シーバスリーガル、ペリエ ジュエ等世界トップブランドを傘下におさめる洋酒メーカーペルノ・リカール グループ 2020/21の業績結果発表
2019年度を上回る[※1]売上と営業利益[※2]で見事な回復を見せ、堅実な成長の勢いを取り戻す
売上は前期比10%増の実質的成長(為替を加味した決算発表ベースでは同4%増)
営業利益も前期比18%増の実質的成長(為替を加味した決算発表ベースでは同7%増)
経常的なフリーキャッシュフロー、史上最高水準の17億4500万ユーロ
売上は前期比10%増の実質的成長(為替を加味した決算発表ベースでは同4%増)
営業利益も前期比18%増の実質的成長(為替を加味した決算発表ベースでは同7%増)
経常的なフリーキャッシュフロー、史上最高水準の17億4500万ユーロ
【2021年6月期決算】
売上
ペルノ・リカール グループの2021年6月期の通期売上は88億2400万ユーロとなり、前期比9.7%増の実質的成長となりました。為替の影響を加味した決算発表ベースでは、ドル安および新興市場通貨安ユーロ高に起因する為替の悪影響を大いに受け、4.5%の増加にとどまりました。
2021年6月期の売上は全地域で増加しました。
• 北米・南米地域:14%増 免税市場の低迷の影響はあったものの、米国、カナダ、南米において広範囲にわたって大きく増加しました。
• アジアおよびその他地域:11%増 主に中国、韓国、トルコ、また規模が小さいもののインドにも牽引され、非常に大きく増加しました。
• 欧州:4%増 スペイン、アイルランド、免税市場の低迷の影響はあったものの、英国、ドイツ、東欧でそれらを相殺する勢いのある回復を見せました。
カテゴリー別:
• 戦略的インターナショナルブランド:11%増 主に中国でのマーテルおよび米国でのジェムソンに牽引され、非常に堅調な回復を見せました。
• 戦略的ローカルブランド:7%増 主にシーグラムのインディアン・ウイスキー、カルーア、パスポート、ラマゾッティの回復に牽引されました。
• スペシャルティブランド:28%増 リレ、アベラワー、マルフィ、アメリカン・ウィスキー、アビオン、レッドブレストが引き続き極めて堅調な伸びを見せました。
• 戦略的ワイン:増減なし カンポ・ヴィエホは伸びましたが、主にジェイコブス・クリークとケンウッドの低迷の影響を受けました。
イノベーションにおいて22%増加しました。
価格ミックスは戦略的ブランドにおいて4%増加しました。
第4四半期の売上は18億8300万ユーロで、低水準だった前年同期に対し56.5%の実質的成長となりました。
2021年6月期は国内の主力商品に牽引されて非常に堅調で多様な伸びを見せ、米国と中国では20億ドル、10億ユーロを超える記録的な売上に到達しました。プレミアム化は、戦略的インターナショナルブランドとスペシャルティブランドの伸びにより、堅調でした。ペルノ・リカールはほとんどの主要市場において市場シェアを獲得しました。
ビジネストランスフォーメーションは勢いを増しており、重要度の高いブランドと市場を背景に多額の投資が行われ、デジタルトランスフォーメーションが堅調に進み、E-Commerceが大きく伸び(63%増)、S&Rロードマップもさらに推進されています。
[※1] 恒常為替レート
[※2] 営業利益:通常業務による利益
利益
2021年6月期の営業利益は24億2300万ユーロで、18.3%増の実質的成長(為替を加味した決算発表ベースでは7.2%増)となり、2.13ポイント増という大幅な実質的営業利益増を達成しました。
• 売上総利益額:0.64ポイント増加(要因は下記のとおり)
▫︎ コロナ禍における価格上昇率の低減による価格の安定
▫︎ 生産量の増加とオペレーショナル・エクセレンスによる節減の結果としての高水準の固定費吸収
• 広告・販促費の割合:約16%(目的に基づく投資を行い、チャネルシフトへの迅速な対応および市場とカテゴリーへの重点的な再投資により成長軌道へ戻した結果として)
• 固定費:1.36ポイント増(非常に厳格な規範および2020年度の組織再編を反映。2022年度には将来の成長を支える安定した成長を見込む。)
• 営業利益には米国の戻し税からの2800万ユーロも含まれます。
•ドル安および新興市場通貨安ユーロ高による為替の影響を大いに受け、営業利益は2億5500万ユーロの減少となりました。
経常項目に対する当期の法人税率は前期と同様に24.3%で、販売地域毎の税率の違いをフランスの税率低減の好影響で補った形です。
