経営幹部と管理職のシニア向け求人では専門性の高い求人が多い調査結果
経営幹部求人の80%がCFO、管理職求人の44.3%が専門技術関連の仕事
シニア転職支援の(株)シニアジョブ(本社:東京都新宿区/代表取締役 中島康恵/以下、シニアジョブ)は、サービス提供するシニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載された管理職のシニア向け求人では専門技術に関連する管理の仕事が多く、同じく経営幹部のシニア向け求人ではCFO(最高財務責任者)の求人が多いなど、マネジメントスキルよりも専門的な知識とスキルを求められる求人が多かった調査結果を公表しました。
■経営幹部・管理職のシニア向け求人はCFOなど専門性の高いものが多い【調査結果のポイント】
シニア専門求人メディア(求人サイト)「シニアジョブ」(https://seniorjob.jp/)に掲載された「経営幹部(CEO・CFO・CTO等)」の求人と、「その他管理職」の求人についての傾向調査結果のポイントは以下のとおりです。
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管理職のシニア向け求人では、専門技術に関する管理業務の求人が多く、採用・配属部門の47.4%、担当業務の44.3%が専門技術に関するものである
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経営幹部のシニア向け求人では、CFOの求人が80%を占め、経営や営業ではなく、財務に専門特化したシニア人材が求められている
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経験不問のシニア向け求人は、管理職では19.6%、経営幹部では20%と、営業職の72.4%、事務職の62.6%と比べ少ないが、必ずしも業界や管理業務の経験者のみの募集ではないことがわかる
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管理職のシニア向け求人では、完全週休2日制が58.8%、年間休日120日以上が48.5%、残業なし・月平均20時間以内が60.8%と、営業職や事務職と比べても高いか遜色ないが、経営幹部ではいずれの求人割合も20%であり、稼働日や労働時間は多いと思われる
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管理職のシニア向け求人では、運輸業、医療介護、建設業など人手不足が深刻な業界の求人が比較的多く、管理職も不足している可能性が伺える
■顧問や相談役のイメージとは大きく異なる経営幹部・管理職のシニア向け求人【解説と考察】
上記で5つ挙げた、シニア専門求人メディア「シニアジョブ」掲載の「経営幹部(CEO・CFO・CTO等)」および「その他管理職」の求人の傾向調査結果のポイントを含めた、調査結果の解説と考察を述べます。
まず、調査結果のポイントでは、専門技術に関係する管理職のシニア向け求人が多かったことを最初に挙げています。同じく、経営幹部の求人でもCEOの求人よりもCFOの求人が多くを占めるなど、専門的な知識・スキルのニーズが感じ取れます。
これは建設業において「施工管理技士」が配置される主任技術者や監理技術者など、その職務内に管理業務が含まれる法律上で配置が義務付けられた仕事の求人が含まれています。「施工管理技士」については、別途個別の職種のカテゴリーも設けているものの、管理業務に重きが置かれたためか、管理職のカテゴリーでの求人掲載が見られます。この他にも、「サービス管理責任者」や「職場適応援助者」などの求人掲載が見られます。
こうした専門技術に関係する管理職のシニア向け求人がもっとも多い傾向にあることからは、一般的な管理職に対するイメージと、シニア転職市場の状況との違いが見て取れます。
一般的には管理職の業務は部下のマネジメントであって、専門特化した知識・スキルを求められるスペシャリストではなく、幅広い知識に長けたゼネラリストや、スペシャリストであってもマネジメントのスペシャリストのイメージが強くあります。しかし、シニア転職市場では、管理の仕事のカテゴリーでも専門的な求人が多く掲載され、経営幹部の求人であっても、専門分野が限定されたCFOの求人が多い状況です。
同じく一般的なイメージにおいて、管理職経験者の老後の仕事として、業界内の別会社の役員や、顧問/相談役が思い浮かべられることも多く、実際に役員、顧問/相談役を希望するシニアも少なくありませんが、このイメージを裏付けるデータも今回の調査結果からは見られません。
直接的な役員や顧問の求人が見られず、経営トップ・拠点トップの求人は11.3%にとどまったのに対し、部門責任者は17.5%、補佐業務・中間管理職は12.4%と、最前線の現場責任者やその補佐を求める傾向がありました。
また、顧問/相談役としてシニアに期待する役割の中で、「人脈を生かした営業活動」も挙げられやすいものですが、管理職の求人を出す「部門・職種」における「営業」の割合は5.2%と低いものです。
もちろん、すべての管理職の求人に専門的な知識やスキル、経験が求められているわけではなく、経験不問の求人も、管理職では19.6%、経営幹部では20%の掲載があります。
これは、営業職の72.4%、事務職の62.6%と比べると少ないものの、すべての管理職の求人において業界経験や管理職経験を求めているわけではないことを示しています。
休日や残業などについては、管理職の求人では「完全週休2日制」が58.8%、「年間休日120日以上」が48.5%、「残業なし・月平均20時間以内」が60.8%であり、これは営業職や事務職の求人における割合と同程度です。経営幹部の求人ではいずれも20%となり、より低い割合となります。
先に挙げたシニアに人気の役員、顧問/相談役などの場合、時間に余裕があったり、そもそも勤務時間が限られていたりするイメージがあるものの、実際には経営者として、ワークライフバランスよりも成果を重視した働き方となる場合が多い可能性があると言えます。
