緊急人道支援の国際NGO ジャパン・プラットフォーム、バッタ大量発生被害への支援決定(プログラム名「害虫被害緊急支援」)
~アフリカ、アジアでバッタが大量発生。農作物に甚大な被害~
プログラム方針は以下のとおりです。対応期間・予算は、現地の状況に応じて適宜見直しを行います。
「害虫被害緊急支援」プログラム 期間: 2020年4月1日~11月30日 予算: 2億3千万円(政府資金) 対象地: パキスタン、ケニア、南スーダン 支援内容: 食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施など 出動予定団体: 難民を助ける会(AAR)、CWS Japan(CWS)、ジェン(JEN)、 ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)など |
■概況
- パキスタンでは、2020年1月以降、イランやインドで大量発生したサバクトビバッタ(以下バッタ)の侵入により壊滅的な農業被害を受けています。合計98万5,230haの農地で、バッタの群れが確認されています※1。そのうち約30万haには薬剤散布がされたものの※1、薬剤は人体にも影響があり農作物は廃棄しなければならず、収入が途絶する農家が後を絶ちません。バッタは産卵期に入り、今後、穀倉地域にさらなる被害が予測されています。
- 東アフリカ諸国では、2019年12月以降、大量発生したバッタが農業地帯で多大な被害をもたらしています。害虫は1km²の群れが1日で35,000人分の食料を食べます※2。特にケニアでは、70年で最も深刻な被害とも言われており※2、北部、中部では7万haの農地や牧草地で被害が出ています※3。近年、干ばつや洪水の被害で苦しむ北部地域では、300万人以上が食料危機に直面しており、更なる悪化が予想されています※3。
- また南スーダンでは、紛争による政情不安定や自然災害などにより、人口の55%にあたる約650万人が食料不足などの問題を抱える南スーダンにも脅威となることが予想されています。食料危機の深刻化や子どもの栄養状態の悪化を防ぐためにも、迅速な対策の必要性が、国際機関などによって指摘されています※4。
- JPF は、農業国であるパキスタンやケニアにおける被害の深刻さ、経済への致命的な影響、脆弱な立場にある南スーダンにおける食料危機に鑑み、今後、加盟NGOと連携し、食糧・種苗配布、害虫駆除剤の供与、農家・コミュニティ支援、関連研修の実施などの支援活動を展開してまいります。
- 新型コロナウイルスの感染拡大による出入国制限や現地の移動制限に従い、原則、現地提携団体等を通じて支援活動を実施していきます。
JPFは、現地行政、支援団体、加盟NGOと連携しながら、ニーズに沿った緊急支援内容を迅速に実施してまいります。今後の状況につきましては、随時JPFウェブサイト、Facebookでご報告いたします。
※1:FAO, Locust situation in Pakistan ( Feb, 2020) - National Emergency, 27 February 2020.
https://fscluster.org/pakistan/document/locust-situation-pakistan-feb-2020
※2:ACTED, Kenya: Desert Locust Outbreak Rapid Needs Assessment, 12 February 2020
https://reliefweb.int/report/kenya/kenya-desert-locust-outbreak-rapid-needs-assessment-february-2020
※3:FAO, Desert Locusts ground surveillance intensified, 13 February 2020.
http://www.fao.org/kenya/news/detail-events/en/c/1262056/
※4:FAO, South Sudan-Situation report March 2020, , March 2020
http://www.fao.org/emergencies/resources/documents/resources-detail/en/c/1267214/
※5:FAO, http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/200309updateE.jpg, 16 March 2020.
■特定非営利活動法人(認定NPO 法人) ジャパン・プラットフォームについて
日本の緊急人道支援の新しいしくみとして2000年に誕生。NGO・経済界・政府などが対等なパートナーシップのもとに連携し、迅速かつ効率的に国内外の緊急支援を実施するため、日本のJPF加盟NGOを様々な形でサポートしている。設立以来、総額600億円以上、1500以上の事業、50以上の国・地域での支援実績、企業とNGOの協業の促進、しっかりとした活動報告により信頼を築いてきた。各得意分野を持つ40以上のJPF加盟NGOと情報を共有し、ともに支援プロジェクトをつくる。民間から総額70億円以上が寄せられた東日本大震災支援では、被災県の地域連携・中間支援組織とともに地元NGOをサポートし、復興の体制整備に貢献している。
■本件に関するお問い合わせ先
特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム
広報:高杉
TEL:03-6261-4035(広報部直通)
FAX:03-6261-4753
〒102-0083 東京都千代田区麹町3-6-5 麹町GN安田ビル 4F
Webサイト:www.japanplatform.org E-mail:info@japanplatform.org
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