【〆切2/25】虐殺サバイバーと学ぶ『ルワンダ英語サロン』、第1期生を募集
今年はルワンダ虐殺から30年――
100日間で100万人の犠牲者を出した虐殺(ジェノサイド)、「アフリカの奇跡」と呼ばれる経済成長、ICT(情報通信)産業、カガメ政権、資源の略奪、ジェンダー先進国、教授言語(学校の授業で使う言葉)をフランス語から英語へ変えた学校教育‥‥。
表と裏が入り混じっているのがよくわかるアフリカの国、それがルワンダです。
ルワンダの多様な顔を、虐殺のサバイバーであるルワンダ人の青年から直接学びながら、同時に英語でコミュニケーションをとる練習もできる――。これが「虐殺サバイバーと学ぶ『ルワンダ英語サロン』」です。途上国に特化した非営利メディアのganasが満を持して立ち上げた『ルワンダ英語サロン』の一期生の募集をこのほどスタートします。
『ルワンダ英語サロン』ではZoomを使ってルワンダとつなげます。クローズドな空間で(録画はしません。スクリーンショットも撮らないでください)、また各クラスの人数も最大3人に絞っていることから、NGなしで受講者はセンシティブな話をダイレクトに聞けます。
アフリカ(ルワンダ)のことはアフリカ(ルワンダ)人に聞け。これがganasのモットーです。今年は奇しくもルワンダ虐殺から30年。その爪痕はいまも残っています。日本にいながら、ルワンダのこの30年の軌跡を学んでみませんか?
ルワンダ人講師との会話はすべて英語。クラスを、英語のレベルに応じて「初級」「中級」「上級」「フリー」と4つに分けますので(自由にとれます)、ご自身のレベルにあわせて英語のヒアリングや英語を使った質問の練習をするにも最適です。
日本人の英語力が落ちてきたといわれる中、世界はグローバル化の道をまっしぐら。2050年(いまから26年後!)には世界の4人に1人がアフリカ人になるとの予測もあり、世界で最も注目を集めるアフリカ。アフリカを含む海外に行きたくても行けないけれど、世界をキャッチアップしたい/自分をレベルアップしたい社会人&大学生におススメのオンラインプログラムです。
アフリカを、世界を知る一歩に、この3月から『ルワンダ英語サロン』はいかがですか?
■21歳で中学生に、「耐えられなかった」
『ルワンダ英語サロン』で講師を務めるのは2人(予定)です。
ひとりめは、ルワンダ北部生まれで、いまは首都キガリに住む33歳の青年。彼の家族にはツチ、フツ両方がいます。
1994年の4月に虐殺が始まったとき、彼は3歳でした。命の危険にさらされたため、西隣のコンゴ民主共和国に一家で逃げました。「でも家族の何人かが犠牲になった」
彼は6歳のとき、ルワンダに戻りました。そのタイミングで小学校へ入学。ですが貧しさゆえに、中学・高校(セカンダリースクール)へは進学できませんでした。家事や店員などの仕事を転々として自分でお金をため、セカンダリースクールに通い始めたのはなんと21歳のとき。10歳ぐらい年下のクラスメートと机を並べることは「耐えられない経験だった」と振り返ります。
自らを奮い立たせ、セカンダリースクールを卒業した後は名門ルワンダ大学(UR)へ入学。電力工学を専攻しました。33歳にして昨年卒業したばかりの苦労人です。
彼はいま、虐殺のトラウマを抱えた人たちを癒す活動をする地元のNGOでボランティアをするかたわら、ルワンダの生徒に学びのサポートをするメンターをしたり、ルワンダの歴史や文化にフォーカスした観光ガイドをしたりしています。
もうひとりは、ルワンダ南部で生まれた32歳の青年です。2歳のときにルワンダ虐殺が発生。南隣の国ブルンジに一家で逃げました。小さな家に13人で身を寄せ合って暮らす日々。ブルンジで難民として過ごした10年近い年月は「残酷だった」と言います。
2003年にルワンダに戻ってから彼は小学校に入学。12歳でした。小学校、セカンダリースクールを終え、アフリカンリーダーシップ大学(ALU)のキガリキャンパス(モーリシャスにもキャンパスがある)で国際ビジネス・貿易で学士号をとりました。
その後、米政府が派遣するボランティア「平和部隊(ピースコー)」(日本でいうJICA海外協力隊)と一緒に活動したり、太陽光発電を地方に普及させる会社を共同で立ち上げたりしています。
ルワンダを実際に訪問しても、異邦人にはなかなか見えない「裏の顔」があります。途上国に特化したメディアであるganasのネットワークを駆使し、ルワンダの表と裏、両方の顔を少しでも知っていただけたら、と思います。
■『ルワンダ英語サロン』に参加して得らえる4つのメリット
①好きな時間に英語を練習できる!
