津波・水害用ドライスーツ「TASKAL®」を本格販売開始

「避難」だけでは守れない命のために 港空研との津波再現実験を通じて開発

太陽工業株式会社

 

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区/大阪本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:能村 祐己)はこのたび、高橋 浩二、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所、株式会社ホライゾン(東京都中央区、代表者:中山 桃)の4者共同で、津波・水害用ドライスーツ TASKAL®(タスカル)を開発しました。本製品は、災害時における避難困難状況や水に巻き込まれる状況を想定し、救助到着までの生存性向上を目的として開発したドライスーツ・ライフジャケット(救命胴衣)一体型の津波・水害用ドライスーツです。

開発の背景

 日本では、今後も大規模地震および水害の発生リスクが高い状況にあることが、国の防災計画や各種被害想定において示されています。特に南海トラフ地震では、沿岸部によっては地震発生から津波到達までの時間が極めて短いとされており、迅速な避難が困難となるケースも想定されています。また、病院・介護施設・福祉施設などでは、入院患者や入所者を短時間で一斉に避難させることが難しい場合もあり、建物内で津波や浸水に直面するリスクが指摘されています。

 さらに近年では、集中豪雨等による洪水被害も各地で発生しています。2018年の西日本豪雨では、岡山県倉敷市真備町において堤防決壊により短時間で広範囲が浸水し、避難情報が発令されていた状況下でも避難が間に合わない事例が発生しました。

 2011年の東日本大震災では、巨大津波により甚大な人的被害が発生しました。警察庁等の公的統計によれば、死亡者・行方不明者は約2万人規模に達しており、被災3県における検視・検案結果の分析では、死亡原因の多くが津波による水死であったと報告されています。こうした水害・津波災害では、溺水だけでなく、低体温症、漂流物との衝突による外傷、瓦礫等による圧迫など、複合的なリスクへの対応が課題となっています。

本製品は、このような災害時における避難困難状況や水に巻き込まれる状況を想定し、救助到着までの生存性向上を目的として開発されました。

開発経緯・共同研究

 TASKAL®は、過去の大規模津波被害データを設計要件の根幹に据え、実験によって確認された頭部非沈下性能を含む仕様として、共同で開発されました。

  • 港湾空港技術研究所:津波・水害時に想定される流れや浸水条件に関する技術的助言、水理模型実験において流水中における着用者の浮遊状態や姿勢等の確認に協力(再現実験)

  • 株式会社ホライゾン:意匠、装着性を研究(製品デザイン)

  • 太陽工業株式会社:本製品の量産化、製造、品質管理、価格設定、販路の構築、販売及び製品保証(製品化)

  • 高橋 浩二:被災地域の特定、救命機能を研究(被害分析)

実大津波・人体模型実験で性能を検証

 本製品は、港湾空港技術研究所の大規模津波再現実験施設および実海域にて、実際の津波に近い条件の中、着用者の姿勢変化や浮力挙動、低体温症予防性能、機動性、耐候性、視認性等の検証が実施されました。

  • 検証実施日:2019年6月~7月

  • 検証場所:港湾空港技術研究所の大規模津波再現実験施設、実海域等

  • 検証内容:人体津波巻き込み実験、人体浮き沈み実験、人体衝突実験等

救命衣を着ていない人体模型の場合
TASKAL を着た人体模型の場合

津波・水害用ドライスーツ TASKAL®の主な特長

  • 頭部非沈下性能・溺死防止性能を有する全身バランスを考慮した形状

  • 低体温症を予防する透湿防水ドライスーツ構造により、水の浸入を抑制し、長時間漂流時の体温低下を防止

  • 外傷・圧迫死リスクを低減する素材

  • 機動性(素早く装着して走って避難できる)を有する素材・形状

  • 漂流時・陸上で視認性の高いカラーを採用

*本製品の検証は、一定条件下における性能を確認したものであり、使用環境や条件によっては性能が異なる場合があります。また、低体温症の発症、溺死を完全に防ぐこと、或いは生存性を保証するものではございません。

津波・水害用ドライスーツ TASKAL®概要

製品名:津波・水害用ドライスーツ TASKAL®(タスカル)

型番:TY-001

サイズ展開:S、L

収納時サイズ:550mm×500mm×400mm

素材:ドライスーツ【透湿防水生地(メイン生地)、ネオプレン製生地(手首ガスケット部)】、救命胴衣【生地(ポリエステル)、浮力材(発泡ポリエチレン)】

販売元:太陽工業株式会社

製造元:高階救命器具株式会社

販売開始:2026年8月から本格的に販売活動を開始

販売対象:自治体、医療機関、漁業関係者、港湾関係者、民間企業、消防、自衛隊 など

製品ホームページ:https://www.taiyokogyo.co.jp/products/73704/
製品動画:https://youtu.be/JWofZZ7l6HM

太陽工業の防災対策製品について

 太陽工業では、街中や河川沿いなど多様な現場に対応する水害対策器材をはじめ、各種防災製品を幅広く展開しています。

太陽工業株式会社について https://www.taiyokogyo.co.jp/

 太陽工業は、創業100年を超える大型膜面構造物のリーディングカンパニーです。1970年日本万国博覧会ではアメリカ館において、空気圧のみで屋根を支える低ライズ(高さを抑えた)方式の空気膜構造を世界で初めて実現しました。その後も東京ドームの膜屋根取り付けや世界最大級のドーム施設であるロンドンのミレニアム・ドーム(現:The O2 Arena)など、世界各地の大型プロジェクトに参画。さらに 2025年の大阪・関西万博では20以上のパビリオンの設計・施工を手がけ、万博会場づくりを支えました。経済性、施工性、透光性、デザイン性に優れた膜構造技術を核に、建築事業をはじめ、土木、物流、防災、環境分野へと事業を展開し、社会の安全・安心を支えています。

 イベントコンサルティングを手がけるTSP太陽株式会社、施設運営を担うアクティオ株式会社などのグループ会社とともに、「世界を、やわらかく。未来を、あたたかく。」を掲げ、社会に新しい価値を提供していきます。

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会社概要

太陽工業株式会社

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URL
https://www.taiyokogyo.co.jp
業種
製造業
本社所在地
大阪府大阪市淀川区木川東4-8-4 太陽工業本館
電話番号
06-6306-3033
代表者名
能村祐己
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1947年10月