
1955年に米国で設立された光学関連の国際学会であり、
SPIEはSociety of Photo-Optical Instrumentation Engineersの頭文字です。
Photonics WestはSPIEが毎年開催する大規模展示会で、光関連製品やレーザ機器など光学関連産業の出展企業が1000を超えています。
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