グループ全体の純営業利益持分は16億1200万ユーロ(為替を加味した決算発表ベースでは前期比12%増)でした。
グループ全体の純利益持分は13億500万ユーロ(為替を加味した決算発表ベースでは前期比297%増)であり、減損費用10億ユーロといった前期の経常外項目を主な原因として大幅な増加となりました。
フリーキャッシュフローおよび負債
経常的なフリーキャッシュフローは史上最高額の17億4500万ユーロとなり、目覚ましい結果となりました。
平均負債コストは債務の借り換えに成功したことにより2.8%(前期3.6%)でした。
純負債は2020年6月30日から9億7200万ユーロ減少し、74億5200万ユーロになりました。主に事業回復につながるフリーキャッシュフローの大幅な向上によるものです。期中平均為替レートによる2021年6月30日時点のEBITDAに対する純負債の比率[※3]は2.6でした。
株主還元を大幅に確保しました。
• 2021年11月10日に開催予定の年次株主総会において、2019年6月期の史上最高額の水準に戻して、3.12ユーロの配当金を提案します。
• 残りの約5億ユーロの自己株式取得制度を2022年度に再開します。
• 第二の従業員持ち株制度を2022年度に実施します[※4]。
[※3] ユーロに対する米ドルの当期平均レート1.19に基づく。
[※4] AMF(および2021年11月10日以降に開始する場合はその日付でAGM)の承認を得ることを条件とする。
成功戦略
2018年に始動した「トランスフォーム&アクセラレート(変革と加速)」戦略は多大な成果の達成を推進してきました。戦略を推進する基本的なコンシューマーインサイトはこれまで以上に説得力を持つようになっています。その結果として、ペルノ・リカールはコンヴィヴィアリティプラットフォームとなるべく変革に取り組んでいきます。この戦略は長期的な価値創造を最大限に行うことを目指しており、以下の中期的目標(平常時)を掲げています。
力強い成長を組み込み、営業レバレッジを高める
• 4~7%の売上増加:主要な競争上の優位性と重要優先事項を背景とした一貫した投資を活用する
• 価格設定の重点化、ならびに新たなオペレーショナル・エクセレンスの取り組み
• 多額の広告・販促費:イノベーションを奨励しながら、主力ブランドおよび注力市場を支援するために確固たる判断を下すことにより、売上の約16%に維持する
• 固定費に関する規範:売上増加率を下回る成長によって機動的な組織を維持しながら優先事項に投資する
• 約0.5~0.6ポイントの営業レバレッジ:4~7%の増加幅で売上を増加させる
投資適格格付けを維持しながらの財務方針優先事項
1 特に戦略的な在庫および資本支出により行う将来的な実質的成長への投資
2 価値創造を実現するM&Aを含む、積極的なポートフォリオ管理の継続
3 通常業務による純利益の約50%での配当分配
4 自己株式取得制度(2022年度に再開予定)
包括的な戦略の更新情報は2022年度のキャピタル・マーケット・デーにご提供する予定です。
ペルノ・リカール・ジャパンの業績
• 感染症の拡大が料飲市場の回復に引き続き影響を及ぼしていることから、わずかに減退となりました。
• シャンパンの市場シェア(売上)が伸長しました。
ペルノ・リカール グループ会長兼最高経営責任者(CEO)のアレクサンドル・リカールは次のように述べました。
「2021年度は事業が力強い回復を見せ、2019年度の水準を上回りました。2022年度においても特に第一四半期で非常に大きかったこの好調な売上の勢いが継続することを期待しています。この場を借りて、この困難な時期における各チームの尽力を称えるとともに、このパンデミックの影響を受けてきた、または今後も受け続ける人々を支援することを表明したいと思います。
当グループは、戦略的方針を堅持し、デジタルトランスフォーメーションとサステナビリティ・企業の社会的責任に関する壮大なロードマップをさらに推進していきます。また、確固たる基盤、チーム、ブランドポートフォリオを持つペルノ・リカールは、この危機においてさらに強力に存在感を示していきます。」
FRS指標に対する非IFRS指標の定義および照合
ペルノ・リカールの経営プロセスは企画および報告のために選択される下記の非IFRS指標を基にしています。グループの経営陣は、この指標が財務諸表利用者に対して、グループの業績を把握するうえで貴重な追加情報を提供するものと考えます。この非IFRS指標は、相当するIFRS指標およびその中で報告される動きを補完するものとみなされます。
