【GHG排出量算定に関する調査】自社算定の課題は『算定範囲の決定』『社内のリソース不足』。第1位は?
『温対法などの法対応』や『取引先からの要請』がきっかけとなりGHG排出量算定に取り組んでいる企業が多数
株式会社エスプールブルードットグリーン(本社:東京都千代田区、取締役社長:八林 公平、以下「エスプールブルードットグリーン」)は、企業の排出量算定業務にかかわりがある方を対象に、「GHG排出量算定」に関する調査を実施しました。
企業の気候変動および脱炭素への対応は世界的に重視されており、GHG(温室効果ガス)排出量の開示を求められる機会も増えていくことが予想されます。
では、GHG排出量算定について、担当者はどのようなことを大変だと感じ、どのようなサポートを求めているのでしょうか。
そこで今回、株式会社エスプールブルードットグリーン(https://www.bluedotgreen.co.jp/)は、企業の排出量算定業務にかかわりがある方を対象に、「GHG排出量算定」に関する調査を実施しました。
調査概要:「GHG排出量算定」に関する調査
【調査期間】2024年11月1日(金)~2024年11月5日(火)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】501人
【調査対象】調査回答時に企業の排出量算定業務にかかわりがあると回答したモニター
【調査元】株式会社エスプールブルードットグリーン(https://www.bluedotgreen.co.jp/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
■GHG排出量算定にかかわる企業について
はじめに、「勤めている企業の業種を教えてください」と質問したところ、『製造業(32.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『サービス業(15.9%)』『建設業(13.8%)』となりました。
続いて、「勤めている企業の上場区分を教えてください」と質問したところ、『プライム市場(40.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『未上場(26.0%)』『スタンダード市場(22.5%)』『その他(6.0%)』『グロース市場(5.0%)』となりました。
今回調査に協力してくださった方が勤めている企業は、製造業やサービス業が多く、企業の上場区分はプライム市場やスタンダード市場が多いようです。
「勤めている企業ではGHG排出量算定をどの程度実施していますか?(Scope1,2,3の対応状況を含む)」と質問したところ、『Scope1,2を算定しており、Scope3は部分的に算定している(28.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『Scope1,2,3すべてを算定している(27.1%)』『Scope1,2のみを算定している(20.0%)』となりました。
Scope1,2を算定している企業は7割以上で、Scope3をすべてまたは部分的に算定している企業は半数以上という結果になりました。
では、Scope3の算定についてはどのくらいの精度で算定しているのでしょうか。
前の質問で『Scope1,2を算定しており、Scope3は部分的に算定している』『Scope1,2,3すべてを算定している』と回答した方に聞いてみました。
「Scope3の算定は、どのくらいの精度で算定していますか?」と質問したところ、『基本的には一次データを使用し、一部の算定に二次データ(環境省やIDEAなどから入手した情報)を使用している(45.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『すべての算定に一次データ(自社にて収集したサプライヤー固有の情報)を使用している(44.5%)』となりました。
多くの企業が一次データを使用しており、算定精度の向上に努めている様子がうかがえます。
では、どのような方法でGHG排出量算定を実施しているのでしょうか。
そこで、「GHG排出量算定は主にどのような方法で実施していますか?」と質問したところ、『外部パートナーに算定を依頼(30.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『自社で表計算ソフトなどを使用して算定(28.3%)』『SaaSシステムを活用(23.0%)』となりました。
外部パートナーに依頼して算定を実施している企業が最も多いようです。
また、表計算ソフトやSaaSシステムを活用していると回答した方もいるようですが、どのようなことがきっかけでGHG排出量算定を実施するようになったのでしょうか。
前の質問で『まだ算定を実施していない』と回答した方以外に、「排出量算定に取り組むきっかけとなったのは何ですか?(複数選択可)」と質問したところ、『温対法など、日本における法対応(44.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『取引先からの要請(31.4%)』『同業他社の取り組み(30.2%)』となりました。
法対応や取引先からの要請、同業他社の取り組みがGHG排出量算定に取り組むきっかけとなっているようです。
■約半数が、GHG排出量算定や削減をしていない場合に取引中止を示唆された経験がある
続いて、「取引先から、算定もしくは削減をしていない場合の取引中止を示唆されたことはありますか?」と質問したところ、『はい(48.1%)』『いいえ(51.9%)』という回答結果になりました。
約半数の企業が、GHG排出量算定や削減に取り組んでいない場合は取引を中止すると取引先から示唆された経験があることが示されました。
■自社のみでGHG排出量を算定する場合の課題は『データの収集と管理』『リソース不足』『算定範囲の決定』
GHG排出量の削減目標を設定している企業が多いことが明らかになりましたが、外部パートナーに依頼せず自社で算定を行う際には、どのような課題があると考えられるでしょうか。
「自社のみでGHG排出量を算定しようとした場合、どのような課題が予想されますか?(複数選択可)」と質問したところ、『データの収集と管理(46.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『社内のリソース不足(35.3%)』『算定範囲(バウンダリ)の決定(29.7%)』となりました。
データの収集と管理、リソース不足、算定範囲(バウンダリ)の決定などが課題として挙げられ、自社のみでGHG排出量を算定できる社内体制の整備が必要であることがうかがえる結果になりました。
■GHG排出量算定を外部パートナーへ依頼する際に企業が求めることは?
