【アパレル販売員から異業種・異職種への転職理由ランキング】経験者176人アンケート調査
アパレル販売職からの転職理由に関する意識調査
詳細はこちら(https://bizhits.co.jp/media/archives/29487 )
ファッショナブルで華やかなアパレル販売職ですが、働いているうちに「理想と違った」と感じ、転職を考える人も少なくありません。
そこで今回、株式会社ビズヒッツ( https://bizhits.co.jp/ )が運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hits( https://bizhits.co.jp/media/ )は、アパレル販売員から異業種・異職種に転職した経験がある176人に「アパレル販売職からの転職理由」についてアンケート調査を実施。
その結果をランキング形式でまとめました。
調査概要
調査対象:アパレル販売員から異業種・異職種に転職した経験がある方
調査期間:2022年8月24日~9月9日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:176人(女性123人/男性53人)
調査結果サマリー
・アパレル販売員からの転職理由1位は「収入・待遇への不満」
・アパレル販売員の経験が活かせるのは「コミュニケーションスキル」
・アパレル販売員からの転職先1位は「事務職」
アパレル販売員から異業種・異職種への転職理由ランキング
アパレル販売員から異業種・異職種に転職した経験がある176名に「転職理由」を聞いたところ、1位は「収入・待遇への不満(46人)」でした。
2位「休日・勤務時間への不満(37人)」、3位「体力的にキツイ(30人)」、4位「他の仕事への興味(27人)」と続きます。
「収入が少ない」「拘束時間が長い」といった不満から異業種・職種に転職した人が多数。
ライフステージが変わった際に「このままの給料で大丈夫かな」「家族のために土日休みの仕事に変わりたいな」と考えて、転職を決意する人も多いのだと推測できます。
また「体力的にキツイ」という意見や、販売職であるためノルマや売上目標へのプレッシャーが大きく、精神的に疲れたという意見も。
アパレル販売員は体力的にも精神的にもストレスの大きい仕事だとわかります。
<1位 収入・待遇への不満>
・好きな仕事だったが、給料が安すぎる(26歳 男性)
・3年働いていても給料が上がらなかったため(27歳 女性)
「給与が低い」「昇給しない」などの不満が寄せられました。
アパレル販売などの接客業は、他業種に比べると低収入となる傾向があります。
「服が好き」「ブランドが好き」という気持ちで働き始めたものの、生活が苦しく転職を決意する人も多いとわかります。
<2位 休日・勤務時間への不満>
・周りの友人と休みが合わず、人と休日に会ってリフレッシュできなくて疲れてしまった(23歳 女性)
・拘束時間が長く、不定休だったため(26歳 女性)
・休暇をしっかり取りたかったからです。アパレル店舗は人員ギリギリなので、欠員が発生すると代わりに出勤しなければなりません。代替休暇が難しい場合、休日が1日少なくなるので非常に不満がありました(35歳 男性)
アパレル販売はシフト制で土日祝の勤務が中心なので、土日休みの家族・友人とは休日が合わなくなります。
平日に休めることをメリットと感じる人もいますが、家庭や子どもをもつ方だと「家族と休日を合わせたい」と考えるでしょう。
また少人数で運営している店舗だと、誰かが急遽休むと代わりに出勤しなくてはいけないこともあり、予定が立てにくいデメリットもあります。
「拘束時間が長い」「不規則な勤務がツライ」という理由で、転職を考えた人も多くなりました。
<3位 体力的にキツイ>
・長時間の立ち仕事が体力的にキツかったため(21歳 女性)
・重いものを持ったり立ちっぱなしだったりと、体力的にキツかったので(32歳 男性)
アパレル販売は商品を運んだり長時間立ちっぱなしだったりと、若い人や男性にとっても体力的な負担の大きい仕事です。
ブランドのコンセプト上「動きにくい服や靴」を着用していると、さらに負担がかかってしまいそうです。
「仕事で疲労が溜まり、せっかくの休日もダラダラ過ごしてしまう」という人もいるのではないでしょうか。
<4位 他の仕事への興味>
・もともと美容部員になりたくて就活していましたがうまくいかず、一旦アパレル販売員になりました。諦めきれず再挑戦して転職しました(20歳 女性)
・接客をしていて人相手の仕事のおもしろさを知って、専門的な仕事をしてみたいと思ったから(27歳 女性)
・幅広くいろいろな仕事を経験してみたいと思ったから(31歳 男性)
接客業務をきっかけに他の仕事に興味が湧いた人や、もともとアパレル以外に興味があった人などがいました。