実質的成長
実質的成長は為替レートの動向および取得・処分の影響を除外してから計算します。
為替レートの影響は前年の為替レートで現行年度の業績を換算することによって計算します。
現行年度における取得については、取得後の業績を実質的な動向の計算から除外します。前年度の取得については、取得後の業績は前年度に含まれますが、現行年度における取得後1年となる日から実質的な動向の計算に含められます。
事業、ブランド、ブランド販売権、代理店契約を前年度に処分または終了した場合、実質的な動向の計算において前年度から当該事業に関する業績を除外します。現行年度における処分または終了の場合、処分または終了の日以降の当該事業に関する業績を前年度から除外します。
この指標により、両年度に共通する事業であって、なおかつ、当該地域の経営責任者が最も直接的に影響を及ぼすことができる事業の業績に焦点を合わせることができます。
通常業務による利益
通常業務による利益はその他の営業外損益を除外した営業利益に相当します。
ペルノ・リカールについて
ペルノ・リカールは世界第2位[i]のワイン&スピリッツメーカー[※5]であり、2021年度の連結売上は88億2400万ユーロでした。1975年にリカールとペルノの合併により設立された後、ペルノ・リカール グループは実質的成長および、シーグラム(2001年)、アライド・ドメック(2005年)、ヴィン&スプリト(2008年)などの買収により発展し、現在に至ります。ペルノ・リカールは、アブソルートウオッカ、リカール(パスティス)、バランタイン、シーバスリーガル、ローヤルサルート、ザ・グレンリベット(スコッチウイスキー)、ジェムソン(アイリッシュウイスキー)、マーテル(コニャック)、ハバナクラブ(ラム)、ビーフィーター(ジン)、マリブ(リキュール)、メゾン マム、ペリエ ジュエ(シャンパン)、ジェイコブス・クリーク、ブランコット・エステート、カンポ・ヴィエホ、ケンウッド・ヴィンヤーズ(ワイン)など、世界のトップ100スピリッツブランドのうち16[※6]を含む業界内でも特に有名なブランドを数多く保有しております。ペルノ・リカールのブランドは160以上の市場に展開されており、うち73の市場では自社販売員によって販売されています。ペルノ・リカール グループは18,500名の社員で構成される分社化された組織で、社員は「Créateurs de Convivialité(コンヴィヴィアリテ(人と人との心温まる交流)のクリエーターたち)」というビジョンを現場で具現化するまさにアンバサダーといえます。2018年から展開されているペルノ・リカール グループの戦略計画「トランスフォーム&アクセラレート(変革と加速)」からもわかるとおり、ペルノ・リカールの戦略は全ステークホルダーにとって長期的な利益ある成長への投資に焦点を合わせています。ペルノ・リカール グループは、企業家精神、相互の信頼関係、強い倫理観という3つの基本的な価値観を忠実に守り続けており、このような姿勢は国連の持続可能な開発目標(SDGs)を支持する「サステナビリティ・企業の責任に関する2030年までのロードマップ―楽しい時を安心の現場から」に示されています。持続可能な発展と責任ある飲酒の普及への精力的な取り組みが認められ、ペルノ・リカールはエコヴァディス社からゴールド評価を受けました。また、ペルノ・リカールは国連のグローバルコンパクトのリーダー企業でもあります。
ペルノ・リカールはNYSEユーロネクストに上場しており(ティッカー:RI、ISINコード:FR0000120693)、CAC40指数およびユーロ・ストックス50指数のメンバーです。
[※5] IWSR 2020による
[※6] IWSR 2020による
本プレスリリースに記載した成長に関するあらゆるデータは、特に記述がない限り、(恒常為替レートおよびグループ機構における)実質的成長のことを指しています。データは端数処理される場合があります。
2021年6月期決算の詳細はwww.pernod-ricard.comでダウンロードいただけます。
財務諸表は監査済みです。法定監査役による報告書は、経営報告書の審査、および汎用登録文書の提出に必要な手続きの完了後に発行されます。
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