【美容医療×確定申告調査】医療費控除の対象を正しく理解している人はわずか18.7%、約6割が「美容目的は全て対象外」と誤解
〜確定申告シーズン到来、美容皮膚科の医療費控除について皮膚科医が徹底解説〜
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、美容医療でも『治療目的』であれば医療費控除の対象となる可能性があります。具体的には、悪性の疑いがあるほくろ除去、皮膚がんの前段階であるシミの治療、皮膚疾患としての肝斑治療などは対象となり得ます。一方、純粋な美容目的(シワ取り、美白など)は対象外となるため、施術前に医師への確認と領収書の保管が重要です。
・医療費控除の対象を正しく理解している人は18.7%にとどまる
・58.3%が「美容目的の施術は全て医療費控除の対象外」と誤解している
・実際に医療費控除を申請した経験がある人は12.0%のみ
用語解説
■ 医療費控除とは
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告により所得税の還付を受けられる制度である。対象となる医療費は「治療のために直接必要な費用」であり、美容目的の施術は原則として対象外となる。控除額は「支払った医療費-保険金等で補填される金額-10万円(または所得の5%のいずれか少ない方)」で計算される。
■ 美容医療における治療目的と美容目的の区分とは
美容医療における治療目的とは、皮膚がんの疑いがある病変の除去、皮膚疾患の治療、機能障害の改善など医学的必要性がある施術を指す。一方、美容目的とは見た目の改善のみを目的とした施術であり、シワ取り、美白、アンチエイジングなどが該当する。税務上、前者は医療費控除の対象となり得るが、後者は対象外となる。
■ セルフメディケーション税制とは
セルフメディケーション税制とは、医療費控除の特例として、特定の市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入費用が年間12,000円を超えた場合に所得控除を受けられる制度である。従来の医療費控除との選択適用となり、健康診断等を受けていることが条件となる。
美容皮膚科の施術における医療費控除対象の比較

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施術内容 |
医療費控除対象となる場合 |
医療費控除対象外となる場合 |
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ほくろ除去 |
悪性の疑い、引っかかりによる出血など医学的必要性がある場合 |
見た目の改善のみが目的の場合 |
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シミ取り |
日光角化症(皮膚がん前段階) |
脂漏性角化症の治療の場合老人性色素斑など美容目的の除去の場合 |
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イボ除去 |
ウイルス性イボ、尋常性疣贅の治療の場合 |
美容目的の脂漏性角化症除去の場合 |
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肝斑治療 |
皮膚疾患としての保険診療による治療の場合 |
美白目的の自由診療による治療の場合 |
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ニキビ治療 |
尋常性ざ瘡の保険診療による治療の場合 |
ニキビ跡の美容目的の改善の場合 |
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レーザー治療 |
血管腫、太田母斑など保険適用疾患の治療の場合 |
シワ、たるみなど美容目的の施術の場合 |
※一般的な目安であり、個々の症例により判断が異なる場合があります。詳細は医師および税務署にご確認ください。
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、確定申告シーズンを前に「美容医療と医療費控除に関する意識調査」を実施いたしました。皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ監修医師・髙桑康太の知見のもと、美容皮膚科における医療費控除の正しい理解促進を目的としています。
調査背景
毎年2月から3月にかけての確定申告シーズンには、医療費控除に関する問い合わせが増加します。特に美容皮膚科での施術については「美容目的だから対象外」と思い込んでいる方が多い一方、実際には治療目的の施術であれば医療費控除の対象となる可能性があります。近年、美容医療の普及に伴い年間の施術費用が高額になるケースも増えており、正しい知識を持つことで適切な節税が可能となります。本調査では、美容医療における医療費控除の認知度と理解度の実態を明らかにし、確定申告に向けた正しい情報提供を行うことを目的としています。
調査概要
調査対象:過去3年以内に美容皮膚科・美容クリニックで施術を受けた経験がある全国の20〜60代の男女
調査期間:2026年1月13日〜1月22日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】約4割が「美容皮膚科の施術も医療費控除対象になり得る」ことを知らない
設問:美容皮膚科での施術費用が医療費控除の対象になる可能性があることを知っていましたか?

