Indeed Hiring Lab、ライドシェアの仕事検索動向を調査。2023年12月のライドシェア解禁発表から仕事検索は29倍に上昇。
ライドシェア求人は、「副業」や「スキマ時間」での就業希望者から関心が高い傾向。
世界No.1求人サイト* 「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大八木 紘之、https://jp.indeed.com 以下
Indeed)は、国際的な調査・研究機関であるIndeed Hiring Labのエコノミスト 青木 雄介によるレポート「ライドシェアの仕事検索動向:解禁発表後、検索は急上昇」(4月25日公開)の主要ポイントについてまとめました。
2024年4月から東京をはじめとする一部地域でライドシェアが解禁されたことにより、人手不足のタクシー業界において新たに追加的な労働供給が期待されます。また解禁に伴い、ライドシェアの仕事に関心を寄せる人も増加していると考えられます。
そこでこのたびIndeed Hiring Labでは、Indeedにおけるライドシェアに関連した仕事検索(※1)の動向に焦点を当てて分析し、レポートを発表しました。
*本プレスリリースは、Indeed Hiring Lab日本サイト(https://www.hiringlab.org/jp)の「ライドシェアの仕事検索動向:解禁発表後、検索は急上昇」(4月25日)を要約したものです。
※1:「ライドシェア」「シェアライド」いずれかの文言を含む検索を指す。
■「ライドシェアの仕事検索動向」主要ポイント
・ライドシェア解禁発表後に仕事検索は29倍に上昇
Indeedにおけるライドシェアの仕事検索は、ライドシェアの一部地域での解禁が発表された2023年12月20日と比較し、2024年4月9日時点で29倍に上昇しました。求職者における、ライドシェアの仕事に対する関心が急速に高まっていると言えます。
・ライドシェア求人は、「副業」や「スキマ時間」の就業を希望する求職者からの関心が高い傾向
求職者のライドシェアの仕事に対する関心理由を調べるため、ライドシェアの求人をクリックした人が、どのようなキーワードで仕事検索をしていたかを調査しました。その結果、「副業/スキマ時間関連」のキーワード(「副業」「土日のみ」「スキマ時間」「週1〜2日」)での検索割合は8.1%でした。これは、タクシーの求人のクリック、および全求人のクリックにおける、同キーワードでの検索割合(それぞれ3.1%、3.3%)よりも高くなっていました。副業やスキマ時間といった働き方の特徴が、ライドシェアの仕事と親和性が高く、それらの働き方を希望する求職者がライドシェア求人へ関心を寄せている傾向があると考えられます。
■Indeed Hiring Lab エコノミスト 青木 雄介 コメント
タクシードライバーの人手不足を緩和するため導入するライドシェアについては、今後、労働需要の増加が想定されますが、今回の分析により、ライドシェアの仕事が求職者のニーズとも合っている可能性が示唆されました。具体的には、求職者の関心が急激に高まっており、その背景として副業・スキマ時間といった、自由度の高い働き方や仕事を希望する求職者からの関心があると言えます。このような短時間でも働ける人数自体を増やす取り組みは、結果としてより多くの潜在的な求職者ニーズを満たしやすく、人手不足の緩和にも繋がることが期待されます。こうした労働政策や規制緩和は、人材不足が深刻な地域への対策として、あるいは、人材不足が深刻であるもののサービス需要が落ちにくい業界、ひいては労働人口の減少が著しい我が国全体にとって、今後も重要な取り組みの1つになってくるでしょう。
■Indeed Hiring Lab エコノミスト 青木 雄介(あおき ゆうすけ)プロフィール
2012年東京工業大学工学部卒、2013年英国UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)経済学修士。その後、外資系コンサルティングファーム等でエコノミスト・データサイエンティストとして政府・民間・司法機関に向けた経済統計分析及び報告書作成に従事。2022年8月より現職。Indeedのデータを活用してOECD各国及び日本の労働市場を分析し、外部関係者に向けて分析結果・インサイトを発信している。
■Indeed Hiring Labについて
Indeedの国際的な研究・調査機関。Indeedの保有する豊富な独自データと一般公開されている各種ソースをもとに、労働市場に関するさまざまな調査・研究を実施し、メディア、研究者、政策立案者、求職者、採用企業の皆様に向けて知見を提供。2022年、新たに日本市場を対象とした「Indeed Hiring Lab Japan」を立ちあげ、日本向けWebサイトもオープン。日本における特定業界の労働市場や、仕事探しにおける最新トピック、注視すべき求職者行動などの調査・分析結果をレポートとしてまとめ、有益な情報を発信している。
■調査実施の背景
日本国内でのタクシー不足問題が深刻化しています。全国ハイヤー・タクシー連合会が2023年に実施した調査(※2)によると、2023年3月末時点にて、タクシー会社で働くドライバーの数はコロナ禍前の2019年3月末と比較し、約20%減少しています。また、ドライバーの高齢化(※3)もタクシー不足が深刻化する要因となっています。
