みんなのコード設立10周年―テクノロジーとともに未来の教育を「みんな」で創る―

みんなのコード

 特定非営利活動法人みんなのコード(神奈川県横浜市、代表理事:杉之原 明子、以下みんなのコード)は、2025年7月15日に設立10周年を迎えました。

 この節目にあたり、これまでの歩みと未来への展望をまとめた記念冊子『2024年度活動報告書/2025年度活動計画書 10周年特集号』を発行しました。設立記念日である2025年7月15日には、関係者約120名を招いて10周年記念イベントを開催しました。また、同日付で代表理事が創業者の利根川裕太から杉之原明子へと正式に交代しました。

 私たちの歩みは、2015年、創業者の利根川が開催したプログラミングワークショップで目にした、子どもたちの生き生きとした姿から始まりました。以来10年にわたり、授業用プログラミング教材の開発・無償提供、教員研修の実施、子どもたちが自由にテクノロジーに触れられる「みんなのクリエイティブハブ」の運営、生成AI時代を見据えた政策提言と実証研究など、幅広い取り組みを行ってきました。


 10周年記念イベントの開催 

 7月15日に、「みんなのコードのこれまでと、未来の教育を、みんなで語ろう」と題して10周年記念イベントを開催しました。創業時から今日まで関係いただいている約120名にお集まりいただきました。

 イベントでは、教育・行政・企業・地域の立場から関わってくださった皆さまとこれまでの10年の足跡を振り返るとともに、「これからの10年」について語り合うセッションを行いました。

 セッション① 学校教育セッション〜みんなのコードの立ち上げ期について〜 

◎登壇者
・株式会社リブセンス 取締役兼執行役員 桂 大介 氏
・NPO法人みんなのコード 元CTO 田中 高明 氏
・東京都北区教育長 福田 晴一 氏
・東京学芸大学教職大学院教授・学長特別補佐 堀田 龍也 氏

 創業時から関わりのあるみなさまに登壇いただき、10年を振り返りました。授業用プログラミング教材「プログル」の開発秘話や小学校におけるプログラミング教育の実践の広がりが語られました。

 セッション② AIと創造性:これからの学校教育を考える 

◎登壇者
・文部科学省 初等中等教育局 学校情報基盤・教材課長 学校デジタル化PTリーダー 寺島 史朗 氏
・広島大学大学院 人間社会科学研究科 特命助教 宮島 衣瑛 氏
・NPO法人みんなのコード 杉之原 明子

 教育行政、大学研究者、みんなのコードとそれぞれの立場から、AIの進展やこれから控えている2030年代の学習指導要領改訂をふまえ、子どもたちの学びのあり方が多角的に議論されました。情報活用能力と創造性、多様性・包摂性の視点を教育にどう組み込むか。テクノロジーと向き合いながらも「問い」や「夢」といった人間らしさを大切にする姿勢の重要性が強調されていました。

 セッション③ デジタル×居場所:地域社会における子どもたちの可能性 

◎登壇者
・一般社団法人あわらテクノロジー協議会 代表理事 齋藤 恭子 氏
・須崎市教育政策プロデューサー 細田 眞由美 氏
・三谷産業株式会社 代表取締役社長 三谷 忠照 氏

◎ファシリテーター
・READYFOR株式会社認定パートナー/武蔵大学社会学部メディア社会学科准教授 市川 衛 氏

 居場所を運営するNPO、出資者である自治体・企業の立場から、テクノロジーを活用した“子どもの居場所”の実践を紹介しました。不登校や多様な背景を持つ子どもたちが、創作や表現を通じて自信を育む様子が共有されました。「学校教育ではない“居場所”だからこそ、思い切ったチャレンジができる。だからこそ、教育の未来のためにどんどんアクションを起こしてほしい」という声も印象的でした。

 さらに、創業者・利根川裕太から杉之原明子への代表理事の交代も正式に発表し、参加いただいた皆さまからエールをいただきながら、団体として新たなスタートを切ることができた日となりました。


 10周年記念冊子を発行 

 10周年を記念し、みんなのコードは『2024年度活動報告書/2025年度活動計画書 10周年特集号』を発行しました。

URL:https://speakerdeck.com/codeforeveryone/2025nian-du-huo-dong-ji-hua-shu

 本冊子は、これまでの実績を振り返るとともに、次の10年を見据えた展望を共有する特別号です。これまでに届けてきた授業用プログラミング教材や教員研修、クリエイティブハブ、政策提言などの取り組みを、数字とストーリーの両面から紹介しています。

 また、先生方やクリエイティブハブを利用する子どもたちの声も掲載しています。学校現場では、初めてのプログラミング授業で見られた子どもたちの変化、中学校技術科や高校情報科での授業実践、AIやSTEAM教材の活用など、学びの進化が語られています。クリエイティブハブを利用する子どもたちからは、「また来たくなる場所」「私が私でいられる場所」などの声とともに、3Dプリンタや動画制作、音楽づくりなどを通じて自分の可能性が広がったというエピソードが寄せられました。

 さらに、創業者 利根川裕太と新代表理事 杉之原明子による代表交代対談も掲載しています。「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」というビジョンの実現に向け、これまでの歩みとこれからの10年に向けた思いを込めた一冊です。


 新代表理事 杉之原明子 コメント 

 私がみんなのコードに関わる中で、繰り返し立ち返ってきた問いがあります。
それは、「私たちの活動は、本当に“みんな”に届いているのか」ということです。

 やさしく聞こえる“みんな”という言葉の中には、多様さや見えにくい痛みも含まれています。だからこそ、次の10年は、そうした多様性を包摂しながら、誰もがテクノロジーとともに「未来を変える一歩」を踏み出せる社会を実現したい。

 テクノロジーが希望にも格差にもなり得るこの時代に、「誰もが創造的に楽しめる未来」の実現に向けて、みなさまと共に歩んでいければ幸いです。

【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
特定非営利活動法人みんなのコード Code for Everyone
メール: pr@code.or.jp

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会社概要

URL
http://code.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
神奈川県横浜市神奈川区金港町7-3 金港ビル7階
電話番号
03-4595-0150
代表者名
利根川裕太
上場
未上場
資本金
-
設立
2015年07月