JAXA「月周回有人拠点Gateway(ゲートウェイ)居住棟」のバルブ開発を受託
タカノ株式会社(本社:長野県上伊那郡宮田村、代表取締役社長:鷹野 雅央)は、月周回有人拠点「Gateway(ゲートウェイ)」内の国際居住棟(I-Hab)向けにJAXA(宇宙航空研究開発機構)が主導する環境制御・生命維持システム(ECLSS)用のバルブ開発を三菱重工業株式会社より受託しました。

https://www.exploration.jaxa.jp/assets/img/program/Leaflet_Gateway_A4.pdf
■宇宙利用の拡大とタカノの取り組み
世界では今、再び「月」が注目を集めています。NASAの「アルテミス計画」や民間企業による月面輸送・探査ミッションが進むなか、宇宙はもはや“探査の場”から“新たな産業分野”へと変化しています。
当社の産業機器部門では、電磁アクチュエーターや電磁バルブの開発・製造・販売を行っており、このような市場環境の中で、2021年に人工衛星向けの小型電磁アクチュエーターを開発。宇宙空間での実績を重ねてきました。
■月周回有人拠点 国際居住棟「I-Hab」用バルブ開発への挑戦
国際居住棟「I-Hab」とは、月周回軌道上に構築される月探査の中継基地「Gateway(ゲートウェイ)」の主要な居住モジュールで、宇宙飛行士が生活・活動するための拠点です。今回開発を受託したバルブは、窒素と酸素を用い、居住内の圧力と酸素の分圧を宇宙飛行士が快適に過ごせる範囲内に制御するためのバルブで、宇宙空間という過酷な条件下でも以下の高度な性能が求められます:
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酸素ガスの安定供給: 国際居住棟内で人類が生活する上で欠かせない酸素ガスの流量制御を確実に行うこと。
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遮断性能の向上: 月での限られた資源を効率的に活用するため、ガスの損失を最小限に抑える遮断性能を実現すること
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小型・軽量化: 打上げ時のコスト削減やスペース効率の向上を目指した設計であること。
当社は、流量制御用電磁バルブの開発技術、小型軽量化に関するノウハウ、そして宇宙用アクチュエーターの開発実績を評価され、今回のバルブ開発受託に至りました。

https://www.exploration.jaxa.jp/assets/img/program/Leaflet_Gateway_A4.pdf
■今後の取り組み
2026年度には、開発中の試作モジュールを試験施設にて実証予定です。
将来的には月周回軌道へ打ち上げられる有人拠点「Gateway(ゲートウェイ)」内の国際居住棟(I-Hab)への搭載を目指します。
当社は、地上産業で培った高精度技術を宇宙に応用し、“月で流体を制御するメイド・イン・ジャパン技術”を長野県から世界に発信してまいります。
タカノについて
「製造業から『創造業』へ」
ばねの製造に始まり、オフィス家具、エクステリア製品へ。そして先進のエレクトロニクス製品、さらには医療・福祉関連製品へとタカノは次々に新分野への参入を実現し、常に新しい製品の開発にチャレンジしてきました。この展開力こそがタカノの特色であり、発展の源です。
「常に高い志を持ち、社会のルールを守り、世の中の変化を見すえ、持続的成長・発展を通じ、豊かな社会の実現に貢献する」という経営基本理念にのっとり、これからもあらゆる角度から可能性を追求し、未踏の領域に挑戦していきます。
【会社概要】
会社名 : タカノ株式会社
(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:7885)
所在地 : 〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村137
代表者 : 代表取締役社長 鷹野 雅央
創業 : 1941年7月1日
設立 : 1953年7月18日
URL : https://www.takano-net.co.jp/
事業内容: 事務用椅子、その他椅子等のオフィス家具、ばね、エクステリア製品、エレクトロニクス関連製品(画像処理検査装置、電磁アクチュエータ)、医療・福祉機器の製造ならびに販売
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