美容皮膚科での施術が医療費控除の対象になり得ることを「知らなかった」と回答した人は38.7%に上り、「聞いたことはあるが詳しくは知らない」を合わせると約6割以上が正確な情報を持っていないことが明らかになりました。確定申告を有利に行うための情報が十分に浸透していない実態が浮き彫りとなっています。
【調査結果】正しく理解している人はわずか18.7%、約6割が「美容目的は全て対象外」と誤解
設問:美容医療において医療費控除の対象となる条件について、正しいと思うものを選んでください。

最も多かった回答は「美容目的の施術は全て対象外」で58.3%でした。正解である「治療目的なら美容クリニックでも対象になる可能性がある」と回答できた人は18.7%にとどまりました。「自由診療は全て対象外」という誤解も15.3%存在し、医療費控除の対象判定基準が正しく理解されていない現状が明確になりました。
【調査結果】医療費控除を実際に申請した経験がある人はわずか12.0%
設問:美容皮膚科で受けた施術について、実際に医療費控除を申請したことはありますか?

実際に医療費控除を申請した経験がある人は12.0%にとどまりました。一方、「対象外だと思い申請しなかった」が52.3%と最多となり、本来対象となり得た施術でも申請を見送っている可能性があります。また8.7%は「対象になると思ったが申請しなかった」と回答しており、手続きの煩雑さも申請の障壁となっていることがうかがえます。
【調査結果】悪性疑いのほくろ除去が対象になり得ることを知っている人は36.7%のみ
設問:以下の施術のうち、医療費控除の対象になり得ると思うものを全て選んでください。(複数回答)

保険診療のニキビ治療は45.3%と比較的認知度が高い一方、悪性の疑いがあるほくろ除去(36.7%)、皮膚がん前段階のシミ治療(24.3%)など、自由診療でも治療目的であれば対象となり得る施術への認識は低い結果となりました。「いずれも対象外だと思う」も22.0%存在し、正しい情報の普及が急務です。
【調査結果】7割以上が医療費控除を意識した行動をしていない
設問:美容皮膚科での施術を受ける際、医療費控除を意識して行動していることはありますか?