虐殺サバイバーであるルワンダ人の青年を講師に、Zoomを使って英語のヒアリング(話を聞く)、スピーキング(質問する、感想や意見を言う)の練習をします。英語を使ったインタビューの実践にもなるので、海外にいつか住みたい方、途上国で現地調査をしようと考えている方、海外取材をしてみたい方などにとってとても有益です。
クラスの時間帯(日本時間)は、通勤・通学前の6時~6時40分、7時~7時40分、8時~8時40分、帰宅後の20時~20時40分、21時~21時40分、22時~22時40分、23時~23時40分と7つあります。この中からお好きな時間帯を自由に選べます(24時間前までの予約が必要)。
各クラスの人数は3人までと少数。「初級」「中級」「上級」「フリー」と英語レベルのだいたいの目安を明示しますので、英語に自信のない方でも安心です(お互いに配慮する気持ちがあると、より楽しめます)。
ちなみにルワンダの公用語はルワンダ語、フランス語、英語、スワヒリ語の4つ。教授言語(授業で使う言葉)は英語です(2008年まではフランス語でした)。英語を公用語とする国は世界に58カ国ありますが、その4割(24カ国)は実はアフリカに集中しています。英語(のコミュニケーション)はアフリカ人に習う時代を先取りしましょう!
②虐殺からジェンダーまで聞ける!
今年は、100日間で100万人が犠牲となったルワンダ虐殺から30年です。負の歴史を日本を含む世界が忘れないためにも『ルワンダ英語サロン』では、英語のコミュニケーションの練習だけではなく、ルワンダについて学ぶことを重視します。
トピックはたとえば、虐殺(虐殺が起きる前、さなか、その後)、「アフリカの奇跡」と呼ばれる経済成長、ICT産業、独裁色を強めるカガメ政権、カガメ大統領の半生、コンゴ民主共和国(DRC)からの資源の収奪、ルワンダ政府が支援するとされる反DRC武装勢力「3月23日運動」(M23)、閣僚の45%を女性が占めるジェンダーについて(2022年版「ジェンダー格差指数」でルワンダは世界6位)、フランス語から英語へ教授言語を突如変えた学校教育、ルワンダ料理、歌、スポーツなど。
クローズドな場なので、講師はなんでも話すと言ってくれています。ご関心のあるトピックがあれば、ぜひ教えてください。
アフリカを旅したことのある方は“旅行者目線”を卒業し、より深く知るきっかけに。JICA海外協力隊の候補生や志望者は英語の練習はもちろん、アフリカの知識も得られます。協力隊OB・OGの方は英語力の維持+情報のアップデートにぴったりです。
③頑張る若者を支援できる!
『ルワンダ英語サロン』の大きな目的のひとつは、虐殺・貧しさといった恵まれない環境のなかで必死に頑張ってきたルワンダ人の青年に「適正な報酬の仕事」を与える形で応援すること。寄付ではなく、労働対価として永続的に渡すのがミソです。ganasは類似のプログラムをいくつも開講していますが、その先鞭をつけた「経済崩壊で生活苦に陥ったベネズエラ人から学ぶ『命のスペイン語レッスン』」はすでに4年近く続き(受講者数は延べ805人)、経済危機のさなかにあるベネズエラ人の暮らしを支えています。
ルワンダの首都キガリの街並みは先進国のように整然としていて、外食の値段も日本とさほど変わりません。その半面、ルワンダの1人当たりの国民総所得(GNI)は2022年時点で2730ドル(現在のレートで約40万円)。1カ月に換算するとわずか3万3000円です。これを見ても、ルワンダ人の生活がいかに厳しいかが容易に想像できます。
ちなみにルワンダの1人当たりのGNIの変遷をみると、虐殺が起きた1994年が310ドル、2002年は750ドル、2012年は1430ドルと10年単位で所得をほぼ倍増させてきました。とはいえ、2022年の数字でも世界では190位と実は最貧国のひとつです。
クラスの内容ややり方についてのご要望があれば遠慮なくおっしゃってください。ルワンダ人講師のキャパシティビルディング(能力向上)にもつなげたいと考えています。受講者の皆さまのアイデアも借りながら、『ルワンダ英語サロン』をwin-winの唯一無二のプログラムに育てていきたいと考えています。
④途上国好きが集まるオフ会も!
首都圏でオフ会(プログラムには含まれません。実費をご負担ください)またはオンラインで交流会を開く予定です。アフリカをはじめとする途上国に関心をもつ人たちが集まると、共通のテーマで話も盛り上がります!
