【売上高20%増で過去最高】インバウンドと現場連携に注力──箱根旅館グループ30期業績報告

欧米インバウンドの支持拡大と持続可能な取り組みで過去最高業績を達成

金乃竹

 神奈川県箱根で旅館5店舗・飲食店3店舗を運営する株式会社金乃竹(本社:神奈川県箱根町 代表取締役社長:八幡 正昭 以下、金乃竹)は、2024年9月1日~2025年8月31日を対象期間とする第30期の業績を発表いたします。
 今期は、成長するインバウンド市場での集客拡大に対応し、施設運営の効率化や収益最大化を目的としたB2B手配システムの導入、ニュースレター配信による顧客エンゲージメント強化、財務管理の最適化、人事制度の改善など、本部と現場が一体となった施策を推進しました。

その結果、稼働率は73.49%、営業利益は1.6億円、売上高は23億円と、売上・収益ともに過去最高を達成しました。

|30期業績(見込み)

・売上高:23億円(前期:19.56億円、前年比+20%)

・営業利益:1.6億円(前期:▲0.71億円、増減+2.3億円)

・取り扱い人数:36,306人(前期:30,968人、前年比+17%)

・ADR(平均客室単価):¥124,418(前期:¥121,529、前年比+2.4%)

・稼働率:73.49%(前期:62.47%、前年比+11.02pt)

・平均滞在日数:1.22日(前期:1.17日、増減+0.05日)

|インバウンド動向

・人数ベース(全体に占めるインバウンド比率):39%→72%(+33ポイント)

・売上ベース(インバウンド比率):34%→57%(+23ポイント)

・インバウンド人数:約12,000名→約18,000名(前年比150%)

・国内客と比較した違い
 ・客単価:¥55,870(国内比ほぼ同水準)
 ・平均滞在日数:1.41日(国内比約0.2泊長い)

・国別シェア
 1位:アメリカ(44.95%)、2位:中国(11.63%)、3位:カナダ(5.1%)

・国別の傾向

 金乃竹リゾートでは、アメリカからの宿泊者が全体の44.95%で最も多く、次いで中国11.63%となりました。訪日全体ではアジア圏が主流ですが、当施設では欧米圏、特にアメリカの個人旅行者からの支持が突出しています。

これは、「非日常空間」や「和のアクティビティ」といった滞在価値が、欧米富裕層が求める旅のスタイルに合致していることが理由と考えられます。観光庁の調査でも、欧米圏の旅行者は「心身のリラックス」「文化体験」「空間の質」を重視する傾向が明らかになっています。
 

|私たちの取り組み

・Skip制度

 当社では、連泊中のお客様が客室清掃をスキップできる「Skip制度」を2024年12月より本導入しています。制度をご利用いただいたお客様には、館内施設やグループ飲食店でご利用いただける割引チケットをお渡ししています。

この取り組みは、「お客様には追加サービス体験の提供」「スタッフには清掃業務の効率化」「環境にはCO₂排出や水資源・電力・廃棄物の削減」と、三者にメリットをもたらす“三方良し”の仕組みとして、持続可能な社会の実現を目指しています。

 

 「金乃竹 塔ノ澤」のデータによると、2024年12月~2025年8月の期間2024年12月~2025年8月の期間では、連泊件数746件のうち421件(約56%)のお客様がSkip制度を利用しました。この結果、清掃スタッフの労働時間は約11%削減されました。スタッフの負荷軽減に加え、水道・電力・消耗品使用の抑制にもつながっており、さらにサービススタッフからは、連泊のお客様が増えることで通常業務にかけられる時間が増え、より丁寧なサービスが可能になったとの声も上がっています。

・Ryocance(リョカンス)

 2024年1月より、長期休暇のように旅館でゆったり過ごすことを目的とした「Ryocance(リョカンス)」を導入しています。Ryocance(リョカンス)とは、和のアクティビティを通じて日本の伝統文化に触れていただくとともに、付加価値向上による宿泊日数の増加を目指しております。茶道や着付けなどの和のアクティビティを宿泊中に体験いただけるプランで、30期には91名のお客様が参加し、一人あたりの平均宿泊日数については、導入前の2023年と比較して7.41%の増加を記録しました。

 また、本プランは⾦乃⽵のスタッフがそれぞれの特技・知識・経験を活かし「和のアクティビティ」として販売する社内副業制度のプロジェクトでもあります。外国籍スタッフが約4割在籍する「松坂屋本店」では、外国籍スタッフ⾃ら茶道や着付け等の⽇本⽂化を学び、 海外からのお客様へ、⽇本のおもてなしの⼼と共にその魅⼒を伝えています。

▼金乃竹スタッフ提供プラン

伝統⾐装(浴⾐/着物/甲冑)体験、書道体験、お茶体験(抹茶)、Sake倶楽部(地酒/ジャパニーズウィ スキー)、よさこい踊り体験、握り寿司体験

|今後の展望

 金乃竹リゾートは、第31期に売上高27.90億円(前期比+18.7%)を、第35期には50億円を目標に掲げています。欧米圏を中心としたインバウンド集客をさらに強化するとともに、国内市場へのアプローチも一層推進してまいります。国内では、高齢化に伴う「ハレの日」需要や三世帯利用の増加に加え、近年の働き方改革による有給休暇の取得率向上、さらに単身世帯の増加を背景に、一人旅をはじめとする旅行需要の拡大が見込まれると考えています。

金乃竹リゾートでは独自性と共創を重視し、国内外のお客様により深い非日常体験を提供してゆくため、日本文化を体験できる「和のアクティビティ」やサステナブルな宿泊体験など、幅広いサービスの充実を図ってまいります。

 さらにクラフトビール事業などの新規事業や、新しいターゲット層に向けた旅館開業も予定しており、変化する環境に柔軟に対応した成長を目指します。

宿泊・観光業にとどまらず、健康、教育、雇用、コミュニケーションなど幅広い領域で社会貢献を行い、地域の地産地消や日本文化の発信を通じて、国内外の旅行者に深い学びと共感を提供してまいります。

|金乃竹リゾートについて

 金乃竹リゾートは、1947年に神奈川県箱根町仙石原で最初の温泉旅館を開業いたしました。1999年には、当時ではまだ珍しい貸切露天風呂による「非日常」を通して、温泉旅館の新たな楽しみ方と価値を創出してまいりました。現在は、5つの旅館施設と3つの飲食店の事業を展開するとともに、新規事業であるクラフトビールなどの多角化や、これまでのターゲットを変えた新たな旅館施設の開業など、ポートフォリオの構築を進めています。これにより、外部環境の変化に対応して持続的な成長を目指します。

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会社概要

株式会社 金乃竹

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URL
https://kinnotake-resorts.com/
業種
飲食店・宿泊業
本社所在地
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原817
電話番号
0465-20-7353
代表者名
八幡 正昭
上場
未上場
資本金
300万円
設立
1947年01月