キャップジェミ二、ワールド・リテール・バンキング・レポート2021を発表
新しい価値創造のため、銀行はBanking-as-a-Serviceを導入し、消費者のライフスタイルの中に金融サービスを組み込んで行くこと(エンベデッドファイナンスサービス)が不可欠
【2021年3月25日、パリ発】
リテールバンクは、顧客の期待に合わせて商品・サービスを調整するか、顧客を完全に失うリスクを冒すかの選択に直面していると、キャップジェミニとEfmaが本日発表した、ワールド・リテール・バンキング・レポート2021(WRBR)で述べられています。COVID-19による経済的崩壊が続く中、パンデミック後の混乱により、同レポートが「バンキング4.X」と呼ぶ価値ベースの、顧客中心のバンキングの新時代に突入しました。 バンキグ 4.Xで成功するためには、銀行はデジタルトランスフォーメーションを導入し、クラウドベースのBanking-as-a-Service(BaaS)[*1]プラットフォームモデルを実装する必要があります。このモデルは、APIを[*2]利用することにより、銀行サービスを日常生活に組み入れ、顧客にとってよりアクセスし易い包括的なサービスにします。
リテールバンクは、顧客の期待に合わせて商品・サービスを調整するか、顧客を完全に失うリスクを冒すかの選択に直面していると、キャップジェミニとEfmaが本日発表した、ワールド・リテール・バンキング・レポート2021(WRBR)で述べられています。COVID-19による経済的崩壊が続く中、パンデミック後の混乱により、同レポートが「バンキング4.X」と呼ぶ価値ベースの、顧客中心のバンキングの新時代に突入しました。 バンキグ 4.Xで成功するためには、銀行はデジタルトランスフォーメーションを導入し、クラウドベースのBanking-as-a-Service(BaaS)[*1]プラットフォームモデルを実装する必要があります。このモデルは、APIを[*2]利用することにより、銀行サービスを日常生活に組み入れ、顧客にとってよりアクセスし易い包括的なサービスにします。
過去10年間で、新種[*3]の銀行(ネオバンク)と新興の銀行(チャレンジャーバンク)は、3,900万人以上の顧客を獲得してきました。同レポートによると、現在消費者の81%が、従来型の銀行にはない、容易なアクセスと柔軟なサービスは、新時代の金融サービス業者へ切り替えを行う動機付けになると述べています。
その一方で、多くの既存銀行は、顧客基盤の維持と拡大を目指しており、すでにデジタル化とコスト最適化への旅路に乗り出し、COVID-19のパンデミックが、取り組みを大幅に加速させました。それに加えて、パンデミック主導の現実に直面しているリテール・バンキング・サービスの顧客は、オンデマンドにより完全にデジタル化された体験、高度に個別化されたサービス、そして24時間体制の支援を期待しています。ただし調査対象者の内、銀行幹部の46%は、オープンバンキングを採用し、エコシステムとの調和を図り、真にデータ主導の組織になれるかどうかの確証はないと述べています。これらの施策は、キャップジェミニがバンキング4.X[*4]と呼ぶ、新しい銀行サービスの主要な構成要素です。
「時代遅れの伝統的な考え方を克服し、BaaSを導入することで、金融機関は勘定系システムを変革し、新しいサービスを創造し、顧客に個別化された体験を提供します」と、キャップジェミニのアニルマン・ボーズ(金融サービス部門CEO、グループ取締役会メンバー)は述べています。「銀行は、顧客を維持し、関与するために、顧客に付加価値を与える方法に焦点を当てる必要があります。プラットフォーム化とデータ活用により、銀行は今日の顧客のニーズにより適切に対応し、新しい収益源を生み出すことができるのです。」
プラットフォーム化は業界の新時代を決定づけます
BaaSによって実現されるエンベデッドファイナンスは、既存の銀行に、大規模な顧客ベース、新しいデータソース(顧客行動データなど)、収益化の機会へのアクセスを提供し、オープンエコシステムの新しい価値へと、自らを開放させることが可能となります。
銀行は、消費者のライフスタイルに、銀行やその他のサービスを組み込むことのできる、体験主導のプラットフォーム・ベース・アプローチに、速やかに目を向ける必要があります。幸いなことに、銀行の66%は、既にBaaSプラットフォームを使用しており、25%は開発中と述べています。
既存の銀行は、容易に収益化が可能ないくつかのビジネス上の強みを持っています(例えば、レポート、顧客の知識、ライセンス、トランザクション処理、グローバルスキームへの接続などです)。既存銀行はまた、様々な外部プロバイダーを利用することで、提供内容を改善し、消費者の要求する、より統合され、個別化された体験に最適に対応することも可能です。既存の銀行は、より広いエコシステムの機能へのアクセスが、新しい旅路の中心であることを認識しており、銀行幹部の80%は、BaaSがオープンエコシステムの相乗効果を拡大することで、銀行の商品やサービスを刷新、そして新たに創出することに役立つと述べています。これにより、銀行は今日のポジションと、明日の顧客の期待(バンキング4.Xの時代に増大される)に応えることのギャップを埋めることができます。この新しい銀行サービスアプローチにより、銀行はオンデマンド、デジタル、そして使いやすいチャンネルを通じて、未だ銀行サービスが提供されていない、又は不足しているセグメントを取り込み、ファイナンシャルインクルージョン(金融包摂)を促進することができます。
データ主導アプローチは、超個別化を優先し、長期的成長を確保します