会社や学校の外に居場所ができるのも嬉しいですよね。『ルワンダ英語サロン』をどう活用しているのか、アフリカのプチ情報などもどんどんシェアしましょう。
またganasの特徴は、アフリカだけでなく、アジアやラテンアメリカが好きな人たちも集まっていること。ルワンダにとどまらず、ほかの国や地域と比べて「ここが似ている」「ここが違う」といった途上国トークは、ひとつの国を入り口として、受講者の皆さまの世界(視野)を広げることにもつながると考えています。
■期間
2024年3月1日(金)~2024年6月30日(日)の4カ月。ただし月末(29日以降)は毎月お休みさせていただきます。時間帯(日本時間)は6時~6時40分、7時~7時40分、8時~8時40分、20時~20時40分、21時~21時40分、22時~22時40分、23時~23時40分。この中から自由に選んで、予約していただきます。
*クラスを受講できるのは1カ月8回(各回40分)まで。「お試しコース」は1カ月3回まで。
*クラスは予約制です(始まる時間の24時間前までの予約が必要。また24時間以内のキャンセルは消化となります)。
■受講料(4カ月分)
・ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーター: 2万8800円(1カ月当たり7200円)
・一般:3万2000円(1カ月当たり8000円)
・お試しコース:1万6000円(1カ月当たり4000円)
*クラスは1カ月8回(各回40分)まで受けられます。お試しコースは同3回まで。
*受講期間は2024年3月1日~2024年6月30日(ただし毎月29日以降はお休みです)。
■『ルワンダ英語サロン』で使うツール
・クラスではZoomを使います
・全体の連絡ツールにはWhatsApp(LINEに相当する、世界的にメジャーなアプリ)を使います。WhatsAppはまずはスマホにアプリをダウンロードして登録し、その後にパソコンにもダウンロードしておくと便利です(やり方がわからない場合はお気軽にご相談ください)
・予約はグーグルのスプレッドシートを使います
■定員
50人(先着順)
■締め切り
2024年2月25日(日)
■申し込み方法
*上のリンク(グーグルフォーム)をクリックして手続きしてください。完了されましたら、その旨をメールでもお知らせください(お申し込みの際にメールアドレスを誤って記入されますと、こちらからメールを差し上げられません)。
■こんな方におススメ
・単なる寄付ではなく、英語とルワンダの勉強を自分がすることが頑張るルワンダ人への支援につながるwin-winのこのプログラムに参加したい!
・アフリカの英語(英語を公用語とする国は世界に58カ国。その4割に当たる24カ国がアフリカ!)を気軽に学んでみたい!
・英語の実践力(コミュニケーション力)を高めたい!
・将来はアフリカ(2050年には世界の4人に1人がアフリカ人になる、と国連が予測)で活動したいから、そのための第一歩にしたい!
・JICA海外協力隊(青年海外協力隊)のOB・OGで、アフリカ(ルワンダ)をウォッチし続けながら英語も忘れないようにしたい!
・虐殺の詳細やルワンダ人のとらえ方など、教科書に書いていないルワンダのことを深く知りたい!
・日本にいながら海外(海外に興味がある人とも)とつながり続けたい!
・JICA海外協力隊に将来参加したい(派遣先はアフリカが圧倒的に多い)!
・アフリカに興味があり、いつか行きたい!