また販売職として働く人の中には、「ゆくゆくは店舗勤務から本社勤務になりたい」「販売から企画職に変わりたい」という希望をもっている方もいるでしょう。
ただ本社への異動願いが通るとは限りません。
「なかなか社内の希望部署へ異動できない」という不満により、転職を検討する人もいると推測されます。
<5位 将来が不安>
・正社員ではなく将来が不安だった(26歳 女性)
・このまま店頭で販売員をしていくことに疑問を感じた(30歳 男性)
・アパレルでの将来性を感じなかった(42歳 女性)
「アパレル業界全体や販売員の将来が不安」と感じて転職を決意した人も多くなりました。
ブランドごとにターゲットとする年齢層があるため、「自分の年齢とターゲット層の年齢が合わなくなったとき、働き続けられるのか」と不安になる人もいるでしょう。
非正規雇用から正規雇用に変わることを目指して、異業種・職種に転職した人もいます。
<6位 仕事内容が合わない>
・お客様からの予想外の質問に対して、臨機応変に対応することが難しく感じるようになった(33歳 女性)
・お洋服は好きだけれど、「お客様の顔」「名前」「前回買った商品」などの情報を覚えられず、アパレルの仕事に向いていないと感じた(40歳 女性)
収入や労働環境ではなく、仕事内容そのものが苦痛になって転職を決意した人もいるとわかります。
アパレル販売には「対応力」「コミュニケーション能力」「レジ操作や商品管理の手順を覚える」といったさまざまな能力・スキルが求められます。
いずれかにつまずきを感じると、仕事や嫌になってしまいかねません。
また頑張っているのに売上が上がらず、「お店の役に立てていないのでは」「向いていないのでは」と感じることもあるでしょう。
<7位 ノルマがプレッシャー>
・ノルマや目標があり、出勤するたびに数字を気にしながら働くのに疲れたから(25歳 女性)
・ファッションも接客も大好きでしたが、ノルマが大変で転職しました(30歳 女性)
店舗や個人ごとの売上目標を掲げているアパレル店舗では、ノルマがプレッシャーになることもあります。
「未達ペナルティーはない」という店舗でも、他スタッフや他店舗と売上金額を比較されると焦りますよね。
ちなみにファストファッションブランドですと、ノルマを設けているところは少ないようです。
アパレル販売員の経験が活かせるのは「コミュニケーションスキル」
「アパレル販売員の経験が活かせるスキル」を聞いたところ、1位は「コミュニケーションスキル(93人)」でした。
2位「接客・営業スキル(33人)」、3位「マナー・身だしなみ(28人)」、4位「柔軟な対応力(19人)」と続きます。
対人スキルを挙げた人が多くなっています。
コミュニケーションスキルやマナーは異業種・職種で働くうえでも重要ですし、採用面接でも活かせそうですね。
ではそれぞれのスキルが異業種・職種で役立つ理由について、具合的な回答をもとに紹介します。
<1位 コミュニケーションスキル>
・コミュニケーション能力はどの仕事をする上でも大切なため、とても役に立ちました(24歳 女性)
・会話・コミュニケーションなくして仕事は成り立たないと思う。沈黙の多い会議など、生産性の低い仕事を前に進めるきっかけをつくれると思う(26歳 男性)
・社内外の方と円滑にコミュニケーションできる(29歳 女性)
アパレル販売ではさまざまなお客様と関わるため、コミュニケーション能力が身につきます。
コミュニケーション能力が「転職先での人間関係づくり」「クライアントからのヒアリング」に役立っているというコメントが多く寄せられました。
営業職や接客業だけではなく、幅広い職種で活かせる能力ですね。
<2位 接客・営業スキル>
・話しかけるタイミングや会話術など、接客業を行う際にはとても役に立った(22歳 女性)
・お客様にアプローチするテクニックは、他の販売や営業の仕事に応用できます(26歳 女性)
・「接客が良い」と言われる(32歳 男性)
アパレル販売で身につけた接客スキルが、他業種の販売や営業に役立っているという回答が寄せられています。
事務職でも「受付」「お客様対応」が発生する場合はありますので、接客スキルが活かせるでしょう。
<3位 マナー・身だしなみ>
・会議・ミーティング時の服装選びなどに役立ちました(26歳 男性)
・お客様対応にそのまま生かせる(31歳 女性)
・電話対応の言葉遣いがきれいだと褒められました(41歳 女性)
アパレル販売などの接客業では、敬語の使い方などのマナーが身につきます。
言葉遣いが丁寧だと、転職先での電話対応や社外の人とのやりとりに自信がもてるでしょう。
またTPOに合わせた身だしなみができれば、面接官や取引先によい印象を与えられます。
<4位 柔軟な対応力>
・トラブル対応などを通じて、対応能力が身につきました。状況判断するのに使えます(22歳 女性)
・イレギュラー等が起こったとき、臨機応変に対応できます(25歳 女性)
アパレル販売ではクレーム対応などで、柔軟かつ機敏な対応力が求められます。
