救急の日(救急医療週間)を前に話題騒然! 全国の病院を駆け巡ったジャーナリストが目の当たりにした、救急医療崩壊の実態とは?
119番に電話をすれば、必要な医療へと確実につないでくれる――。そんな「当たり前」が揺らいでいることをレポートした『救急車が来なくなる日』。医師たちの偽らざる本音が詰まった一冊が注目を集めています。
●もう119番では助からない!?
高齢者が増加するのに伴って、救急車の出動件数は毎年のように過去最高を更新しています。2020年には団塊世代が皆70歳以上となり、現状の救急医療体制はいよいよ限界を迎えると危惧されています。これまでも「救急車のたらいまわし問題」が報じられることはありましたが、これからは誰にでも起こり得る問題となるでしょう。
こちらのグラフが問題の根深さを表しています。
別の医師は、こんな本音を吐露しています。
あまりに次々と患者が運ばれてくるので、救急の現場はすでにパンク状態なのです。ときには高齢者でベッドが埋まっていて、重症と思われる若年層患者の受け入れを拒否しなくてはならない。もちろん建前上では「すべての命は平等である」と思っているけれども、医師たちは「本当にこのままでいいのか」と感じているのが現状です。
●方針転換するなら、今がラストチャンス!?
とはいえ、本書で描かれるのは絶望ばかりではありません。取材を重ねた著者は、問題の根本原因が日本独自の救急医療体制にあると確信し、欧米で主流のER型 ※に切り替えることを提言します。
そこで著者が訪ねたのが、日本で最も救急患者を受け入れている湘南鎌倉総合病院(神奈川県)。先駆的にER型の医療を実践しており、「絶対に患者を断らない病院」として知られます。全5日間の密着取材で見えてきた希望とは? 生々しいレポートは本書一番の読みどころです。
そのほか、私たち患者にできること、地域間で顕著な救急医療格差など、多くの論点が盛りだくさんの一冊。発売早々、「中日新聞」(9月6日付)、「週刊東洋経済」(9月7日号)、「サンデー毎日」(9月15日号)などで紹介され、話題を集めています。
救急の日(9月9日)と救急医療週間(9月8日~14日)を機に、この国の救急医療について考えてみてはいかがでしょうか。
※ ER型… 救急医が窓口的にすべての救急患者を診る方式
●目次
第1章 2025年、救急医療崩壊
119番ではもう助からない?/患者が選別される時代へ/崖っぷちの救急医療/国の対応は間違いだらけ
第2章 崩壊をどう食い止めるか
日本独自の救急医療体制/「救急科専門医」という職業/国が向き合うべき三つの課題/超高齢化社会と救急医療/地方と救急医療
第3章 救急医たちのリアル
救急現場に集まる社会的弱者/「死に際」に悩む患者たち/救急医に求められる資質/離島の救急医に何ができるか
第4章 現場から見えてきた希望
押し寄せる患者をどう受け入れるか/地方で進化を続ける救急医療/各病院にできること/医師不足への処方箋/私たち患者にできること
●著者プロフィール
笹井恵里子(ささい・えりこ)
1978年生まれ。ジャーナリスト。日本医学ジャーナリスト協会会員。「サンデー毎日」編集部記者を経て、2018年よりフリーランスに。医療健康ジャンルを中心に精力的な取材を続け、週刊誌・月刊誌で多くの記事を執筆。著書に『週刊文春 老けない最強食』(文藝春秋)、『不可能とは、可能性だ』(金の星社)など。
●商品情報
『救急車が来なくなる日――医療崩壊と再生への道』
著者:笹井恵里子
仕様:新書判並製 208ページ
定価:本体800円
ISBN:978-4-14-088594-9
出版社:NHK出版
購入はこちら↓
NHK出版 公式サイト
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885942019.html
Amazonサイト
https://www.amazon.co.jp/dp/4140885947
高齢者が増加するのに伴って、救急車の出動件数は毎年のように過去最高を更新しています。2020年には団塊世代が皆70歳以上となり、現状の救急医療体制はいよいよ限界を迎えると危惧されています。これまでも「救急車のたらいまわし問題」が報じられることはありましたが、これからは誰にでも起こり得る問題となるでしょう。
こちらのグラフが問題の根深さを表しています。
今から20年ほど前、119番に電話してから病院に収容されるまでの時間は約26分でしたが、現在は約39分と1.5倍になっています(全国平均)。命に関わる症状ならば39分はあまりに長い時間ですが、病院収容所要時間はまだまだ伸びることが予測されています。
意外なところでは、「働き方改革」の影響も。医師には仕事の特殊性から5年間の猶予が認められていますが、2024年度から残業時間の罰則付き上限規制が適用される予定です。医師の過重労働に頼ってきたこれまでのシステムが、一気に崩壊する恐れが指摘されています。
●「患者が選別される時代」が近づいている!
