<世界人権デー企画>12/12(金) 映画『香港、裏切られた約束』無料上映会 〜解説:消された声、自由から不自由へー香港市民たちの証言〜
私たちは『人権』と『自由』をどのように守っていくべきなのか。香港で進む急速な人権の後退は、私たちと決して無関係ではありません。市民の闘いとその代償を描き出すこの映画は、その問いを私たちに投げかけます。

香港で、かつて「一国二制度」の下に約束されたはずの高度な自治と自由が、急速に後退しています。
香港国家安全維持法の施行から5年。表現・結社・集会の自由が大きく制約され、多数の市民や活動家、ジャーナリストが逮捕・起訴されるなど、香港における市民社会スペースの萎縮は、いまや深刻な人権問題として国際的な懸念を呼んでいます。
1997年の主権移譲時、中国政府は香港における自由と法の支配を少なくとも50年間維持すると約束しました。しかしその後、政治的自由への圧力が強まる中で、2019年には「逃亡犯条例」改正案をきっかけに、約200万人規模とも言われる抗議行動が展開されたのです。このデモに対しては、過度な武力行使や恣意的拘束など、国際人権基準に反する対応が行われたとの指摘が相次ぎ、世界的な批判が巻き起こりました。
当時パティシエとして働いていたトウィンクル・ンアン監督は、故郷の行方を案じてカメラを手に取り、催涙ガスや放水銃が飛び交う現場で、市民が自由と尊厳を守ろうとする姿を記録し続けました。ドキュメンタリー映画『香港、裏切られた約束』は、激しく変動する政治環境の中で、権利の侵害に直面しながらも声を上げ続けた香港市民の闘いと、その代償を克明に伝える作品です。
上映に先立ち、香港の歴史的背景と現在の人権状況を整理するとともに、国際人権基準との関係を踏まえながら、「自由」や「人権」が香港でいかに脅かされてきたのかをわかりやすく解説します。
また、上映後にはQ&Aセッションを設け、参加者の皆さんの疑問に答えながら、『人権』について、そして『自由』について議論を深めます。
同会場1階の画廊では、デモの激しさや市民の表情、抗う人々の姿を鮮明に写し出した、香港人ジャーナリスト・クレ・カオル氏らによる写真展『香港、消された声』を同時開催します。
12月10日は世界人権宣言の採択を記念して制定された『世界人権デー』。
このイベントを通じて、香港でいま何が起きているのか、そして私たちにとって最も大切な『人権』をどう守っていくべきかを、参加者の皆さんとともに考える場にしたいと思います。
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イベントの詳細 ※参加申し込み受付中
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■日時:2025年12月12日(金) 18:15〜21:15 (開場17:45)
・18:15〜事前解説
・18:45〜映画「香港、裏切られた約束(因為愛所以革命)」上映
・20:45〜質疑応答
■場所:日本教育会館 3階一ツ橋ホール(地下鉄神保町駅徒歩5分)
東京都千代田区一ツ橋2-6-2/道案内専用電話03-3230-2833
★写真展「香港、消された声」※同会場1階、会期中入場自由
2025年12月6日(土)〜14日(日) 10:00〜18:00
※クレ・カオルさんによる特別トーク:12月14日(日) 14:00~15:30
■参加費
映画上映、写真展共に無料 (カンパ歓迎)
■お申し込み (要事前予約)
https://forms.gle/WKNbsLCdKNjZFByN9
【主催・お問い合わせ】
公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-5-9 九段誠和ビル5F
TEL:03-3518-6777 E-mail:camp@amnesty.or.jp
<アムネスティ・インターナショナルとは>
アムネスティ・インターナショナルは、1961年に発足した世界最大の国際人権NGOです。人権侵害のない世の中を願う市民の輪は年々広がり、今や世界200カ国で1,000万人以上がアムネスティの運動に参加しています。国境を超えた自発的な市民運動が「自由、正義、そして平和の礎をもたらした」として、1977年にはノーベル平和賞を受賞、翌年には国連人権賞を受賞しました。
アムネスティ・インターナショナル日本は、その日本支部として1970年に設立されました。世界中のさまざまな場所で起こっている人権侵害の存在を、国内に広く伝えるとともに、日本における人権の状況を、国内、そして世界に伝えています。
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