経営幹部や管理職の求人が多い業界には、経営幹部では医療介護業界が60%を占め、管理職では運輸、医療介護、建設、製造、宿泊、清掃など人手不足が深刻だと言われている業界が並んでいます。これらの業界では管理職についても、求人応募が集まらないことから、シニアの採用を目指している可能性が考えられます。
以上のように、シニア専門求人メディア「シニアジョブ」掲載の「経営幹部(CEO・CFO・CTO等)」および「その他管理職」の求人の傾向調査結果からは、経営幹部ではCFO、管理の仕事では専門技術に関する仕事が多く、一般企業のマネジメント経験者やゼネラリストの受け皿となる求人が多いわけではないことに注意が必要です。
■調査結果データ
シニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載された「経営幹部(CEO・CFO・CTO等)」の求人、および「その他管理職」の求人についての傾向調査結果、また、参考に調査した全求人、営業、一般事務・営業事務・受付の各求人についての傾向調査結果のデータは以下のとおりです。
●「経営幹部(CEO・CFO・CTO等)」の求人における業界と業務内容の割合
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業界: 医療介護60%、小売業20%、システム業20%
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業務内容: CFO(候補)80%、CEO(候補)20%
●「その他管理職」の求人における業界、部門・業務内容、職位の割合
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業界: 人材業40.2%、運輸業11.3%、医療介護10.3%、建設業9.3%、製造業8.2%、宿泊業7.2%、清掃・産業廃棄物4.1%、小売業2.1%、その他の業界7.2%
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部門・業務内容: 専門技術を用いる部門47.4%、事業・業務全般16.5%、バックオフィス(財務・経理以外)7.2%、営業5.2%、財務・経理3.1%、その他のサービス・部門20.6%
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職位: 専門技術に関する管理者44.3%、部門責任者(部門長・部門統括等)17.5%、補佐業務・中間管理職12.4%、経営トップ・拠点トップ11.3%、一般幹部候補・総合職7.2%、その他の管理者7.2%
●「経営幹部(CEO・CFO・CTO等)」の求人の傾向データ
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サイトのすべての掲載求人に占める求人件数の割合0.01%
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歓迎年代と定年制: 60歳以上歓迎20%、70歳以上歓迎20%、定年なし80%
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休日と残業: 完全週休2日制20%、年間休日120日以上20%、残業なし・月平均20時間以内20%
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経験: 経験不問20%
●「その他管理職」の求人の傾向データ
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サイトのすべての掲載求人に占める求人件数の割合0.2%
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歓迎年代と定年制: 60歳以上歓迎40.2%、70歳以上歓迎14.4%、定年なし13.4%
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休日と残業: 完全週休2日制58.8%、年間休日120日以上48.5%、残業なし・月平均20時間以内60.8%
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経験: 経験不問19.6%
●参考:「営業」の求人の傾向データ
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サイトのすべての掲載求人に占める求人件数の割合1.3%
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歓迎年代と定年制: 60歳以上歓迎51.7%、70歳以上歓迎14.7%、定年なし22.2%
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休日と残業: 完全週休2日制42%、年間休日120日以上29.3%、残業なし・月平均20時間以内48.5%
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経験: 経験不問72.4%
●参考:「一般事務・営業事務・受付」の求人の傾向データ
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サイトのすべての掲載求人に占める求人件数の割合1.1%
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歓迎年代と定年制: 60歳以上歓迎48.6%、70歳以上歓迎17.8%、定年なし34.5%
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休日と残業: 完全週休2日制29.3%、年間休日120日以上14.7%、残業なし・月平均20時間以内72.3%
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経験: 経験不問62.6%
