環境省の方針転換を受けて、どうぶつ基金が新たに意見書と公開質問状を提出

「イエネコ」「イヌ」への名称変更は見送られたものの「ノネコ」「ノイヌ」の表記は維持。依然として課題は根深く、どうぶつ基金は追加署名とともに意見書と公開質問状を環境省に提出しました。

公益財団法人どうぶつ基金

公益財団法人どうぶつ基金(所在地:兵庫県芦屋市、理事長:佐上邦久)は、2026年8月7日(金)に開催された「第6回生態系被害防止外来種リストの見直しに係る検討会」を傍聴。その内容を受け、8月13日、追加署名828筆(累計72,604筆)と意見書および公開質問状を環境省へ提出いたしました。

▶ 意見書全文:生態系被害防止外来種リストへの「ノネコ」「ノイヌ」「イエネコ」「イヌ」の掲載に関する意見書

▶公開質問状全文はこちら

「第6回生態系被害防止外来種リストの見直しに係る検討会」において、「ノネコ」から「イエネコ」へ、「ノイヌ」から「イヌ」への表記変更は見送られる方向となりました。これは皆さまとともに声をあげ続けた成果です。

全国から寄せられた7万筆を超えるあたたかい署名。その一つひとつの想いが大きな民意となり、環境省を動かしました。署名活動へのご賛同とご協力に心より感謝を申し上げます。

しかし、どうぶつ基金がこの検討会を傍聴して見えてきたのは、決して看過できない深い課題でした。

専門家も認める矛盾と現実

これまでに開催された検討会においても、専門家や環境省から以下のような懸念が示されています。

  1. ノネコとノラネコ、飼い猫を区別する手段はない

    山にいる猫も、町にいる猫も、家庭から逃げだしてしまった猫も、人に捨てられた猫も、命としての違いはありません。これは犬も同じこと。

    複数の委員から、「実態としてノネコとノラネコは区別できないこと」「猫は猫であって線引きが難しい部分は確かにある」といった発言がでているほか、「ある個体がノラネコなのか飼い猫なのかを一概に判別できない状況等があり、外来種対策としての捕獲を推進するうえでの問題がある」との発言も確認できています。検討会が自ら認めているとおり、現場で明確に区別することは不可能です。

  2. 「ノネコ」「ノイヌ」だけではリストとして機能しないという指摘

    ある委員は『リストには生物名である「イエネコ」「イヌ」と記載すべきであり、この提案が受け入れられないことは許容できない』と発言し、この意見に賛同した別の委員からは、『「ノネコ」しか掲載しないのではリストを作る意義が損なわれる』と指摘されています。

    さらに第5回検討会(令和7年10月23日)において、前述の委員より「(記載を「イエネコ」「イヌ」に変更することについて)検討開始当初から一貫して主張してきたが、今回の案でも受け入れられていないとして再度意見を述べられ、以下の点を指摘されました。

    1.「ノネコ」という名称は鳥獣保護管理法上の概念であり、外来種対策にはなじまないこと

    2.人に依存しない「ノネコ」は、非常に限定された場所にしか生息していないこと

    3.猫問題の主役は「ノラネコ」であり、これが含まれないことが最大の問題であること

    その上で、「ノネコ」と掲載することでノラネコを除外してしまっては、対策の実効性が失われてしまう旨を述べておられます。

立場や主張は違えど「事実認識」は同じ

複数の委員は、「イエネコ」「イヌ」への表記変更、すなわち「対象範囲の拡大」を根強く求めています。これは、どうぶつ基金が求める「非掲載(除外)」とは真逆の方向であり、どうぶつ基金はこの結論に賛同するものではありません。

しかしながら、「ノネコとノラネコ、飼い猫は区別できない」「『ノネコ』『ノイヌ』の表記ではリストが機能しない」という認識そのものは、立場や主張の違いを超えて共有されています。「境界線があいまいなままでは機能しない」という事実認識は、検討会の誰もが共有している現実なのです。

犬や猫は、どこで生きていようとも、すべて守られるべき「愛護動物」です。

言葉の定義がどうあれ、犬や猫はすべて動物愛護管理法で守られるべき「愛護動物」です。

どうぶつ基金の立場は変わりません。

私たちは「ノネコ」「ノイヌ」も含め、これらを外来種リストから完全に除外すべきだと考えています。この根深い課題を曖昧なまま終わらせないため、どうぶつ基金は環境省に対して、意見書と12項目にわたる公開質問書の提出いたしました。

命を守る声を、ここで止めるわけにはいきません。

今回の「イエネコ、イヌ指定の見送り」は、あくまで通過点です。

命の線引きに怯えることのない未来をつくるため、どうぶつ基金はこれからも決してあきらめず、環境省へ働きかけを続けてまいります。

■ 引き続き署名活動を行っています! 

皆さまの「声」が、未来を変える一番の力です。

どうぶつ基金では、Change.orgでオンライン署名を引き続き行っています。集まった声は、環境省への働きかけに活用させていただきます。引き続き、皆様のご協力をお願いいたします。

▶ 署名ページ:イエネコを「防除推進外来種」にしないよう、環境大臣に求めます

公益財団法人どうぶつ基金

公益財団法人どうぶつ基金は、1988年の創設以来、一貫して猫をはじめとする動物の福祉と適正管理に取り組んでいます。全国598の自治体(行政)と協働して「さくらねこ無料不妊手術事業(TNR)」を実施し、これまでに44万頭を超える(累計441,876頭)の野良猫・多頭飼育崩壊の猫に無料で不妊手術を行ってきました。環境省とも動物愛護管理の分野で連携し、これまでに35を超える自治体から表彰状・感謝状を受けています。

<組織概要>

名称:公益財団法人どうぶつ基金(Animal Action Fund)
住所: 兵庫県芦屋市奥池南町71-7
設立:1988年6月
理事長:佐上 邦久
公式サイト:https://www.doubutukikin.or.jp

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会社概要

公益財団法人どうぶつ基金

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URL
https://www.doubutukikin.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
兵庫県芦屋市奥池南町71-7
電話番号
0797-57-1215
代表者名
佐上邦久
上場
未上場
資本金
-
設立
1988年06月