この社会課題を解決する手段として注目を集めているのが「ライドシェア」です。ライドシェアとは、時間と車が空いている一般のドライバーが、移動サービスを求める乗客に対し、ドライバーと乗客のマッチングを行うプラットフォームを介して移動サービスを提供するもの(※4)です。日本国内では道路運送法第78条により原則禁止されていましたが、2023年12月20日に行われた第3回デジタル行財政改革会議にて、タクシー事業者が管理するなどの一定の条件下のもとサービス提供を認める「日本版ライドシェア」の解禁が表明されました(※5)。さらに、2024年4月より東京都、神奈川県、愛知県、京都府の一部地域にて一定の条件下のもとライドシェアサービスの提供が認可され(※6)、これを受けて4月8日には東京と京都にてサービスが開始されました。今後も順次、神奈川県、愛知県にてサービス提供開始が予定されています。また5月以降、札幌市、仙台市、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県の一部地域への拡大が予定されています(※7)。
こうしたライドシェアの制度緩和やサービス拡大の流れを受け、求職者におけるライドシェアの仕事に対する関心が高まっていることが予想されることから、Indeed上でのライドシェアに関連した仕事検索の動向について調査を実施しました。
※2:全国ハイヤー・タクシー連合会「従業員数及び運転者の推移」(http://www.taxi-japan.or.jp/pdf/toukei_chousa/jyuugyouin_suii.pdf)
※3:厚生労働省 「ハイヤー・タクシー運転手 令和6年4月改正改善基準告示版」(https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/pdf/ltxt-taxi.pdf)
※5:内閣官房 「デジタル行財政改革会議」国土交通大臣提出資料(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_gyozaikaikaku/kaigi3/kaigi3_siryou3.pdf)
※6:国土交通省 「自家用車活用事業に係る営業区域ごとのタクシーの不足車両数を公表します」(https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000415.html)
※7:国土交通省「自家用車活用事業の制度を創設し、今後の方針を公表します。」(https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000416.html)
■Indeed Hiring Labレポート「ライドシェアの仕事検索動向」の抜粋・要約
・ライドシェア解禁発表後に仕事検索は29倍に上昇
Indeed上でのライドシェアの仕事検索割合は、2024年4月9日時点で検索数100万件あたり319件で、ライドシェアの一部地域での解禁が発表された2023年12月20日(検索数100万件あたり11件)と比較し29倍に上昇しました。求職者における、ライドシェアの仕事に対する関心が急速に高まっていると言えます。
・ライドシェア求人は、「副業」や「スキマ時間」の就業を希望する求職者からの関心が高い傾向
求職者のライドシェアの仕事に対する関心理由を調べるため、ライドシェアの求人をクリックした人が、どのようなキーワードで仕事検索をしていたかを分析しました。ライドシェア求人をクリックした人における、上位検索キーワードの割合を算出し、タクシー求人をクリックした人、および求人をクリックした全体における、それらの上位検索キーワードの割合と比較しました。
その結果、ライドシェアの求人をクリックした人における「副業/スキマ時間関連」のキーワード(「副業」「土日のみ」「スキマ時間」「週1〜2日」)の検索割合は8.1%でした。これは、タクシー求人をクリックした人、および求人をクリックした人全体における、同キーワードでの検索割合(それぞれ3.1%、3.3%)よりも顕著に高くなっていました。
また、「副業/スキマ時間関連」の構成要素と定義している「副業」「土日のみ」「スキマ時間」「週1〜2日」のうち、特に「副業」「スキマ時間」の検索割合が、タクシー求人をクリックした人や、求人をクリックした人全体における割合と比べ大きいことも特徴的です。
副業やスキマ時間といった働き方の特徴が、ライドシェアの仕事と親和性が高く、それらの働き方を希望する求職者がライドシェア求人へ関心を寄せている傾向があると考えられます。
■調査・分析概要
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調査・分析主体:Indeed Japan株式会社
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調査・分析対象期間:2023年9月1日〜2024年4月9日
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調査・分析方法:対象期間において、日本のIndeed上での仕事検索のうち、以下キーワードを含む仕事検索割合を集計
・ライドシェア:ライドシェア、シェアライドを含む
・副業/スキマ時間関連
副業:副業、W(ダブル)ワークを含む
スキマ時間:スキマ、空いた時間、短時間を含む
週1〜2: 週1、週2のワードを含む
土日のみ:土日のみ、土日祝のみ、週末のみなどを含む
※本プレスリリースは、以下からもご確認いただけます。
https://jp.indeed.com/press/releases/20240425-1
Indeed (インディード) について
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*出典:Comscore 2023年6月総訪問数
**出典:Indeed社内データ 2023年4~7月
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