道迷い多発地点に道標設置 道迷いが減少

ヤマップ

登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営する株式会社ヤマップ(福岡市、代表取締役CEO 春山慶彦、以下ヤマップ)は、昨年(2022年7月)に「日本一道迷いしやすい登山道2022」として、日本全国5カ所の登山道を抽出・発表しました。その後、関係者のご協力により道迷い多発地点の5カ所全てに道標が設置され、道迷いが減少したことをご報告いたします。

 

背景
密を避けるレジャーとして人気の登山ですが、近年、山岳遭難は年間3,000人前後で推移(※)。また、遭難難原因の1位は「道迷い」で、遭難者全体の4割以上を占めるなど、遭難防止のためには道迷い対策が急務となっています。
安全登山を推進するヤマップは、登山地図GPSアプリYAMAPに投稿された『「迷いやすい」タグ付き投稿(フィールドメモ)』と登山者の軌跡データを分析。そのうち、日本の登山道において特に「迷いやすい」地点5箇所を制定し、2022年7月に発表いたしました。
https://corp.yamap.co.jp/news/2022-07-01

メディア掲載や全国遭難対策協議会での働きかけもあり、日本全国5カ所の「道迷い」多発地点に道標やロープが設置されました。その後「道迷い」の変化をご報告いたします。

 

日本全国5カ所の「道迷い」多発地点日本全国5カ所の「道迷い」多発地点


1、岐阜/各務原アルプス(かかみがはら) 権現山(ごんげんやま)~桐谷坂峠(きりやざか)
「左」はクライミングスポット、「右」が登山道です。道標が小さく見落とされているようです。ある登山者のコメントでは「道を間違えました。右に行きましょう。左は行き止まりです」と投稿がありました。


登山者の歩いた軌跡データによると、道迷いして引き返している登山者がいました。


2022年6月に「左」のクライミングスポットに向かう道の真ん中に道標が移動され、正しい右へ向かう方向が示されています。



2、埼玉/天覚山(てんかくさん)~吾野ノ頭(あがののあたま)
登山道が左右にあり、尾根づたい「左」に行きがちですが、「右」が正しいルートです。よく見ると登山道を示すピンクテープがありますが、分かりにくい状況でした。


道迷い地点の登山者の歩いた軌跡データをみると、道に迷い戻ったり、さまよったりしていました。


2022年7月25日に、埼玉県山岳スポーツクライミング協会によって道標とロープが設置されました。登山者から「ロープがなかったら…まっすぐ行ってしまいそう」、「わかりやすくなってる」とコメントがありました。



3、埼玉/子ノ権現(ねのごんげん)〜六ツ石ノ頭(むついしのあたま)
真っ直ぐの尾根伝いは間違い、「左」へ行くのが正しいルートです。

道迷い地点の登山者の歩いた軌跡データを見ると、道を間違えてかなり進んでいる登山者もいました。


2022年7月26日に、埼玉県山岳スポーツクライミング協会によって道標とロープが設置されました。


通行量が分かるデータを見ると、道標設置前は間違える登山者が一定数いますが、設置後は、道を間違える人がゼロになっています。「ここが伝説の道迷いポイント2箇所目、、、もう迷わない!整備ありがとうございます」、「要所で道標があって助かる」とのコメントもあります。

 

 


4、滋賀・三重/御在所岳(ございしょだけ) 武平峠(ぶへいとうげ)近く
「左」はひらけていて正しいルートに見えますが、右へ行くのが正しい登山道です。間違った登山道を行った方から「途中滑落を覚悟しました。なんとか上まで登れました。奇跡。どんどん反り上がって引き返せない地獄でした。」とコメントがありました。

左図の赤線は正しい登山道です。峠の部分を拡大すると軌跡が三角形になっていて、ピンクの丸の箇所は、登山者がショートカットして危険な道を無理やり突っ切っていました。

2022年7月26日に、滋賀県山岳遭難防止対策協議会により、ロープが設置されました。登山者から「ここを右に行きます」とコメントがあり、ロープの効果がうかがえます。




5、埼玉/高畑山(たかはたやま)〜中ノ沢ノ頭(なかのさわのあたま)
左右に登山道がありますが、「右」が正しいルートです。

道迷い地点の登山者の歩いた軌跡データを見ると、間違えて戻ったり、間違えた軌跡を突っ切っていました。

2022年6月28日に、埼玉県西部環境管理事務所により道標が設置されました。登山者から「天目指峠に向かいます。」とコメントがあり、道標のメッセージが登山者に届いています。


各山の管理者や自治体においても、日々登山道整備をしていただいています。しかしながら、数多くの登山道の中から、道迷い多発地点を選定することは困難です。ヤマップは登山者のビックデータを分析した上で、道迷いリスクの高い場所ををピンポイントで抽出。さらにこの情報を管理者や自治体などと連携することで、効果的な登山道整備につなげることができます。このような取り組みを重ねることで、ヤマップは「道迷い遭難をゼロ」にしたいと考えています。

※ 出典)警察庁「令和3年における山岳遭難の概況」https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/chiiki/r03sangakusounan_gaikyou.pdf

『迷いやすい』タグ付き投稿(フィールドメモ)について
登山活動中の危険な箇所やおすすめのスポットなど、現地のリアルな情報を『地図上』に投稿・表示できる「フィールドメモ」機能。投稿された情報は他の登山者も見ることができるので、次にその登山道を通る人の役に立ちます。
このような「フィールドメモ」のうち、今回は「迷いやすい」タグを付けて投稿されたものを抽出し、データを分析しています。

 

(左)フィールドメモ投稿初期画面、(真中)フィールドメモ投稿詳細画面、(右)登山地図に反映されたフィールドメモ(左)フィールドメモ投稿初期画面、(真中)フィールドメモ投稿詳細画面、(右)登山地図に反映されたフィールドメモ




YAMAPについて
電波が届かない山の中でも、スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかる、登山を楽しく安全にするアプリ。山行の軌跡や写真を活動記録として残したり、山の情報収集に活用したり、全国の登山好きと交流したりすることもできる、日本最大の登山・アウトドアプラットフォームです。
2023年1月に累計350万ダウンロードを突破。
URL:​https://yamap.com/

株式会社ヤマップ 会社概要
会社名 株式会社ヤマップ
本社所在地 福岡市博多区博多駅前3-23-20 博多AGビル6F
資本金(資本準備金含む) 1億円
事業概要
1. 登山・アウトドア向け WEB サービス・スマートフォンアプリ「YAMAP」の運営
2. 登山・アウトドア用品のセレクトオンラインストア「YAMAP STORE」の運営
3. これからの登山文化をつくるメディア「YAMAP MAGAZINE」の運営
4. 山・自然を活用したコンテンツ開発・コンサルティング・プロモーション 等
URL:https://corporate.yamap.co.jp/

 

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会社概要

株式会社ヤマップ

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URL
https://yamap.com/
業種
情報通信
本社所在地
福岡市博多区博多駅前3-23-20 博多AGビル6F
電話番号
092-710-5511
代表者名
春山慶彦
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2013年07月