すると、どんなことが起きるでしょうか。ある医師は、著者の取材に対して次のように答えました。
- 「患者さんは、現状の医療が受けられなくなりますよ。すべての病院が働き方改革に合わせて医師の勤務時間を減らせば、救急車難民が出るでしょう」
別の医師は、こんな本音を吐露しています。
- 「われわれも絶対に救いたい、助けたいと思う命がある。その命を救うためには、ベッドに余力がなくてはいけません。だから高齢者を断り、助けるべき命に医療資源を注ぎたい」
あまりに次々と患者が運ばれてくるので、救急の現場はすでにパンク状態なのです。ときには高齢者でベッドが埋まっていて、重症と思われる若年層患者の受け入れを拒否しなくてはならない。もちろん建前上では「すべての命は平等である」と思っているけれども、医師たちは「本当にこのままでいいのか」と感じているのが現状です。
●方針転換するなら、今がラストチャンス!?
とはいえ、本書で描かれるのは絶望ばかりではありません。取材を重ねた著者は、問題の根本原因が日本独自の救急医療体制にあると確信し、欧米で主流のER型 ※に切り替えることを提言します。
そこで著者が訪ねたのが、日本で最も救急患者を受け入れている湘南鎌倉総合病院(神奈川県)。先駆的にER型の医療を実践しており、「絶対に患者を断らない病院」として知られます。全5日間の密着取材で見えてきた希望とは? 生々しいレポートは本書一番の読みどころです。
そのほか、私たち患者にできること、地域間で顕著な救急医療格差など、多くの論点が盛りだくさんの一冊。発売早々、「中日新聞」(9月6日付)、「週刊東洋経済」(9月7日号)、「サンデー毎日」(9月15日号)などで紹介され、話題を集めています。
救急の日(9月9日)と救急医療週間(9月8日~14日)を機に、この国の救急医療について考えてみてはいかがでしょうか。
※ ER型… 救急医が窓口的にすべての救急患者を診る方式
●目次
第1章 2025年、救急医療崩壊
119番ではもう助からない?/患者が選別される時代へ/崖っぷちの救急医療/国の対応は間違いだらけ
第2章 崩壊をどう食い止めるか
日本独自の救急医療体制/「救急科専門医」という職業/国が向き合うべき三つの課題/超高齢化社会と救急医療/地方と救急医療
第3章 救急医たちのリアル
救急現場に集まる社会的弱者/「死に際」に悩む患者たち/救急医に求められる資質/離島の救急医に何ができるか
第4章 現場から見えてきた希望
押し寄せる患者をどう受け入れるか/地方で進化を続ける救急医療/各病院にできること/医師不足への処方箋/私たち患者にできること
●著者プロフィール
笹井恵里子(ささい・えりこ)
1978年生まれ。ジャーナリスト。日本医学ジャーナリスト協会会員。「サンデー毎日」編集部記者を経て、2018年よりフリーランスに。医療健康ジャンルを中心に精力的な取材を続け、週刊誌・月刊誌で多くの記事を執筆。著書に『週刊文春 老けない最強食』(文藝春秋)、『不可能とは、可能性だ』(金の星社)など。
●商品情報
『救急車が来なくなる日――医療崩壊と再生への道』
著者:笹井恵里子
仕様:新書判並製 208ページ
定価:本体800円
ISBN:978-4-14-088594-9
出版社:NHK出版
購入はこちら↓
NHK出版 公式サイト
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885942019.html
Amazonサイト
https://www.amazon.co.jp/dp/4140885947
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像