異業種・職種に転職しても、「クレーム」「イレギュラーなこと」は起こりえますので、アパレル販売で培った対応力が活かせるのですね。
<5位 観察力>
・相手の考えがわかるようになったので、相手のニーズを察して先に提案できるようになり、仕事をスムーズに進められるようになりました(25歳 女性)
・洞察力が身についたので、相手が困っていたら助けられる(33歳 女性)
アパレル販売ではお客様の様子をよく観察するため、観察力・洞察力が身につきます。
そのため転職しても「商談で相手の様子を見ながら話し方を変える」といった活かし方ができるはずです。
先回りして提案や手助けができれば、「気配りできる人」「一歩先まで考えられる人」といった評価にもつながるでしょう。
<6位 協調性・チームワーク>
・とくにセール期間中は他店の応援などもあり忙しいため、協力体制は必須です。どんな仕事でも、チームワークがいい人間関係を築くことは大切だと思います(21歳 女性)
・情報共有や同じベクトルで挑むことが大切だと思うので、チームワークは他の職種でも役立つと思います(37歳 男性)
アパレル販売は、販売員個人がそれぞれ接客するだけの仕事ではありません。
店舗には「売場づくり」「商品管理」「顧客管理」「売上管理」などさまざまな役割分担があるため、チームワークは必須です。
他の職場でも「協力体制の築き方」は活かせるでしょう。
<7位 積極性>
・人に話しかけるハードルが下がった。営業活動に役立っている(23歳 男性)
・お客様との会話で身についた積極性。販売職に役立つと思いました(26歳 女性)
積極性は自分から相手に話しかける「営業」「接客」などで活かせそうですね。
また社内でもわからないことがあったときに臆せず質問できるため、職場に馴染む手助けにもなってくれそうです。
アパレル販売員からの転職先ランキング
「アパレル販売員からの転職先」を聞いたところ、1位は「事務職(59人)」でした。
2位「営業職(25人)」、同率3位「飲食業(11人)」「他業種の販売員(11人)」、5位「製造業(6人)」と続きます。
「土日に休みたい」「体力的にラクな仕事がしたい」という理由で事務職に転職した人が多いと考えられます。
また「営業」「飲食」「他業種の販売」など、アパレル販売員として培ったスキルが重宝されそうな職種を選んだ人も多くなりました。
「販売自体は好きだが、今の会社は労働環境がよくない」と感じている人なら、他ジャンルの販売職を検討するケースも多そうですね。
まとめ
アパレル販売はやりがいや魅力の大きい仕事です。
しかし「収入が少ない」「体力的にキツイ」「勤務が不規則」といった職場ですと、将来的に続けられるか不安になってしまいますよね。
そのため「アパレル販売は好きだけれど、ずっとは続けられない」と転職を選んだ人もいました。
転職先としては、体力面での負担が少なく休日・勤務時間も安定している「事務」を選んだ人が多くなっています。
アパレル系から「事務」「IT系」などの異業種・異職種に転職する際は、転職活動をスムーズにするため、ハローワークや転職エージェントに相談するのがおすすめ。
販売員して身につけたスキルが活かせる仕事を探してもらえて、「スキルをアピールできる応募書類の書き方」などのアドバイスももらえるからです。
求人が豊富な転職エージェントなら、収入アップを叶えられる可能性も高まります。
※全ての集計結果データは以下から閲覧可能です。
URL:https://bizhits.co.jp/media/archives/29487
■株式会社ビズヒッツについて
当社では、社名と同じ「Biz Hits」という名の仕事・転職・求人情報サイト( https://bizhits.co.jp/work/ )と、ビジネスの問題解決を考えるメディア( https://bizhits.co.jp/media/ )を運営しています。
また、上記メディア運営の中で得た知識と経験を元に、業務効率化サポート・リモートワークとクラウドソーシング導入コンサルティングも行っております。
■Biz Hits編集長:伊藤陽介のプロフィール
株式会社ビズヒッツ代表取締役。
2011年から東京~鈴鹿間でリモートワークによる遠隔経営を10年以上続けており、スタッフの8割以上がリモートワーカーによる複数のWebメディア、求人サイト運営を行う。
※プロフィール詳細はこちら
https://bizhits.co.jp/itoyosuke_profile/
■会社概要
社名 : 株式会社ビズヒッツ
所在地 : 〒510-0208 三重県鈴鹿市鈴鹿ハイツ22-21
代表者 : 代表取締役 伊藤 陽介
設立 : 2009年1月19日
資本金 : 300万円
事業内容 : WEBメディアの運営・コンサルティング
URL : https://bizhits.co.jp/company/
すべての画像