博報堂DYメディアパートナーズとCBCテレビ、AIによるドラマコンテンツ利活用の実証実験をスタート
~第1弾ではスマートフォンに最適化されたプロモーション動画を生成~
若者(Z世代)に人気の各種SNSや動画プラットフォームでは、スマートフォンを縦にしたままで動画を視聴するUIが主流になりつつあります。テレビドラマのプロモーションをスマートフォンで実施する場合、①長尺のドラマを短尺のプロモーション動画に編集、②テレビ(受像機)画面16:9の横長サイズを、スマートフォンを縦にしたときの画面9:16の縦型サイズに編集、と2段階の編集が必要となりますが、この編集作業には、大変な労力と時間が掛かってしまうという大きな課題がありました。
そこで博報堂DYグループはグループ内のAIソリューションを組み合わせ、スマートフォンに最適化されたプロモーション動画制作にかかる時間と労力を省力化するための実証実験をスタートしました。
①まずは博報堂DYメディアパートナーズが東京理科大学 (東京都新宿区、学長:石川正俊) 創域理工学部 大和田研究室、株式会社エム・データ(本社:東京都千代田区、代表取締役:薄井司)と共同開発した「ダイジェスト動画自動生成システム」※1を利用し、ドラマ本編から1分のダイジェスト動画を生成します。
②次に株式会社博報堂DYホールディングスのグループ横断型の研究開発組織「Creative technology lab beat」※2(以下beat)の開発した「H-AI MOVIE RESIZER」※3を用いて、16:9のダイジェスト動画を1:1にリサイズします。
③最後に1:1の動画の両サイドを機械的に削除し、9:16に仕上げます。
特に①、②の各AIシステムの利用により、ダイジェスト動画の制作およびリサイズにかかる時間と労力を、大幅に省力化することが可能になりました。
今後は、引き続き各プロダクトならびにソリューションのさらなる精度並びに機能の向上を図ってまいります。具体的にはまず「ダイジェスト動画自動生成システム」に関しては、メタデータ生成を自動化し、処理速度を飛躍的に改善するアップデートを2023年度中に実施予定です。また「H-AI MOVIE RESIZER」に関しては、9:16へのリサイズ自動化を2023年6月のアップデートで優先的に対応する予定です。
博報堂DYメディアパートナーズならびにCBCテレビは今後も、対象とするコンテンツやAIが処理する範囲をさらに拡大しながら、テレビコンテンツの更なる利活用と、その効率化を追求してまいります。
*実証実験の対象番組、ダイジェスト動画、プロモーション動画
対象番組:「スナイパー 時村正義の働き方改革」https://hicbc.com/tv/sniper_tokimura/
配信詳細:TVerにて、3話同時で 6/16(金)12:00~6/30(金)12:00まで配信
ダイジェスト動画/プロモーション動画詳細:番組公式HP、CBC公式YouTube、CBC公式twitterにて、6/16(金)12:00~配信
※1:ダイジェスト動画自動生成システム
博報堂DYメディアパートナーズ、東京理科大学創域理工学部 大和田研究室による、AIを活用した次世代型メディア・コンテンツの共同開発第二弾として、株式会社エム・データの協力を得ながら開発したシステム。出演者の発話やテロップなど、テレビドラマのメタデータを自然言語処理することで各シーンの重要度を判定し、指定の長さでアウトプットを生成できる。出演者それぞれにフィーチャーしたダイジェスト動画を生成することも可能。
※2:Creative technology lab beat
2022年1月に発足した、クリエイティブ領域におけるAI技術の産学連携の学術研究からプロダクト開発、クリエイティブ業務のワークスタイル変革までを担う、博報堂DYグループ横断型の研究開発組織。産学連携の学術研究やテキスト認識、動画認識、画像認識、3DCGなどの自動生成AIツールの開発、クリエイティブ制作業務のワークスタイル研究を進め、世の中を魅了するクリエイティブを生み出し、生活者や社会にとって魅力的なコミュニケーション体験を提供してまいります。
beat Webサイト:https://ctl-beat.com/
※3:H-AI MOVIE RESIZER
「Creative technology lab beat」の一翼を担う株式会社博報堂DYホールディングスの研究開発部門「マーケティング・テクノロジー・センター」が、博報堂DYグループの総合制作事業会社、株式会社博報堂プロダクツの技術協力のもと開発した制作支援プロダクト。動画クリエイティブに対して、物体検出AIを用いて動画内の被写体・物体を解析、高速リサイズする制作支援プロダクト。本プロダクトを用いることで、通常一週間程度を要するリサイズ動画制作を数時間に短縮することが可能となります。
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