金融サービスが顧客の日常生活に組み込まれる時代に突入しているため、銀行にとって、外部との協業が成功への道となります。消費者の86%以上が、より良く、より個別化された体験を得るためには、データを共有すると述べていることから、BaaSは、エコシステムを通じて、データを収集する前例のない機会となります。既存の銀行は、これらのデータエコシステムを活用することで、バンキング4.X時代の価値を創造、維持、向上させるためのデジタル機能を構築する必要があります。大手銀行は、スマートデータ分析を通じて、行動と感情を把握することで、顧客をデジタル変革の旅路の中心へと据えることができるのです。
ただし、銀行は迅速に行動する必要があります。今回のレポートによれば、61%の企業は、顧客ロードマップを策定するための専任の顧客体験(CX)検討チームが不足しています。銀行は、デジタルCXレイヤーを展開し、支店を体験センターとしてイメージし直すことで、顧客体験を大幅に向上させ、すべてのタッチポイントで、一貫性のある安全なオムニチャンネル体験を提供することが可能になります。
「銀行と非銀行系企業は、共同して、より良い顧客サービスを強化できる機会があります。」と、ジョン・ベリー(Efma CEO)は述べています。「これらの戦略的パートナーシップにより、顧客のライフスタイル、ニーズ、ウォンツ、さらには個性を反映した新しい創造的なサービスの提供が可能になります。銀行は、サポートの改善、商品・サービスのコスト削減、持続可能性プログラムの提供に重点を置くべきです。銀行の将来は、強力なデジタル基盤と、イノベーションを受け入れる柔軟な姿勢にかかっています。」
報告書の方法論
ワールド・リテール・バンキング・レポート2021は、ふたつの主要情報源からの洞察に基づいています。The Global Retail Banking Voice of the Customer survey 2021と、Retail Banking Executive Surveys and Interviews 2021です。レポートには、23の市場、8,500を超える銀行の顧客、および地域全体の大手銀行と、非銀行会社の130を超える上級幹部からの洞察が含まれています。レポートの調査結果のアニメーションビデオを表示するには、http://ow.ly/wq4z50EikSH をご覧下さい。
詳細については、www.worldretailbankingreport.comをご覧下さい。
キャップジェミニについて
キャップジェミニは、テクノロジーの力を活用して企業ビジネスの変革・管理を支援するパートナーシップにおけるグローバルリーダーです。キャップジェミニ・グループは、テクノロジーを通して人々が持つエネルギーを解き放つことで、包摂的で持続可能な未来を目指し、日々まい進しています。私たちは、世界約50ケ国の27万人に及ぶチームメンバーから成る、極めて多様的で責任感の強い組織です。キャップジェミニは、50年にわたって積み上げてきた経験と実績そして豊かな専門知識を活かし、クラウド、データ、AI、コネクティビティ、ソフトウェア、デジタルエンジニアリング、プラットフォームなど、急速に進化するイノベーティブなテクノロジーを原動力として、戦略から設計、オペレーションに至るまで、お客様の幅広いビジネスニーズすべてに対応して、お客様から厚い信頼をいただいています。グループ全体の2020年度の売上は、160億ユーロです。
キャップジェミニ株式会社については、以下をご覧ください。
https://www.capgemini.com/jp-jp/
キャップジェミ二株式会社のソーシャルアカウント
Twitter: https://twitter.com/CapgeminiJapan
Facebook: https://www.facebook.com/CapgeminiJapan/
Get the Future You Want – 望む未来を手に入れよう | www.capgemini.com
Efmaについて
Efmaは、1971年に銀行と保険会社によって設立されたグローバルな非営利組織であり、意思決定者間のネットワーキングを促進する組織です。銀行や保険会社がイノベーションを促進し、変革を推進するための正しい意思決定を行うのに役立つ、質の高い洞察を提供します。133か国における120の金融グループがEfmaのメンバーです。パリに本社を置いています。ロンドン、ブリュッセル、アンドラ、ミラノ、ストックホルム、ブラチスラバ、ワルシャワ、モスクワ、イスタンブール、ベイルート、ドバイ、東京、シンガポール、シドニー、モントリオールにオフィスがあります。詳細:www.efma.com
- Banking-as-a-Service(BaaS)プラットフォームは、銀行がコア機能とデータを、コンシューマブルAPIとして第三者との共有を可能にすることで、価値の創造と交換を促進します。
- APIは、アプリケーション・プログラミング・インターフェイス(Application Programming Interface)の頭文字として共通使用されているもので、アプリケーション間の相互交渉を可能とする仲介機能です。このインターフェースは、銀行の組織内と同様に、第三者の外部組織とのデータと機能の共有を可能にします。
- ネオバンクとは、インターネットのみによる金融サービスを提供し、物理的な店舗をもたない金融テクノロジー企業を指します。
- バンキング4.Xは、体験主体のプラットフォームで、最適化されたチャンネルバンキングです。金融系と非金融系の脅威に対する耐性をもちます。長期的持続可能な成長を中心に構築されたもので、人間による相互交渉により、サービス業務はアドバイス業務へと進化を遂げてゆきます。
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