林明弘(マイケル・リン)が六本木アートナイトに作品「窓」を出展
新型コロナウイルス発生後、初の「六本木アートナイト」が9月17日~同19日に開催された。今回は村上隆氏がメインプログラム・アーティストを務め、日本国内外から約70組のアーティストの作品が東京・六本木地区の主要アートスペース、商業施設、街頭などに展示された。台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは森美術館と提携し、台湾人アーティストである林明弘(マイケル・リン)氏の出展をサポートし、インスタレーション作品「窓」が日本で初公開され、日本文化の都心に台湾の現代アートのソフトパワーを示した。
17日夜に六本木ヒルズアリーナで開催されたキックオフセレモニーでは、六本木アートナイト実行委員長を務める片岡真実・森美術館館長が挨拶し、今回のアートナイトが新型コロナによる中止や延期を経てようやく開催されたことに関して、開催のために共に取り組んだアートスペース、協力機関、アーティストらに感謝の意を表した。片岡館長は、数年間続いた新型コロナにより移動が制限されたが、想像力は無限の可能性があると指摘し、今回のテーマは村上隆氏らによる「ドラえもん」をモチーフにした作品で、アートとマジカルのコラボレーションによるまったく新しい体験を提供したいと述べた。
近年、台湾文化センターと森美術館は良好で緊密な協力関係を築いており、「六本木アートナイト」に台湾人アーティストの出展を推進している。今回は2019年以来、3年ぶりのリアル・イベントの開催となった。近年は新型コロナの影響により国境を越えた移動および芸術文化交流が制限されてきたが、台湾文化センターは日本での主要芸術祭への台湾人アーティストの出展を積極サポートし、台湾のアートパワーを国際舞台で発信し続けてきた。昨年は、日本の『美術手帖』との共同企画でオンライントーク3部曲を実施し、その中で林明弘氏と片岡真実館長との対談を行い、これは今回のイベントに先駆けてポスト・コロナのアート展示と交流活動の再開の新しい視界を開くものとなった。
今回の林明弘氏の作品「窓」は、台湾伝統の格子窓の模様から発想を得て、台湾の特色ある意匠をアートとビジネスの活気あふれる六本木の街に融け込ませるように、六本木駅付近のGIOTTO HOUSEおよび六本木ヒルズに展示した。豊かなアートエネルギーと印象に残るビジュアルは、台湾の現代アートのオリジナリティーと独特さを十分に表現した。
六本木アートナイトは、日本における現代アートの代表的な拠点である森美術館が東京都および都内のアートスペースおよび文化機関と共同開催するもので、2009年より六本木地区の主要アートスペース、商業施設、街頭などに、各国の著名な新鋭アーティストの作品を展示し、壁を取り払った美術館と市民参加の都市型芸術フェスティバルのモデルを打ち立て、毎回大きな話題を呼んでいる。
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