【アンケート調査】患者の95%が『10位以内』しか見ていない：歯科矯正集患を決定づける検索順位の現実(SEO会社ランクエスト調べ)

https://rank-quest.jp/column/column/how-to-seo/ 【SEO対策】で検索順位No1(注1)を獲得したランクエストが歯科医院のWebマーケティングを徹底分析！

株式会社eclore

2025年5月11日 12時22分

歯科矯正治療は費用が高額で治療期間も長期にわたるため、患者は医院選びに慎重になります。ランクエストが2025年4月に矯正治療経験者200名を対象に実施した調査(注2)によると、患者が医院を知ったきっかけとして最も多かったのは「家族や友人からの紹介・口コミ」（50.5％）でしたが、それに次ぐのが「Web検索（SEO）」（27.5％）でした。

こうした背景を踏まえると、「Web検索（SEO）で医院が見つけられるかどうか」は、歯科矯正の集患を左右する重要なポイントです。しかし、歯科医院が設定する「目標の検索順位」と患者が実際に確認している「リアルな検索順位」は、本当に一致しているのでしょうか？

このギャップを明らかにするため、「SEO対策」のキーワードで検索順位1位獲得(注1)の実績を持つランクエスト（https://rank-quest.jp/column/column/how-to-seo/ ）は、歯科医師と患者それぞれを対象としたアンケート調査を実施しました。本記事では、両者の回答結果を比較し、「期待と現実の差」を整理するとともに、歯科矯正集患におけるマーケティング戦略やSEO対策を検討する際の具体的なヒントを提示します。

1. 歯科医師が考える「目標の検索順位」（回答者：独立開業医師56名）

2. 患者の実際の行動「何位まで検索結果を確認するか？」（回答者：治療を受けた患者200名）

3. 歯科医院と患者のギャップが示すもの

4. 総括と今後の集患戦略への提言

　　4.1 明らかになった課題

　　4.2 課題解決のための提案と具体策

(注1) 2025年1月9日に東京都新宿区で、PCブラウザーからGoogle検索を行い、その結果を測定しました。検索キーワードは「SEO対策」で、クッキーや履歴を削除した上で計測しています。なお、他の地域やデバイス、検索タイミング、検索エンジンのアルゴリズムの変更などによって、順位が変動する場合があります。

(注2) 出典：『ランクエスト・プライマリーリサーチ』掲載記事「『矯正歯科の集患調査』患者の本音と歯科医師の想定にズレ」より引用（閲覧日：2025年5月11日）

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1. 歯科医師が考える「目標の検索順位」（回答者数：56名）

歯科医師を対象に行ったアンケートでは、「特に意識していない」と回答した割合が最も高く42.8％となりました。一方で、約3割（30.4％）の歯科医師は「1～5位」を理想的な表示範囲と考えており、次いで「6～10位」（23.2％）、「11～20位」（3.6％）と続きました。

この結果から、多くの歯科医師がWeb上での検索順位を重要視しておらず、情報発信やオンラインマーケティングへの意識がそれほど高くないことがわかります。その一方で、一部の歯科医師は上位表示を理想としており、自院の情報を積極的に患者へ届ける重要性を認識していることが伺えます。

全体として、検索エンジン上での順位を意識する歯科医師とそうでない歯科医師の間で、Webを活用した情報発信に対する意識が大きく異なる状況が確認できます。

2. 患者の実際の行動「何位まで検索結果を確認するか？」（回答者数：200名）

患者を対象に行ったアンケート結果によると矯正治療に関する歯科医院を探す際、検索結果の「1～5位」をチェックするという回答が最も多く64%でした。次いで「6～10位」が30.5%となっており患者の約95%が検索結果の1ページ目（1～10位）以内で情報を収集していることが分かります。

一方で、11位以下をチェックする患者はごくわずか（11～20位が2.5%、21～30位以上が3.0%）に留まっています。

この結果から、多くの患者が検索エンジンで上位表示された歯科医院から優先的に情報を収集し、候補を絞っている傾向が顕著であることが明らかになりました。特に1～5位の医院情報が、患者の意思決定に強く影響を与える可能性が高いと推察されます。

3. 歯科医院と患者のギャップが示すもの

今回実施したアンケート結果から、歯科医師と患者の間には、「検索順位」に対する意識の明らかな差が見られました。歯科医師の約4割（42.8%）が、矯正治療の情報を検索する患者に対し、自院の検索順位を「特に意識していない」と回答しているのに対して、患者側は矯正治療の歯科医院を探す際、約95％が検索結果の10位以内に表示される情報のみを確認しています。特に患者の64％は上位5位までしかチェックしておらず、検索順位が高い情報を最優先に収集していることが明確になりました。

このことから、実際に患者が歯科医院を選ぶ際の重要な判断材料となる「検索順位」に対する意識が歯科医師側ではまだ十分に浸透していない実態が浮き彫りとなっています。歯科医院が患者により多く選ばれるためには、まず検索順位の重要性を歯科医師が正しく認識し、そのギャップを埋める施策を進めることが求められています。

4. 総括と今後の集患戦略への提言

4.1 明らかになった課題

潜在患者の機会損失：

オンライン検索で上位に表示されなければ患者の目に医院の存在自体が入らず、せっかくの良い治療サービスも知られないままになってしまいます。結果として新患獲得のチャンスを逃しかねません。特に検索結果1ページ目に入っていない医院は約95%の患者にスルーされるリスクがあります。
競合他院に対する劣勢：

集患競争の観点では、いち早くSEO対策に注力し上位表示を獲得した競合他院が、オンライン経由の患者を先行して獲得していくでしょう。その結果、SEOに取り組んでいない医院との差が開き、自院が相対的に不利な状況に陥るリスクが高まります。

4.2 課題解決のための提案と具体策

検索順位の重要性に対する意識改革:

経営層から現場スタッフまで、まずは「検索上位に表示されることがいかに患者の目に留まるか」を共通認識として持つことが重要です。本調査結果を社内で共有し、検索順位が患者数に直結し得る現状を周知しましょう。医院全体でデジタル集患の重要性について認識を深めることで、具体的な対策立案が進みやすくなります。
SEO対策の強化・推進:

自院のWebサイトやGoogleマップ情報など、オンライン上での露出を高める施策に本腰を入れる必要があります。具体的には、専門家によるキーワード戦略の見直し、サイトのコンテンツ充実やモバイル対応の最適化、被リンク獲得、そして地域の検索結果（ローカルSEO）への対策などを計画的に実施します。限られたリソースでも継続的に取り組むことで、検索順位は改善し、患者からの認知度向上・問い合わせ増加が期待できます。
患者視点に立った情報発信とサービス改善:

検索順位の向上と並行して、患者が重視する情報を的確に提供する姿勢も不可欠です。例えば、立地やアクセス方法、診療時間や予約方法、治療費用の目安など、患者にとって知りたいポイントを分かりやすく発信しましょう。また、口コミ管理や患者の声をサービス改善に活かすことで、「選ばれる医院」としての評価を高めることにもつながります。オンライン・オフライン双方で患者目線の対応を強化することが、結果的に検索順位向上の効果を最大化し、集患力アップに直結します。