AGRIST、企業の農業参入の相談受付を開始。耕作放棄地問題の解決と生産基盤強化へ

自社農場のデータ活用型コンサルティングサービスを大企業に展開、スマート農業研修で新規参入を支援

アグリスト

2025年6月27日 18時00分

概要：農業への新規参入を促進し、持続可能な農業の実現を目指す

AGRIST株式会社は、企業の農業参入を促進する新たな取り組みとして、自社農場から得られる詳細なデータを活用したコンサルティングサービスおよびスマート農業研修を大企業向けに提供開始します。

本取り組みは、全国的に深刻化する耕作放棄地の課題解決に貢献し、企業の農業分野における新たな事業創出と生産基盤の強化を目的としています。

AGRISTが培ってきたAI搭載自動収穫ロボットを活用したスマート農業のノウハウと、実際の農場データに基づく実践的な知見を企業に提供することで、農業への新規参入障壁を下げ、持続可能な農業の実現を目指します。

さらに、大企業との連携を通じて、農地の集約とデジタル化を加速させ、日本の農業全体の競争力強化に貢献してまいります。

AGRISTについて

AGRISTは、テクノロジーで農業課題を解決し、100年先も続く持続可能な農業を実現するスタートアップ企業です。AIを搭載した自動収穫ロボットを活用したスマート農業を、国の地方創生優良事例にも選出された農業が盛んな宮崎県新富町を拠点として全国へ展開しています。2023年までに農林水産大臣賞を含む国内外で20以上の賞を受賞しました。

本リリースのポイント

データ駆動型農業で農業DXを実践的に支援
AGRISTの自社農場のデータ分析（生育状況、収穫量、病害虫情報など）を基に、企業の農業事業計画策定から実行までをサポートし農業経営の効率化と収益向上のノウハウを提供します。
スマート農業研修による人材育成
AI搭載自動収穫ロボットの操作方法やデータ分析、栽培管理など、実践的なスマート農業のノウハウを習得できる研修プログラムを大企業向けに展開し、農業参入における人材不足を解消します。
企業の農業参入障壁を大幅に低減
土地の確保や初期投資、栽培ノウハウの不足といった農業参入の課題を、専門知識と技術提供によって解決します。
耕作放棄地問題への具体的な貢献
企業の農業参入を促進することで、遊休農地の有効活用につながり、地域農業の活性化に寄与します。
持続可能な農業モデルの確立
AGRISTのスマート農業技術と企業のビジネスノウハウを融合させることで、環境負荷の少ない効率的な農業生産モデルを構築します。
大企業との連携による農業構造改革
農業分野における高い知見や技術を持つ大企業との協業を強化し、広範囲な農地の集約と、先進的なデジタル技術の導入を加速させます。
社会貢献と企業価値向上を両立
企業は農業参入を通じて、食料問題や地域活性化といった社会課題解決に貢献でき、同時に新たな収益源と企業イメージ向上を図れます。

背景

近年、日本の農業は、高齢化による担い手不足や耕作放棄地の増加、そして気候変動による生産不安定化など、多くの課題に直面しています。特に、2023年には全国で約28万ヘクタール（農林水産省統計）もの耕作放棄地が存在し、その有効活用は喫緊の課題となっています。

一方で、異業種からの農業参入への関心は高まっているものの、初期投資の大きさや専門知識の不足がネックとなり、実際の参入に踏み切れない企業も少なくありません。

AGRISTはこれまで、AI搭載自動収穫ロボットの開発・導入を通じて、農業の省力化と高効率化を実現し、持続可能な農業の未来を切り拓いてきました。その中で、ロボットが収集する豊富な農場データが、単なる収穫効率化に留まらず、新たな農業ビジネス創出の可能性に着目しました。

そこで、企業の持つ多様なビジネスノウハウと、AGRISTのスマート農業技術、そしてデータ活用を組み合わせることで、これらの課題を包括的に解決できると確信し、今回のサービスリリースに至りました。

この取り組みは、単に技術やデータを提供するだけでなく、AGRISTがこれまでに培ってきた栽培ノウハウ、AIを活用したデータ分析、そしてロボットによる効率的な農場管理をコンサルティングサービスと研修プログラムとして提供することで、企業の農業参入を強力にバックアップします。

さらに、大企業が持つ資本力、組織力、広範なネットワークを活かし、点在する耕作放棄地の集約化や、IoT・AI技術を駆使したスマート農業技術の全国的な普及を加速させます。

これは、小泉農林水産大臣が推進する「スマート農業」や「農業の成長産業化」の方向性にも合致するものであり、日本農業全体の持続的な発展に貢献してまいります。私たちはこのサービスを通じて、企業と農業が共存し、新たな価値を生み出すモデルを構築し、日本の農業の持続的な発展に貢献してまいります。

代表取締役秦裕貴のメッセージ

日本の農業が直面する課題は複雑であり、一つのアプローチだけでは解決できません。AGRISTはこれまで、テクノロジーの力で農業の「生産性向上」と「省力化」に貢献してきました。

しかし、持続可能な農業を実現するためには、さらに多様なプレイヤーの参画が必要です。今回の自社農場データに基づいたコンサルティングサービスとスマート農業研修は、企業の皆様が、より手軽に、そしてリスクを抑えて農業に参入できる画期的な機会を提供します。

企業が持つ多様な技術やアイデア、ビジネスノウハウを農業分野に持ち込むことは、新たな価値創造につながります。例えば、特定の機能性成分を持つ作物の栽培、AIを活用した品種改良、あるいはIoTセンサーで得られたデータを活用した新たな食品加工事業など、将来性は広範にわたると認識しております。

特に、大企業の皆様との連携は、日本の農業の構造改革を進める上で不可欠だと考えています。広範囲に点在する農地を集約し、データに基づいた効率的な生産システムを構築することで、個々の農家では成し得なかった大規模な農業イノベーションを実現できると確信しています。

私たちは、本サービスを通じて企業と農業の連携を深め、それによって生み出されるイノベーションの実現に貢献できることを願っております。

そして、この取り組みが、日本の耕作放棄地の有効活用につながり、ひいては食料自給率の向上と地域経済の活性化に貢献できることを確信しています。AGRISTは、今後もテクノロジーとイノベーションで、100年先も続く豊かな農業社会の実現に邁進してまいります。

今後の展開

AGRISTは、今回のサービスを通じて得られる知見やデータを元に、企業の農業参入を支援するパッケージサービスを2026年春を目安に本格展開していく予定です。将来的には、全国の遊休農地や耕作放棄地を対象としたマッチング支援や、共同でのスマート農業拠点の設立など、より広範な支援体制を構築することを目指します。

また、大企業との戦略的パートナーシップを強化し、共同で広域な農地の集約化プロジェクトや、AI・IoTを活用したスマート農業技術の社会実装を進めてまいります。

企業が栽培した作物の流通支援や、加工品開発における技術協力など、バリューチェーン全体をサポートすることで、企業の農業事業の成功を全面的にバックアップしていきます。これにより、農業の多角化と地域経済の活性化を促進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

※本取り組みの推進にあたっては、関連する法令、特に農地法に抵触しないよう、行政機関と随時連携・確認を行いながら、慎重に進めてまいります。

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