【感染症から】重症化すると命が危険になる「敗血症」
世界で数秒に1人が「敗血症」で死亡しています。この病気は、細菌やウイルスに感染し、体内で起こる過剰な反応から、各臓器へ障害が起こるものです。重症な場合は多臓器不全や、血圧低下や尿量減少をきたす「敗血症性ショック」となり生死に関わります。専門的な治療が必要で、重度の場合はICU(集中治療室)で行われます。
「敗血症」を予防するためには、感染症にかからないことです。新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスからはもちろん、ブドウ球菌や大腸菌などの比較的身近にある菌による感染症が引き金になる場合が多く見受けられます。コロナ禍で習慣となった手洗いとうがい、手指消毒やワクチン接種、また切り傷など傷口を清潔にするなど、こうした病原体からの感染予防を意識しましょう。
「敗血症」のリスクが高い人は、免疫力が低い高齢者、乳幼児、また免疫抑制薬服用中、がん、糖尿病などの患者です。感染症の症状に加えて、全身が震えるほどの寒気、身体の痛みや不快感、混乱や意識がもうろうとする症状が重なった時は「敗血症」を疑い、速やかに医療機関を受診してください。
◆テーマ
「命を脅かす敗血症ってなんだろう」
◆解説者
中田孝明
株式会社Smart119 代表取締役
千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授
◆監修協力
新井久美子(救急科専門医)
◆印刷用資料ダウンロードリンク
https://smart119.biz/manga/000633.html
◆敗血症とは
細菌、ウイルス、カビといった微生物が体内に侵入して感染症が引き起こされ、体の防御反応が過剰に起こりコントロールできなくなると、自分自身の大切な臓器(心臓、肺、腎臓)などの障害が起こり、重症化のリスクがあります。重症の敗血症は生死に関わり、集中治療室での治療が行われます。
◆敗血症のリスクが高い人
糖尿病、がんなどの慢性的な病気を持っている方
高齢者
乳幼児
◆原因
ブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌、緑膿菌などの細菌
インフルエンザなどのウイルス
カビなどの真菌 など
◆症状
全身の震え
発熱、発汗
息切れ
歯がガタガタする程のふるえが起こる寒気
身体の痛み、不快感
混乱したり、意識がもうろうとする など
◆重症化すると次の症状が起こり命の危険が高まります
腎不全、肝不全などの臓器不全
敗血症性ショック など
◆自分のためにできること
敗血症を予防するためには感染症にかからないよう心がけること、日頃から感染予防を意識した行動をとることが重要です。
普段から手洗い、うがいを行う
ケガをした場合、傷口をしっかり洗う
ワクチンの接種 など
◆敗血症を防ぐため
感染の原因となる微生物などを身体に入れないこと
リスクの高い方は、特に注意しましょう
気になる症状があれば、医療機関を受診しましょう
◆参考資料
日本集中治療医学会 日本版敗血症診療ガイドライン2020 (J-SSCG2020)
https://www.jsicm.org/pdf/jjsicm28Suppl.pdf
◆医療情報イラストレーション・シリーズ ホームページ
※画像など当コンテンツを報道にて引用いただく場合は、「(株)Smart119 提供」と記載ください。また、その際はpress@smart119.bizまでご一報いただけますと幸いです。
<株式会社Smart119について>
株式会社Smart119は「現役救急医が設立した、千葉大学発スタートアップ」です。
『今の「119」を変える』ため、音声認識とAIを活用した救急医療情報システム「Smart119」を開発・運用。
千葉市において、日本医療研究開発機構 (AMED) の救急医療に関する研究開発事業を実施。
緊急時医師集合要請システム「ACES」、災害時をはじめ、医療事業継続支援システム「レスポンサム(respon:sum)」の開発・運用を行っています。Smart119は「安心できる未来医療を創造する」を目指します。
【株式会社Smart119概要】
会社名: 株式会社Smart119
住所: 千葉県千葉市中央区中央2丁目5-1千葉中央ツインビル2号館 7階
設立: 2018年5月
代表者: 中田 孝明
事業内容:
音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」の開発・運用
緊急時医師集合要請システム「ACES」の開発・運用
医療事業継続支援システム「レスポンサム(respon:sum)」の開発・運用
URL: https://smart119.biz
Twitter: https://twitter.com/Smart119_jp
メールアドレス: press@smart119.biz (担当:中村)
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