「瀬戸内国際芸術祭2022」に台湾から王文志、王徳瑜が出展
「瀬戸内国際芸術祭2022」の夏季会期が8月5日に開幕した。台北駐日経済文化代表処台湾文化センターのサポートの下、台湾の著名なアーティストである王文志(ワン・ウェンチー)と王徳瑜(ワン・テユ)が訪日し、会場で制作に取り組み、作品を完成させた。
近年は、新型コロナウイルスの影響により、国際間の移動や芸術文化交流が制限されてきたが、今年4月の日本のビザ発給緩和を受け、台湾の2名のアーティストが直接会場で制作することが可能になった。
今回、王文志は5回目の出展となり、現地の竹を用いた台湾文化の要素が詰まった大きな建物『ゼロ(歸靈)』を制作した。作品には心身ともに自然と一体化し、原始に近い地球に戻れるようにという思いが込められている。
同芸術祭に初出展した王徳瑜の作品『No.105』は、針金工場と道路建設用の倉庫だった場所に3つの空気がふくらむインスタレーション(巨大なバルーンのようなインスタレーション)を設置し、海中にいるような感覚が体験できる。作品にはリサイクルした工業材料を用いており、この空間の過去の歴史と持続可能な環境の精神を表現している。
瀬戸内国際芸術祭は、2010年よりトリエンナーレの形式で3年に1度開催されており、これまでに約422万人が来場した。今回は4月14日から11月6日まで、春、夏、秋の三季に分かれて開催され、33カ国から184組のアーティストが出展している。
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