●参考:求人メディア「シニアジョブ」のすべての掲載求人の傾向データ
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掲載求人数55,659件
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歓迎年代と定年制: 60歳以上歓迎72.4%、70歳以上歓迎17.5%、定年なし46.4%
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休日と残業: 完全週休2日制17%、年間休日120日以上8.2%、残業なし・月平均20時間以内71.7%
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経験: 経験不問74%
■調査概要
シニア専門求人メディア掲載の経営幹部および管理職の求人についての傾向調査
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調査日: 2024年1月27日
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調査機関: 自社調査
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調査対象: 上記調査日時点でシニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載されていた経営幹部(CEO・CFO・CTO等)、およびその他管理職の求人、合計102件(※)
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対象地域: 全国
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調査方法: 上記調査日時点でシニア専門求人メディア「シニアジョブ」に掲載されていた経営幹部(CEO・CFO・CTO等)、およびその他管理職の求人、合計102件について傾向を調査、また、同調査日時点の営業、一般事務・営業事務・受付の求人、および全求人と比較調査
(※)調査対象の求人は経営幹部およびその他管理職の求人であるが、比較対象として、上記調日時点のすべての掲載求人55,659件、営業の求人747件、一般事務・営業事務・受付の求人617件も調査した。なお、これら調査対象の求人には、過去に求人を掲載していたものの掲載を取り下げた求人または登録を取り消した企業の求人を含まないが、募集を停止している求人は含む。
■シニアジョブ 代表取締役 中島康恵からのコメント
シニアの転職市場では即戦力であることが求められるため、専門技術を持った方、有資格者の方は人気です。今回の調査結果では、管理職や経営幹部であっても、専門的な知識やスキルを持ったシニアの方が求められていることが明確である結果が得られました。
私たちのサービスには、今回の調査の対象としたシニア専門求人メディア「シニアジョブ」よりも早くからサービス提供している、人材紹介の「シニアジョブエージェント」があり、こちらでは主にシニアの専門技術を持った方向けのお仕事紹介をしていますが、幅広い職種の求人を取り扱う求人メディアの、それも管理職の求人でも専門知識が重視されていることがわかる今回の結果からは、老後のキャリア形成ではやはり、専門性がカギとなると感じています。
現代では老後も長く働き続ける前提に立って、40代など早めのうちから自分のキャリアと経験・スキルを振り返り、自身の専門性を転職市場の需要を意識しつつ磨くことをおすすめします。
■シニア専門求人メディア「シニアジョブ」について
50歳以上のシニアに特化した求人サイト事業として、2022年8月にオープンしました。求人の対象が主に50歳以上になることを了承した企業のみが求人を掲載しており、また、求人企業の平均年齢や、50代・60代・70代以上の勤務人数といったシニアの活躍情報がわかるなど、シニアが安心して応募や就職活動ができる機能が揃っています。
求人企業もキャンペーン期間中は初期費用無料、成果報酬制で、採用決定までは、求人を何件掲載しても無料で使用できます。
お仕事をお探しのシニアの方や、シニア人材採用をお考えの企業の採用担当者の方は、サイトからご登録・お問い合わせをお願いいたします。
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・お仕事をお探しのシニアの方はこちら https://seniorjob.jp/
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【会社概要】
代表 : 代表取締役 中島 康恵
本社 : 東京都新宿区大久保2丁目5−22セキサクビル8F
URL : https://corp.senior-job.co.jp/
事業内容 : シニアの人材ビジネス提供
運営サイト:
シニアジョブ: https://seniorjob.jp/
シニアジョブエージェント: https://senior-job.co.jp/
シニアタイムズ: https://senior-job.co.jp/magazine/
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株式会社シニアジョブ 広報部 安彦(あびこ)
TEL:080-4107-5851 e-mail:m-abiko@senior-job.co.jp
株式会社シニアジョブ
50歳以上のシニアに特化した人材紹介、人材派遣、求人サイトの各サービスを提供する会社です。学生起業家出身である代表取締役の中島が、人材不足にも関わらずシニアの就職が困難であるという社会課題に気づき、その解決をライフワークとするべく業種転換。徹底した効率化とスピードによって、シニアの総合人材会社としてそれぞれ延べ9万件を超える求職者と求人企業が登録。
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