「特に意識していない」が70.0%と大多数を占めました。医療費控除申請に必要な「領収書を必ず保管している」は18.3%にとどまり、「治療目的か確認してから施術を受けている」はわずか7.0%でした。確定申告に向けた事前準備ができている人は少数派であり、申請機会を逃している可能性が高いことが示唆されます。
調査まとめ
本調査により、美容医療における医療費控除について正しく理解している人は18.7%にとどまり、約6割が「美容目的は全て対象外」と誤解していることが明らかになりました。実際に医療費控除を申請した経験がある人は12.0%のみであり、52.3%は「対象外だと思い申請しなかった」と回答しています。確定申告シーズンを迎えるにあたり、美容皮膚科での施術でも「治療目的」であれば医療費控除の対象となる可能性があることを正しく理解し、領収書の保管や施術目的の確認を行うことが、適切な節税につながります。
医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、美容皮膚科での施術が全て医療費控除の対象外というのは大きな誤解です。重要なのは『施術を受けた場所』ではなく『施術の目的』であり、治療目的であれば美容クリニックでの施術も医療費控除の対象となる可能性があります。
今回の調査結果を見ると、医療費控除の対象を正しく理解している方が2割に満たないという実態は、医療者として大変残念に思います。美容皮膚科で行われる施術の中には、明確に「治療」に該当するものが多く存在します。
例えば、ほくろ除去についてですが、ほくろ(色素性母斑)の中には悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が必要なものがあります。形状が不整、色調にムラがある、急に大きくなった、出血するなどの症状がある場合、これは美容目的ではなく「悪性腫瘍の疑いに対する診断・治療」となります。同様に、シミと思われているものの中には日光角化症(皮膚がんの前段階)や脂漏性角化症といった皮膚疾患が含まれていることがあり、これらの除去は治療行為に該当します。
また、イボについても、ウイルス性のイボ(尋常性疣贅)は感染症であり、放置すると他の部位に広がったり他者に感染させる可能性があるため、除去は治療として認められます。肝斑についても、皮膚疾患として保険診療で治療を行う場合は医療費控除の対象となり得ます。
確定申告に向けて重要なのは、施術前に医師に「この施術は治療目的か、美容目的か」を確認することです。治療目的の場合は、診療明細書や領収書に病名や治療内容が記載されますので、これらを保管しておくことが申請時に必要となります。
【エビデンス】国税庁の公式見解では、医療費控除の対象となる医療費は「医師等による診療等を受けるために直接必要な費用」とされており、「容姿を美化し、又は容ぼうを変えるための費用」は対象外と明記されています。ただし、治療を目的とした施術は対象となるため、美容クリニックであっても治療行為であれば申請可能です。日本皮膚科学会のガイドラインでも、皮膚腫瘍の診断・治療は医学的必要性に基づいて行われるものとされており、これらは美容目的とは明確に区別されます。
医療費控除の対象となり得る美容皮膚科の施術例
・悪性の疑いがあるほくろの除去(ダーモスコピー検査で異常所見がある場合)
・日光角化症・脂漏性角化症などの皮膚腫瘍の治療
・ウイルス性イボ(尋常性疣贅)の凍結療法・レーザー治療
・保険診療による肝斑・ニキビの治療
確定申告に向けて準備すべきこと
・施術前に治療目的か美容目的かを医師に確認する
・領収書・診療明細書を必ず保管する
・年間の医療費を記録し10万円を超えるか確認する
・不明な場合は税務署または税理士に相談する
医療費控除申請時の注意点
・美容目的のみの施術(シワ取り、美白など)は対象外
・同じ施術でも目的により判断が分かれる場合がある
・保険適用外(自由診療)でも治療目的なら対象になり得る
・判断に迷う場合は施術証明書の発行を医師に依頼する
髙桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. シミ取りレーザーは医療費控除の対象になりますか?
A. シミの種類と治療目的によって判断が分かれます。
老人性色素斑(一般的なシミ)を美容目的で除去する場合は対象外ですが、日光角化症(皮膚がんの前段階)や脂漏性角化症といった皮膚疾患の治療として行う場合は対象となり得ます。今回の調査では、皮膚がん前段階のシミ治療が対象になり得ることを知っている人は24.3%にとどまりました。施術前に医師に病変の性質を確認し、治療目的であることを明確にしておくことが重要です。
Q2. ほくろ除去は確定申告で医療費控除できますか?
A. 悪性の疑いがある場合や機能的問題がある場合は対象となり得ます。
見た目の改善のみを目的としたほくろ除去は医療費控除の対象外ですが、ダーモスコピー検査で悪性の疑いが指摘された場合、ほくろが衣類で擦れて出血する場合、ひげそり時に引っかかって問題がある場合などは治療目的となり、医療費控除の対象になり得ます。調査では、悪性疑いのほくろ除去が対象になり得ることを知っている人は36.7%でした。
Q3. 美容クリニックの領収書でも医療費控除は申請できますか?
A. 施術内容が治療目的であれば、美容クリニックの領収書でも申請可能です。
医療費控除の判断基準は「どこで施術を受けたか」ではなく「何の目的で施術を受けたか」です。美容クリニックであっても、皮膚腫瘍の除去や皮膚疾患の治療など医学的必要性がある施術であれば対象となり得ます。調査では領収書を必ず保管している人は18.3%にとどまり、7割以上が医療費控除を意識した行動をしていませんでした。
Q4. 医療費控除と美容医療の自由診療の関係は?
A. 自由診療(保険適用外)でも治療目的であれば医療費控除の対象になり得ます。
調査では「自由診療は全て対象外」と誤解している人が15.3%いましたが、これは正しくありません。保険診療か自由診療かは医療費控除の判断基準ではなく、「治療目的か美容目的か」が基準となります。例えば、保険適用外のレーザー治療でも、血管腫や太田母斑など皮膚疾患の治療として行う場合は医療費控除の対象となり得ます。
Q5. 確定申告で美容医療の医療費控除を申請する際に必要な書類は?
A. 医療機関の領収書と、必要に応じて治療内容を証明する書類が必要です。
基本的には医療機関発行の領収書があれば申請可能ですが、美容クリニックでの施術は税務署から治療目的であることの説明を求められる場合があります。施術時に診療明細書(病名・治療内容が記載されたもの)を発行してもらう、または医師に治療目的である旨の証明書を依頼しておくと安心です。調査では治療目的か確認してから施術を受けている人はわずか7.0%でした。
放置のリスク
・医療費控除の対象となる施術を申請しないことで、本来受けられる所得税の還付を逃してしまう
・領収書を保管していないため、後から申請しようとしても証明書類がない
・治療目的の施術を美容目的と誤解し、皮膚疾患の早期発見・治療が遅れる
こんな方はご相談ください|受診の目安
・ほくろの形・色・大きさに変化が見られる場合(悪性の可能性を否定するため)
・シミが急に濃くなった、盛り上がってきた場合(皮膚腫瘍の可能性)
・イボが増えてきた、出血するようになった場合(感染拡大・悪性化の可能性)
・年間の医療費が10万円を超える可能性がある場合(確定申告前の相談)
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で30,000件以上の手術実績を持つ監修医師による診断
・ダーモスコピー検査による皮膚病変の詳細な評価が可能
・治療目的の施術には診療明細書を発行し医療費控除申請をサポート
・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院で土日祝日も診療対応
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