■ルワンダはこんな国(『ルワンダ英語サロン』での話のネタ&基礎情報に)
・1994年の虐殺ではおよそ100日間で、少数派のツチ系の人たちを中心に50万~100万人が殺されたとされる。犠牲者はルワンダ国民の10~20%に相当する。参考までに、1970年代後半に起きたカンボジア虐殺の犠牲者はおよそ4年間で100万~300万人(国民の4人に1人ぐらい)。
・虐殺を含むルワンダ紛争で勝利を収めたのは、ウガンダに逃れたツチ系(虐殺のターゲットになった側)の難民が立ち上げた当時の反政府勢力「ルワンダ愛国戦線(RPF)」だった(いまは与党)。RPFの最高司令官(現在は党首)は現在のカガメ大統領。ちなみにルワンダ紛争でフランスは、RPFではなく、当時のルワンダ政府側(多数のフツ系政権)を支援した。
・ルワンダ虐殺を題材に2004年に公開された映画「ホテル・ルワンダ」の主人公(ホテルの副支配人。虐殺のターゲットとなったツチ系住民らをホテルに匿って守った)のモデルとなった人物(ルセサバギナ氏)が釈放された。ルセサバギナ氏はカガメ大統領に批判的な態度をとっていたため、「テロ行為」の罪で禁錮25年の刑を受けていた。
・ルワンダの隣のブルンジでも虐殺は起きた。両国はツチ、フツの比率もほぼ同じなど類似点が多いことから「双子の国」と呼ばれる。
・虐殺を経た後の政権には、ルワンダは少数派のツチが、ブルンジは多数派のフツが就く。ちなみにルワンダはツチもフツも存在しないというスタンスの政策をとったのに対し、ブルンジはツチ、フツそれぞれに政治ポストの割合を定めた権力分有を核とする憲法を制定した。こう書くと、ブルンジのほうが政情が安定しそうだが、実際は逆。
・紛争で大打撃を受けたルワンダはその後、経済発展を急速に遂げてきたため「アフリカの奇跡」の異名をとる。虐殺の翌年の1995年から現在までの経済成長率はだいたい7~10%と高い。
・ただし経済成長を後押しする理由のひとつとして指摘されるのが、ルワンダの西隣に位置するコンゴ民主共和国の資源をルワンダが奪っていること。ちなみにコンゴ紛争に大きく関与した国のひとつがルワンダ。
・ルワンダの首都キガリには近代的なビルが立ち並ぶ。整然とした街並みは先進国のよう。ランドマークのキガリ・シティ・タワーは中国の国有企業が建設した。習近平国家主席が進める「一帯一路」の影響が及ぶ。
・きれいな街並みの裏で多くのルワンダ人が貧しさにあえぐ。1人当たりの国内総生産(GDP)は2023年のデータで世界173位(1005ドル)。最貧国のひとつ。参考までにラオスは153位(2047ドル)。
・アフリカでも屈指の存在感を放つルワンダのカガメ大統領(66歳)は二面性をもつ。反体制派を弾圧するやり方が独裁的だと批判される半面、経済成長や汚職の減少に代表されるようにルワンダを発展させた功績も少なくない。
・ルワンダは「ICT(情報通信技術)立国」として注目を集める。世界銀行が出す最新の「ビジネス環境」のランキングでルワンダは世界38位(日本は29位)。サバサハラ(サハラ砂漠以南の)アフリカではモーリシャスに次ぐ2位だった。ただしインターネットの普及率は30%(2021年)とまだまだ低いのが実情。
・ウガンダはジェンダー平等が進んでいる国といわれる。世界経済フォーラム(WEF)が発表した2022年版「ジェンダー格差指数」では世界6位。途上国ではトップだった。WEFによると、ルワンダは閣僚の45%を女性が占める。国会議員の38.7%、上院議員(定数26人)に限っても34.6%(9人)が女性だ。国政レベルでは女性議員の枠(クオーター制)があることも大きい。
・汚職の少なさもアフリカではトップクラス。2022年の腐敗認識指数(CPI)をみると、ルワンダは世界で54番目にクリーンな国(日本は18位)。
・ルワンダは旧ベルギー領だったため、もともとはフランス語圏だった。だがカガメ大統領は2009年、学校の教授言語をフランス語(公用語としては残る)から英語に変更。フランス語圏から英語圏への転換を図る。旧英領でないにもかかわらず、英連邦にも加盟した。こうしたドラスティックな改革は世界的にも珍しい。脱フランス。
・カガメ大統領は、隣国ウガンダの難民キャンプで育ったため、フランス語が苦手だとされる。政権党であるルワンダ愛国戦線(RPF)の幹部にもそうした人は少なくない。
・ユニークなのは、スワヒリ語も公用語に加え、またスワヒリ語教育の学校での必修化もルワンダ政府が進めていること。ちなみにルワンダは、ほぼ全土でルワンダ語(キニアルワンダ)が通じる。
・幾何学模様で有名なイミゴンゴの絵といえばルワンダ。伝統的には牛ふんを使い、女性たちが壁や陶器、キャンバスに描いてきた。ルワンダ虐殺でその技術はいったんかなり失われたとされるが、その後復活した歴史をもつ。
・ルワンダは「千の丘の国」と呼ばれる。国土のほとんどがなだらかな丘陵であるというのが由来。標高も高く(キガリは1500メートル前後)、最も暑い8月、9月でも平均最高気温は30度を超えない。映画ホテル・ルワンダの舞台になったホテルの名前は「オテル・デ・ミル・コリン」(ミル・コリンは「千の丘」の意)で、現在も営業している。
■主催
特定非営利活動法人開発メディア(途上国・国際協力に特化したNPOメディア「ganas」の運営団体)
・Email:devmedia.ganas@gmail.com
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・ganasサポーターズクラブ:https://www.ganas.or.jp/gsc/
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