【祭りの現在地】「#何を祭っているのか」モンダイ。由来を知る人はわずか3割 、それでも7割が「続ける意義がある」と回答

違和感や共感といった「モヤモヤ」を言語化し、そのナラティブから世界に新たな視座や視点を提供する物語的シンクタンク、ニッポンモンダイは、「地元のお祭りへの参加状況に関するアンケート」に関する調査レポートを公開しました。
少子高齢化や過疎化が進む中、日本各地で地域のお祭りが存続の危機に立たされています。神輿の担ぎ手や運営スタッフなど、祭りを根底から支える「担い手不足」が深刻化し、規模の縮小や休止を余儀なくされる地域も少なくありません。信仰や祈りのみならず、多くの人が集い、地域に活気をもたらす重要なイベントであるものの、その維持が切実な課題となっています。
また、参加する側の意識も変化しています。「お祭り」と聞いて思い浮かべるのは、屋台での食べ歩きやイベントとしての楽しさであり、「なぜこのお祭りが行われているのか」「何を祈り、何を祭っているのか」という本来の宗教的な意味や由来を意識する人は少なくなっているのではないでしょうか。
本来の意味が薄れつつある中でも、私たちはお祭りに惹かれ、残していきたいと願うのでしょうか。ニッポンモンダイでは、全国の15歳から99歳までの男女300人を対象にアンケート調査を実施し、現代におけるお祭りの価値と「#何を祭っているのか」モンダイに迫りました。
【本調査のポイント】
#何を祭っているのかモンダイとは?
神事や祈り、地域の伝統として受け継がれてきた祭り。一方で、現代では屋台や花火などの娯楽として楽しむ人も多い。由来や意味が薄れ、昔ながらの形が変わっても、祭りは残すべきなのか。何を残せば「伝統」と呼べるのかを考える。
1.屋台、神事、花火が同居|現代の祭りは娯楽と信仰が重なる場
2.何を祭っているのか|由来や意味を知る人は36%
3.形が変わっても残したい|由来を知る層ほど継続を支持
【調査結果のトピックス】
1. 現代の祭りは「娯楽」と「神事」が交差する場に

祭りの魅力として「屋台・露店などの食べ物」が41%で最多となる一方、「神社・寺院への参拝や神事」を目的にする人も25%にのぼり、両方の要素が重なる場となっていることがわかりました。
2. 祭りの本来の由来や意味を知る人はわずか36%

お祭りの由来を「よく知っている」「おおよそ知っている」人は合計36%にとどまり、「詳しく知らない」と「知らない」の合計64%を大きく下回っています。半数以上が本来の目的を知らないものの、楽しんでいるという実態が示されました。
さらに、Q1とQ2をクロス集計し、お祭りにおける行動別の由来や意味の把握の割合を調査します。

「神輿を担ぐ、踊るなど参加すること」を魅力として挙げた人では、77.4%が祭りの由来や意味を「よく知る」「おおよそ知る」と回答。「地域の人との交流」では75.7%でした。
一方、「屋台・露店などの食べ物」では42.3%、「花火や演出」は43.1%と答えています。積極的に祭りに関わっている人は、祭りの由来や意味を把握し、地域の人とも積極的に交流していることが分かります。一方、屋台や花火といった娯楽を楽しむ層では、祭りの由来を把握する割合は4割程度にとどまりました。
3. 意味や形式が変わっても、7割が「祭りは残したい」と回答

「祭りの本来の宗教的な意味や、昔ながらの形式が変わっても、祭りそのものを続けることには意義があると思いますか?」という問いに対しては67%の人が「続けることに意義がある」と回答しました。
由来を知らなくても、地域の人々が集い、交流し、熱気を共有する「場」としての機能に、多くの人が価値を見出していることが推測されます。
【考察】本来の意味が薄れても、人々がお祭りを求める理由
今回の調査では、お祭りの本来の由来を知る人がわずか36%である一方で、67%の人が「形が変わっても続ける意義がある」と考えていることがわかりました。
この背景には、現代の地域社会において、人々が顔を合わせ、非日常の空間で一体感を味わえる機会が極めて少なくなっているという現実が潜んでいることが示されています。
私たちは何を「祭って」いるのか。それは神仏への祈りという枠を超え、人と人とのつながりや、地域の活力そのものを確かめ合う行為へと変化しているのかもしれません。
少子高齢化で伝統の維持が難しくなる中、本来の意味や形式を守ることだけにとらわれず、現代のニーズに合わせた「新しいお祭りの形」を模索していくことが、地域コミュニティを維持するための重要な鍵となることが示唆されています。
【調査概要】
調査名:地元のお祭りへの参加状況に関するアンケート
調査対象:全国の15歳以上 99歳以下の男女300人(男199名/女101名)
調査方法:インターネット調査(Freeasy)
調査時期:2026年10月26日
調査主体:ニッポンモンダイ
【メディア関係者の方へ】
※本調査結果をご利用の際は「ニッポンモンダイ調べ」と明記ください。
※本リリースの調査グラフ・画像素材は、報道目的での二次利用が可能です。
ニッポンモンダイとは
解決よりも、問い続けることを価値とする文化をつくる。
ふと、見過ごされていたり、まだ誰も気づいていない
「違和感」や「共感」といった「モヤモヤ」を言語化し、
そのナラティブから、世界に新たな視座や視点を提供する。
ニッポンモンダイは、そんな物語的シンクタンクです。
公式サイト:https://nippon-mondai.jp/
株式会社ワールドエッグスが企画・運営しています。

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