ローンディール、非営利セクター向けに初となる「次世代リーダー育成プログラム」を提供開始

放課後NPOアフタースクールの若手責任者を対象に、事業開発力と視座を高める半年間

ローンディール

2025年6月5日 13時00分

株式会社ローンディール（本社：東京都港区、代表取締役：原田未来）は、特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール（本部：東京都文京区、代表理事：平岩国泰）の若手責任者を対象に、次世代リーダー育成を目的とした半年間の思考力トレーニングと、メンターによる実務伴走プログラムの提供を、2025年4月より開始しました。

日本のNPOにおいては、育成ノウハウや人材開発にかけるリソースが不足し、事業拡大や組織力強化の妨げとなるケースが少なくありません。内閣府の全国調査でも、およそ7割の法人が「人材の確保や教育」を経営課題として挙げていて、この10年間ずっとこの傾向は変わっていません。特に、現場起点でキャリアを築いてきた人材にとって、企業・行政との連携に必要な事業開発力や、高い視座を習得する機会は限られてきました。

本取り組みは、アポロ財団による資金支援を得て、特定非営利活動法人エティック（以下、ETIC.）が運営する「ソーシャルセクターマネジメント成長支援グラント」への特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールの採択を契機に実現したものです（*1）。これまで主に大企業向けに提供してきたローンディールの次世代リーダー育成ノウハウを、非営利セクター向けに初めてカスタマイズして展開する試みです。

本プログラムを通して、学童保育などの現場運営を担ってきたリーダーが、自治体支援や企業協働等の社会的インパクト拡大に向けた事業を担い、組織の持続的な発展をリードする人材へと成長することを支援します。

(*1)ETIC.2025年2月に発行した「ソーシャルセクターのマネジメント人材の採用・育成に関する実態調査レポート」によると、マネジメント人材育成の課題として「経営層・管理職のプレイヤー兼務比率が高いため人材育成に時間が割けない」「育成に使用できる資金の不足」「育成ノウハウの不足」などが挙げられています。

プログラムの特徴

「現場人材」から「事業開発人材」への役割転換を支援する設計
多様な立場・論理に触れる学習機会を通じて、視座を高める内容
思考や行動パターンの可視化を通じて、自己変容を促す実践的プロセス

プログラムの概要

対象：放課後NPOアフタースクールに勤務する30代前後の若手責任者
目的：自治体支援や企業協働を推進する上で必要な、事業開発スキルや視座を育み、組織の成長を支える中核人材としての力を伸ばすこと
構成：
- 前半3ヶ月：思考力トレーニング「outsight(*2)」への参加
  
  　-毎週1回、月4回×3ヶ月＝計12回
- 後半3ヶ月：実務における伴走支援
  
  　-自治体や企業との協働などの実務に取り組みながら、テキストコミュニケーションと1on1を通じた個別メンタリングで実行力を強化
- 開始時、中間時点、終了後にフォローアップのための集合研修を実施

(*2)outsightとは

ベンチャー企業の戦略課題に対し、解決策を提案・議論しながら思考力を鍛えるオンラインプログラム。経営者から提示されるリアルな事業課題に対し、参加者は解決策を検討して事前に提出し、経営者や他の参加者による評価を経て、選出された案をもとにディスカッションを行います。

　3ヶ月間で登壇するのは、業種・業界の異なる多様なベンチャー6社。自社のビジネスとは直接関わりのないベンチャー企業の経営者との他流試合を通じて、今後、自治体支援や企業協働を担うリーダーに必要な、相手のニーズや論理を捉えた提案・合意形成の力を養います。2021年のサービス開始以来、2025年6月時点で65社に導入され、642人が参加。

関係者コメント

放課後NPOアフタースクール副代表/事務局長・島村友紀氏

「私たちは「放課後」における居場所や活動機会の提供を通じて子どもたちの今と未来の幸せに向けて活動しています。

今後、その活動を全国に広げていくためには自治体や企業、他組織の方々との合意形成や協業が欠かせませんが、現事業の中ではその経験を積む機会に限界がありました。

熱い想いを持ち、子どもたちに真摯に向き合ってきたソーシャルセクターの若手スタッフが、今回の研修において各ステークホルダーと協業していくための共通言語や思考力を身につけ、躍動的にプロジェクトをリーディングしていくことを心から期待しています。」

※引用元：ETIC.「ソーシャルセクターマネジメント成長支援グラント」採択団体紹介より

今後の展望

本プログラムは、教育・飲食・小売・運輸といった現場型サービス業に多くに共通する人材育成課題にも対応しうる内容であり、今後他業界への展開も視野に入れています。

今後もローンディールは、既存プログラムで培った知見を活かし、セクターの枠を超えて多様な組織の人材育成・組織力強化を支援してまいります。

参考

■放課後NPOアフタースクールについて

「日本中の放課後を、ゴールデンタイムに。」をミッションに活動。2009年に法人化。安全で豊かな放課後を日本全国で実現するため、学校施設を活用した放課後の居場所「アフタースクール」を運営。子どもが主体的に過ごせる環境づくりに力を入れています。また、企業や自治体と連携して、全国の放課後の居場所における環境整備や人材育成の支援、体験機会創出に取り組んでいます。活動に賛同くださる多くの方と共に、社会全体で子どもたちを守り、育む活動を加速させ、子どもたちのためのより豊かな放課後の実現に向けてチャレンジを続けています。https://npoafterschool.org/

■株式会社ローンディールについて

「越境」をコンセプトに、人材育成・組織開発・キャリア自律を支援する各種プログラムを展開。創業事業である「レンタル移籍（LoanDEAL）」は、元の組織に籍を置いたまま、一定期間ベンチャー企業で働く仕組みとして2015年にスタート。2021年には、プログラム導入企業の「新規事業の発想力を高めたい」という声に応え、レンタル移籍の受け入れ先ベンチャーの経営者の協力を得て「outsight」を開発。2023年には、業務時間の約20％を活用してベンチャー企業での実践機会を得られる、社外兼務型の越境プログラム「side project」も開始しました。これらのプログラムはすべて、レンタル移籍の運営を通じて得た知見とネットワークをもとに開発されたもので、越境経験を持つ人材を組織内に増やすことで、新たな価値創造や組織変革の推進につなげることを目指しています。

・LoanDEAL https://loandeal.jp/

・side project 　 https://sideproject.jp/

・outsight https://outsight.jp/

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