【緊急調査レポート】「新型コロナウイルスに関する不確かな情報拡散の性質」

~“ビタミンDが新型コロナウイルスに効果的“ “政府配布の布マスク製造を山口県の企業が受注”など、デマ情報の変遷とは~

企業が抱えるデジタルリスクを予兆・検知・解決するソリューションを手掛ける株式会社エルテス(本社:東京都千代田区、代表取締役:菅原貴弘、証券コード:3967、以下「エルテス」)は、『新型コロナウイルスに関する不確かな情報の追跡調査』を実施いたしました。
本取り組みでは、SNS上でのリスク投稿を検知するノウハウを活用し、新型コロナウイルスに関連する不確かな情報(デマ情報含む)の拡散、沈下、再燃の追跡を行い、その調査結果より見えてきた拡散のメカニズムについて、分析を行いました。
本リリースでは、その追跡調査により見えてきた不確かな情報拡散の特性について「情報の変質」と「広がりやすさ」の観点から解説いたします。

  ● 『新型コロナウイルスに関する不確かな情報の追跡調査』公開サイト:
    https://eltes-solution.jp/misinformation-checker/

■調査背景
現代はネットやSNSの発展によって、大量の情報が流通、拡散する時代となりました。新型コロナウイルスの感染拡大は、ウイルスの感染拡大という恐怖だけでなく、インフォデミックが、多くの人々に不安や恐怖を与えたと考えられます。情報拡散は、デジタル時代に生きる私達が享受するメリットでもありますが、時として誤って拡散した不確かな情報が判断や行動を促してしまうマイナスの一面も持ち合わせています。報道機関などによって明らかなデマだと認められた情報が、場所を変え、あるいは内容を変化させ、繰り返し語られているケースも見られています。
“デジタルリスクと戦い続ける”をコーポレートスローガンに掲げるエルテスは、こうしたデジタル空間に漂う不確かな情報と戦うため、情報リテラシーの啓発を行うべく本取り組みを実施しました。

■不確かな情報の再燃について

 

新型コロナウイルスに関連する情報を分析したところ、一度広がった不確かな情報が、メディアのファクトチェック記事などによって鎮静化した後に、再び別の場所(メディア等)でも拡散される例が散見されました。多様化するデジタル空間の中において、一度ファクトチェックを実施しただけではデマ情報は是正されず、再燃されるのではないかと考えました。

■不確かな情報拡散のメカニズムについて

不確かな情報の追跡により見えた拡散のメカニズムについて、「情報の変質」と「広がりやすさ」の観点から解説します。

<不確かな情報は、変質して拡散し続ける>
不確かな情報を追跡すると、同質の情報が様々なバリエーションに展開していることが分かりました。他者の投稿を引用し、フレーズを切り取って再構成する際に投稿者のバイアスがかけられていると思しき投稿も散見されました。

「政府配布の布マスク製造を山口県の企業が受注」に関する不確かな情報の拡散状況:  左側に不確かな情報の具体的な投稿例を記載しており、1日毎に何件の拡散が確認されたのか、またその件数に応じて色の濃度を分けて記載している。「政府配布の布マスク製造を山口県の企業が受注」に関する不確かな情報の拡散状況: 左側に不確かな情報の具体的な投稿例を記載しており、1日毎に何件の拡散が確認されたのか、またその件数に応じて色の濃度を分けて記載している。

変質の要因としては、『書き方と読解力』、『バイアスによる情報の切り貼り』、『伝達過程での変化』が考えられます。
  • 書き方と読解力
SNS上のコミュニケーションは、短い文章でのやり取りとなることが多い。言葉足らずで本質が伝わらなかったり、連続したツイートの一部を切り取ることで意味が変質する傾向にある。
また、読み手の読解力にも問題があると考える。単に文脈を読み解く能力だけではなく、膨大に流れてくるタイムラインを流し読みすることで、慎重に情報を吟味せず誤った解釈をしている可能性がある。
  • バイアスによる情報の切り貼り
SNS上のコミュニケーションでは情報の編集が容易なため、情報が恣意的に切り取られることが多々起こる。発信者のバイアスが強い場合にその傾向は顕著になり、情報を独自の視点で切り貼りして自分の望む文脈を生み出してしまう。
  • 伝達過程での変化
SNSでは、他者の情報を引用するなどして情報を再拡散させるケースも多い。その際、誤った理解で情報を変質させてしまい、それが連鎖することで本質を失うことがあると考える。

<広がりやすい情報の共通要素>
調査を通して、同質の情報であるものの、広がりやすいものとそうでないものが見られた。広がりやすい情報(同一内容の100件以上の拡散)に共通する要素は大きく“投稿者”と“投稿内容”の2点と考える。
  • 権威者(医師・ジャーナリスト・著名人等)の投稿は拡散しやすい
「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」重視されるのはSNS上にも見られる傾向である。権威者からの情報だという時点でソースとしての信頼性を感じ、拡散や引用に対する心理的ハードルが下がる傾向にあると考える。その一方、権威者を妄信するあまり一次情報に当たることなく安易に拡散してしまう傾向も強い。

  • URLのシェア、まとめ情報の投稿は拡散しやすい
URLのシェアは、複数のユーザーが実施し、長期間継続的に情報が発信され続ける傾向にある。通常拡散は3日以内に収束するケースが多いが、URLのシェアは1ヶ月以上に渡り継続的に行われることも。同時に、まとめサイトの情報も2月に投稿された情報が、4月にも拡散され続けているケースなど、比較的長期間拡散が行われる。

➢  より詳細な情報は『Covid-19におけるインフォデミックの分析』をご覧ください:
https://eltes-solution.jp/whitepaper-20200611/

■分析概要
調査対象:緊急事態宣言発出日から1ヶ月間(4月7日~5月6日)に拡散が確認された情報
不確かな情報の選定:特定非営利活動法人ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)のチェック済み情報まとめ*より選定
―「ビタミンDが新型コロナウイルスに効果的」(「コロナ+ビタミンD」で投稿を収集)
―「紅茶・緑茶が新型コロナウイルスの予防に効果的」(「コロナ+紅茶」「コロナ+緑茶」で投稿を収集)
―「政府配布の布マスク製造を山口県の企業が受注」(「マスク+山口」で投稿を収集)
―「五輪延期決定と新型コロナウイルス検査数」(「五輪+抑制」「オリンピック+抑制」「オリンピック+増加」「五輪+増加」で投稿を収集)
情報収集ツール:エルテスが開発した独自ツール
*『新型コロナウイルスに関する不確かな情報の追跡調査』公開サイト(https://eltes-solution.jp/misinformation-checker/

株式会社エルテスについて
リスクに特化したビッグデータ解析を強みに、ソーシャルリスクを中心としたデジタルリスクを検知・解決するソリューションを提供しております。デジタルリスクとは、インターネット上での炎上・情報漏洩・従業員による内部不正・産業スパイ等、企業の競争力にも影響を与える重大なリスクを指し、当社ではそのデジタルリスクを分析する事で、企業が抱える課題を解決するサービスを400社以上に提供しています。

[会社概要]
社名     :株式会社エルテス 
代表者    :代表取締役 菅原 貴弘
所在地    :東京都千代田区霞が関3-2-5
創業     :2004年4月28日
資本金    :7億6,997万円(2020年2月末日時点)
URL     :https://eltes.co.jp/
事業内容   :リスク検知に特化したビッグデータ解析によるソリューションの提供

 

 
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