日本郵船グループのGHG排出量の集計体制構築へ
~Scope-3を含めた可視化を目指す~
日本郵船グループのGHG排出量のうち、燃料利用などによる直接的な排出を示すScope-1、電力利用などによる間接的な排出であるScope-2のすべてと、事業者の活動に関連する他社の排出であるScope-3の一部のカテゴリーについては既に開示されていますが、Scope-3全体の適切な集計境界の設定、算出方法については確立されておらず、2050年ネットゼロエミッションに向けた重要な課題の1つでした。
Scope-1からScope-3の図
Scope-3の内訳
この課題を解決するため、両社は今年8月にGHG排出量可視化支援コンサルティング契約を締結し、集計体制が整っていないScope-3について、集計対象の選定、集計体制と算定ロジックの検討などを行ってきました。
今後は、これまでの検討を踏まえ、既存の集計体制を活用しつつ、Scope-3全体の集計体制を構築し、排出量データを収集・集計します。これらとScope-1とScope-2を合算することで、日本郵船はグループ全体のGHG排出量の可視化を目指します(船舶輸送事業に限らず、卸売り、製造、その他輸送等すべての事業を含む)。これより、GHG排出削減に向けた取り組みの定量的分析が可能となり、より効果的なGHG排出削減に寄与することが期待されます。
GHG排出量集計のイメージ図
代表者コメント
日本郵船株式会社 代表取締役・副社長 ESG戦略本部長 河野 晃
当社グループの多岐に亘る事業展開からGHG Scope-3の全容把握は課題の一つでした。グループ各社の協力に加え、NTTデータさまによる手厚い算定支援により適切な集計体制を構築することは、GHG削減に向けた取り組みの第一歩となるものです。当社は率先してサプライチェーンのGHG排出量把握に取り組み、社会の脱炭素をリードして参ります。
株式会社NTTデータ 取締役副社長執行役員 有馬 勲
国際海運においては、温室効果ガス排出量を2050年までにゼロにする目標を世界各国が合意しており、排出量の正確な把握・削減に一層取り組むことが求められています。
日本郵船さまにおいては国内外全事業の体制を構築され、Scope1,2のみならず先進的にScope3算定に取り組まれております。共にこのような活動ができることを大変喜ばしく思います。NTTデータは可視化に留まらず今後も脱炭素経営に向けて引き続きご支援して参ります。
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