最後に、「GHG排出量算定を外部パートナーに依頼した場合、どのような効果を期待しますか?(複数選択可)」と質問したところ、『内製化に向けたサポート(算定実務者の育成・算定ルールの作成など)(48.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『データ収集や整理にかかる自社の手間や工数の削減(43.3%)』『排出量削減ポイントの発見・削減に向けたアドバイス(40.9%)』となりました。
GHG排出量算定を外部パートナーに依頼した場合、内製化に向けたサポートや業務効率化、排出量削減に向けたアドバイスといった効果への期待が高いことがわかりました。
【まとめ】GHG排出量算定を外部パートナーに依頼する際に求めることは『内製化に向けたサポート』や『業務効率化』
今回の調査で、GHG排出量の算定における企業の現状と課題が明らかになりました。
Scope1,2の算定は多くの企業で取り組まれていますが、Scope3に関してはデータ収集の難しさや精度確保の課題が依然として大きいことが示されました。
今後のサステナビリティ戦略の中で、Scope3を含めたGHG排出量の算定はより重要性を増していくため、こうした対応体制を整備する必要があると考えられます。
GHG排出量の算定方法は、外部パートナーの利用や自社内でのエクセル管理などが主流ですが、デジタルツールやSaaSの導入も進みつつあります。
算定に取り組むきっかけとしては、日本の法令対応や取引先からの要請が大きな要因となっており、業界や取引先の期待に応じて対応が進んでいる現状がうかがえます。さらに、GHG排出量の算定や削減をしていない場合は取引先に取引を中止すると示唆されたことがある企業も約半数いることが明らかになりました。
多くの企業がGHG排出量の削減目標を掲げていますが、自社でGHG排出量を算定する際には、データの収集・管理、社内リソースの不足、算定範囲の決定といった課題が予測されることが明らかになりました。
また、算定を外部パートナーに依頼する場合、内製化を見据えたサポートや作業負担の軽減、GHG排出量削減に向けた助言などが求められていることから、各企業は自社に適した外部パートナーを見つけ、効果的なGHG排出量の算定を進める必要があると言えるでしょう。
GHG排出量算定コンサルティングなら株式会社エスプールブルードットグリーン
今回、「GHG排出量算定」に関する調査を実施した株式会社エスプールブルードットグリーンは、GHG排出量算定コンサルティングサービス(https://www.bluedotgreen.co.jp/service/emission-trading/)を提供しています。
■GHG排出量算定に関するお悩みを抱えていませんか?
✓GHG排出量を削減するために、まずは自社の排出量を把握したい
✓取引先からGHG排出量の開示を求められたが、リソースが足りない
✓算定ツールを使ってみたけど、入力前の情報整理でつまずいて進まない
✓そもそも算定に関する知識がゼロなので、まるっと代行してほしい
算定目的の設定から算定の実務までトータルでサポートするプランから、算定に関するお悩みをスポットで解決するミニマムなプランまで、企業様に合ったプランをご用意しております。また、「将来的に内製化したい」「リソースがないから丸投げしたい」といったご希望にも、柔軟に対応させていただきます。
【エスプールブルードットグリーンの強み】
POINT① データ入力の手間が省ける
GHG排出量算定では、該当する活動にあわせた、あらゆるデータの収集が必要不可欠。算定システムを使用する場合は、これらの膨大なデータがどのカテゴリに分類されるか整理した上で、システムに入力するという作業が発生します。その点弊社では、収集したデータそのものをお預かりし弊社にて算定。そのため企業様において、膨大なデータを分類し入力する手間はかかりません。また弊社サービスではすべてのステップをトータルでサポートするため、初めての算定でも安心して進められます。
POINT② 視覚的にわかりやすいアウトプットのご提供
こうした支援を通して最終的には、「カテゴリ別の排出量をまとめたデータ」や「排出量の割合を見える化したグラフ」などを提出。視覚的にわかりやすくまとめた情報をご提供いたします。あわせて弊社では、「どのようなプロセス・データのもと集計したか」「同じカテゴリの中でも、どの項目がどのくらいの排出量を占めているか」などをご確認いただけるデータも提出いたします。内製化をサポートするとともに、貴社内での「どう排出量を削減するか」の検討にもご活用いただけます。
POINT③ 複数事業の算定も可能
また弊社ではホールディングスにおける、複数事業の算定も対応可能。例えば、とあるホールディングス企業様には、GHG排出量におけるカテゴリ別の削減ポイントを“排出量の規模”や“誰(自社orサプライヤー)が関与しているか”を基準に業種別にまとめたデータを提出いたしました。
・詳細はこちら:https://www.bluedotgreen.co.jp/service/emission-trading/
<『GHG排出量算定支援』サービス紹介資料ダウンロード>
https://bdg.bluedotgreen.co.jp/download/service-ghg
■問い合わせ先
株式会社エスプールブルードットグリーン カスタマーサクセス部 田中将平
Tel:03-6853-9418
Mail:carbonoffset@bluedotgreen.co.jp
HP:https://www.bluedotgreen.co.jp/
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