工場設備の保全業務DXを実現する「カミナシ 設備保全」正式提供開始
設備の老朽化や人手不足、技術継承の課題を解決し工場の安定稼働を支援
現場DXプラットフォーム『カミナシ』シリーズを提供する株式会社カミナシ(本社:東京都千代田区、代表取締役:諸岡 裕人、以下「カミナシ」)は、設備保全業務をデジタル化し、設備の安定稼働を支援するクラウドサービス『カミナシ 設備保全』を2025年2月3日より正式提供開始します。
開発の背景
「設備保全」とは、工場や施設の機械設備を最適な状態で維持・管理するための活動です。主に、設備の安定的な稼働を確保するための予防的な点検・整備のほか、故障や異常発生時の対応を指します。設備を保有する企業は、設備保全活動を積極的に行うことで、予期せぬ故障による設備停止や不良品の製造を防止し、生産性向上やコストダウンにつなげることができます。
しかしながら昨今の製造業の現場では、設備保全に関する深刻な課題に直面しています。2000年以降の50年間で設備をメンテナンスする技術者は半数以下に激減するという試算から(※1)、今後も人手不足はさらに深刻化することが予想されています。また、熟練技術者の引退によって技術やノウハウの継承が困難になるなど、設備保全の質の低下も懸念されています。さらに、さまざまな経済危機を背景に、工作機械や加工機械などを扱う製造業においては50~80%近くの設備が導入してから15年以上経過しており、設備の老朽化が進行している状態です。(※2)これらのことから、設備のメンテナンスコストの増加や突発的な故障リスクが高まっていることは顕著であり、企業の安定的な操業を脅かしています。
それらを背景に、カミナシでは新たに『カミナシ 設備保全』を提供開始しました。『カミナシ 設備保全』は、設備ごとに作成するカルテに故障履歴や保全計画の記録を一元管理することで、データをもとにした保全活動を可能にし、設備故障や停止を最小限に抑えることを目的としたシステムです。
※1:株式会社マイスターエンジニアリング「『超重要インフラ』メンテナンス人材不足調査レポート」(2023年4月28日発表)
※2:一般社団法人 日本機械工業連合会「生産設備保有期間実態調査」(2019年6月発表)
『カミナシ 設備保全』の主な特長
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設備保全のデジタル化による保全業務の一元管理を実現
設備台帳、保全記録、異常報告など、設備保全に関連する情報を一つのシステム上で管理できます。QRコードを活用した現場での簡単な記録・報告や、設備を軸に保全記録や報告履歴を紐づけて一元管理することで、効率的な保全業務を実現します。 -
モバイル端末で簡単に正確な記録・報告が可能。現場との連携がスムーズに
これまで、些細な不具合や製造ライン担当者が自ら対応した修理内容は、設備保全担当者が細かく把握することは難しい環境にありました。モバイル端末があれば、製造ライン担当者からの異常報告や設備保全担当者による作業記録も現場で簡単に記録できるため、現場と設備保全担当者とのスムーズな情報共有が可能になります。
なお、β版で利用した企業では、『カミナシ 設備保全』の活用により、記録数が従来の4倍に増加した成果がすでに得られています。 -
データ化により設備投資の計画や戦略保全を実現
現場からの不具合報告や日常点検の記録のほか、設備保全担当者による保全記録などのデータを蓄積することで、設備ごとの故障件数や故障理由ごとの頻度、コスト分析、平均修理時間(MTTR)などを分析することができ、戦略的な予防保全の実現を支援します。 -
他のカミナシシリーズとの連携により、技術伝承から日常点検データの取得まで可能に
他のカミナシシリーズ製品と連携することで、設備保全業務を一気通貫で管理することが可能になります。【カミナシ 教育】設備ごとに存在する部品交換などの手順書やマニュアルを動画マニュアル・研修システム『カミナシ 教育』で作成し、設備カルテ上に連携することができます。
【カミナシ レポート】日々の設備点検を現場帳票システム『カミナシ レポート』で記録し、『カミナシ 設備保全』でデータを一元管理することが可能です。
※『カミナシ レポート』との連携機能は2025年中に提供予定です。
導入決定企業のコメント
株式会社オイシス 生産本部 係長 仲 淳平 様
パン、スイーツ、サンドイッチ、調理麺などデイリーフーズを24時間365日生産する当社にとって、設備の故障によるダウンタイム(機械の停止)は、お客様への商品供給に直接影響を及ぼす重大な課題です。設備保全は技術職であり、人材確保が困難ななか、これまでは個々の経験・技術に依存する事が多く事後的な保全に頼らざるを得ない状況でした。
当社は、中期経営計画に基づき、従業員も組織も共に輝く企業を目指しています。その一環として『カミナシ 設備保全』を活用することで、予防保全を通して定期的なメンテナンスを行い、ダウンタイムの低減を目指します。これにより、お客様に安全・安心な商品を安定してお届けできる体制の構築に取り組んでまいります。
大岡技研株式会社 室蘭工場 製造部 執行役員 工場長 野嶋 友博 様
当社は精密鍛造歯車の製造を手がけ、世界中に製品を供給しています。
製造現場では設備の経年劣化に伴い、設備故障の件数が増加傾向にあり、事後保全に追われている状況でした。設備保全の記録は紙やExcelでバラバラに管理をしており、対応履歴も有効に活用ができておらず、ベテラン社員の経験やノウハウも属人化し、設備故障によるロスが低減できない状況にありました。
『カミナシ 設備保全』の導入を機に、設備情報の一元管理と可視化を実現し、データをもとにした予防保全へのシフトを進めていくことを期待しています。これにより、非定常作業による災害リスクの低減、安定稼働と若手技術者の育成を実現し、品質維持に努めてまいります。
今後の展開
『カミナシ 設備保全』は、2030年6月までに登録設備数10万台を目指します。今後、部品などの予備品管理やダッシュボード機能の開発を推進し、設備保全にまつわる業務を一気通貫で完結できるサービスを目指します。
製品概要
製品名 :設備保全システム『カミナシ 設備保全』
提供開始日 :2025年2月3日(月)
製品サイト :https://kaminashi.jp/cmms
推奨OS・ブラウザ:
(管理画面) ・Windows:Google Chrome、Microsoft Edge
・Mac:Google Chrome
(記録画面) ・iPhone :OS16.4 以降の最新バージョン・Safari
・Android:OS最新バージョン・Google Chrome 最新バージョン
料金体系 :初期費用およびご利用人数に応じた月額費用
製品セミナー案内
タイトル:「情報の一元管理と見える化で設備トラブルを最小化する方法」
開催日時:2025年2月20日(木)11:00-12:00
開催形式:ウェブセミナー(Zoom)
参加費用:無料
事前申込/サイトURL:https://kaminashi.jp/seminar/detail/20250220
株式会社カミナシ
会社名:株式会社カミナシ
所在地:東京都千代田区神田鍛冶町3-7 神田カドウチビル3F
代表者:代表取締役CEO 諸岡 裕人
設立:2016年12月
事業内容:現場DXプラットフォーム『カミナシ』シリーズの開発および提供
URL:https://corp.kaminashi.jp
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